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「民」の字を意識する一日
2024年10月27日
午前中は大津茂小学校まで投票へ。
姫路に戻ってから投票を欠かしたことはありませんが、今回は投票所を出入りする人の数が多かったように感じました。
自分の願望がそう錯覚させたのかもしれませんが、投票率が上がったかどうか楽しみです。
午後からはアクリエひめじで『住み続けたいひめじプロジェクト』に参加しました。
STEP2となる今回は「姫路の勝負ポイントはここ」という難しいテーマ。一般市民が「ここ」と力のある言葉を即座に打ち出すのは無理がありますが、ファシリテーションのプロなどの力によって、段階的に思いや言葉を磨いていきました。
具体的なプロセスや様子は姫路市の公式noteでまとめられると思います。そのため、私は一個人の感想を脱線気味に綴ろうと思います。
私が今も選挙結果を見ながらグルグル考え続けているのが「PR下手」について。
これはSTEP1で姫路の悪い所として挙げられていた言葉で、「観光・文化」という文脈で使われたものでした。
もし、「みんなのPR不足」という認識であれば、前向きな意見だと思います。「みんなで良い所を言葉にしよう!」という新しい動きが生まれる可能性があるからです。
一方、PRを"情報発信力"の一面で捉えて、芸能人やインフルエンサーに依存して、「PR上手」と考えるのは寂しいです。そもそも、情報は受け取る側の感度を高めることで、「こんな良い所や面白いイベントがあったんだ!」と気付く機会が増えるはずです。
例えば、私は姫路市立美術館が4年間取り組んだ「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」が特に好きで、自分の創作活動もいくつか影響を受けています。
日比野克彦、杉本博司、チームラボ、隈研吾という豪華アーティストの名前が並ぶプロジェクトですが、アートに興味のない人からは「そんなのあったんや」という薄いリアクションが返ってきます。
それは寂しい気持ちを抱くだけで済む話ですが、「興味がない人も引っ掛かるコラボやPRが欲しい」という声には、普段はオフにしている感情のスイッチに手が掛かります。コンサートやライブで「みんなが知っている曲を演奏してほしい」とリクエストされた時の感情に近いです(笑)
リスペクトなきリクエストをする前に、まずはアーティストと学芸員が対話を重ねて練り上げた企画を「とりあえず体験してみること」が第一歩ではないでしょうか。その一歩を踏んだ上で、イマイチと感じる場合は仕方ありません。好みの当たり外れには個人差があるので。
きっと誰かが言及していると思いますが、「発信のキャッチ」は流行やカルチャーを生む要素の一つではないでしょうか。もう少し付け足して、「サーチ&キャッチ」が良いかもしれません。
かつての渋谷系の流行は「レコードを掘ること」が下地にあったと聞いた覚えがあります。変な場所があって、変なCDがあって、変な人がいたとか。
カルチャーには創造の担い手だけでなく、その受け手も必要です。担い手のまいた種に水をあげるのは受け手です。もちろん、「育てたい」と思わせる種の魅力は求められるかもしれませんが、新種の花を探すマインドが小さな熱狂につながる可能性もあります。
姫路の音楽に関するカルチャーを一つ紹介しようと思います。
ここ数年は関わりが遠ざかっているイベントですが、11月3日と4日に『姫路サウンドトポロジー』というサーキット型のイベントが行われます。
複数の会場をハシゴしながら、地元のミュージシャンだけでなく、各地で活躍するミュージシャンも出演します。例えば、私がサポートギターとして出演した年には、中村佳穂さんが出演していました。当時は「京都に面白い音楽をする女の子がいる」という認識だったようですが、今は世代を代表するシンガーソングライターになっています。
イベント主催者の一人である長谷川信也さんの人徳で、『姫路サウンドトポロジー』には個性あふれるミュージシャンが集結します。畑違いの私にとっては「灰汁が強い!」と思う出演者もいますが、確実に姫路でしか体験できない時間が待っているはずです。
ただ、このイベントも音楽のアンテナを全方位に張り巡らしている人以外には届いていないのかもしれません。それで「音楽のまち・ひめじ」を堂々と名乗れるとは思いませんが。
そんな行政のキャッチコッピーとは無関係に、信念に従ってイベントを続けていることで、その独自性を保っている側面はあるかもしれません。こんなことを書いていると、久しぶりに「飄々」という言葉がピッタリの長谷川さんに会いたくなりました。
そういえば、母親が扶養から外れないようにパートの勤務調整に苦心する姿をよく見るので、今日の夕食時に「国民民主党の政策の一つは103万円の壁を178万円の壁にすることやで」と伝えると、「えっ!知らんかった…」という後悔のリアクションをしていました。国民民主党は毎日YouTubeでショート動画の更新やライブ配信をしていたので、「PR下手」や「PR不足」という言葉はあてはまらないでしょう。もしかすると、玉木雄一郎さんや榛葉幹事長は申し訳ない顔をするかもしれませんが。
やはり「受け手のアンテナ」も大事だと思います。