横領事件に巻き込まれて・・・
今回は僕のブラック企業時代に巻き込まれた
珍事件を書いてみました。
自分はこの珍事件依頼、仕事上において
ネガティブな捉えも大事なんだと
つくづく思い知らされました。
自分自身を分析してみると
生まれ持った性格はポジティブ。
もともとは、こんな性格です。
せっかち。
思い立ったらすぐ行動!
何かを始める時は、頭を動かすより先に、行動したい。
単純に考えるのが苦手・・
嫌な気持ちも、翌日には忘れる
飽きっぽい性格なので
いい事も悪い事も、直ぐに興味が無くなる。
他にもありますが、この性格の特徴だけだと
よく言えば
ポジティブな思考
悪く言えば
能天気、無鉄砲、無計画・・
こんな人間です。
ただ、社会に出てから、変わりました。
色々ありすぎて、特に珍事件以降は
ネガティブに見据えるの大事さを
痛感しました。
その珍事件とはブラック企業に
勤めていた時代の話。
その事件とは・・
部長の横領事件です。
僕が入社した頃は会社の成長期。
売上もどんどん伸びて
「何でもいいから、売上を立てろ!」
とか
「ボーナスたくさんほしいだろ?!」
という
ブラック企業の金看板のようなセリフを
毎朝聞かされるほど、社内はお祭りムード。
入社後しばらくは
業績が上り調子の日々が続きました。
色々ありながらも・・
ブラック企業に勤務した数年後に
管理職に任命されました。
管理職と言っても、チームのトップである
部長の世話役みたいな、立ち位置です。
やることと言えば
部長が苦手な売り上げや
利益などの採算管理。
社内外問わず
部長が起こしたトラブルの尻ぬぐい。
こんな事ばかりでした。
更にはブラック企業あるあるですが
深夜残業は当たり前で、休みもほぼ無し
こんな状況なので
何を食べても味がしないし
電車に乗れば、即寝落ちZzz
家に帰ってからは、着替えず
玄関で寝てしまうなど・・
心身共にボロボロ状態で
次から次へと降ってくる業務を
何も考えず、とにかく終わらせることだけの毎日。
そんなある日です。
チームの売り上げ管理表を見ていたら
知らない取引先の名前がありました。
金額で言うと約2000万円
中小企業でしたので、1ヵ月あたりの売上金額の中では
比較的大きい金額です。
担当者名が部長になっていたので
「部長、この取引先について、お聞きしたいのですが」
「あん?これは俺が独自で進めている案件だから、気にするな」
「はぁ・・、わかりました」
という会話のみで終わり。
絵にかいたようなブラック上司でしたが
唯一尊敬できる点は、営業が得意なこと。
新しい顧客の開拓については
社内でもトップクラス。
いつもの流れは
部長が新規顧客を開拓して
「あとはヨロシク!」というスタンスで
僕やチームメンバーに業務を丸投げ。
こんな流れでしたが、今回は珍しく
部長自身で業務を遂行するとのこと。
自分が関わらなくて良い仕事なら
無理に首を突っ込まなくていいか・・
仕事量が増えないなら、嬉しい・・
恥ずかしながら、業務も心も
余裕がなかったので、こんな風にしか考えてませんでした。
出所不明な案件はしばらく続いてましたが
特に気にすることなく、日々の業務をこなしていました。
何か月か後、社長から呼び出しがあり
「お前、この取引先のことを知っているか?」
と、例の出所不明な案件について、問われました。
部長から言われたことを、そのまま社長に伝えると
「わかった。俺が直接聞いてみる」とのこと。
その当時、僕のいるチームは社内トップの売り上げで
社長も部長を信頼していました。
出所不明の売り上げについて、社長から部長への
ヒアリングがあったようですが
特にどちらから指示があるわけでもなく
更に日々が過ぎていきました。
そんなある日のこと
「お金が入金されていない!!!」
という、謎の会社から電話が入ったのです。
調べてみると
例の出所不明の案件に関する、取引先(支払先)だったのです。
その日、部長は不在だったので
部長の携帯へ何度電話をするも
繋がらず・・
社長からは
「どうなっているんだ?!!」
と怒鳴られてましたが
対処しようがありません。
夜になっても、一向に部長から連絡がないため
社長の命令で僕が部長の自宅まで
行くことになりました。
部屋の明かりはついてますが
何度インターフォンを鳴らしても、出てこない・・
これは居留守だな・・と
諦めて帰ろうとし、後ろを向いた瞬間
ガチャ
ドアの開く音が・・
「お前、一人か?」
という言葉とともに、そこには部長の姿がありました。
どうやら
社長に叱責されることを恐れて
居留守を使っていたようです。
その後、今回の件について、問いただすと
恐ろしい回答が出てきました。
出所不明の2000万の案件は
架空の売り上げであること。
入金されていないと
電話をしてきた会社は銀座のクラブであること。
これを見ているだけでは、わかりませんよね?
僕も話を聞いた時は、チンプンカンプンでした。
分かりやすく解説すると
①部長は銀座のクラブ通いにハマっていた。
②クラブにどんどんハマり自分のお金だけでは
支払いが出来なくなった。
③そのため、会社のお金で支払おう(横領しよう)と考えた。
とのこと。
考えた案は
架空の売り上げを会社に計上し
その売り上げに伴う活動経費(販売促進費)という
名目でクラブへの支払いに充てる。
これを繰り返していたようです。
開いた口が塞がらないのは
言うまでもありません。
既に僕自身が対処できる域を超えていたため
すぐに会社へ戻り、社長へ報告しました。
すると社長からは信じられない言葉が・・
「なんで、部下であるお前が気づかなかったんだ??!」
「お前の責任だ。お前が何とかしろ!!!」
社長としての管理責任はないのかよ・・
と思いつつ
一番近くで見ていた僕自身が
もっと注意深く、観察していれば
阻止できる事件だったなと、猛省しました。
総額で数億円になる巨額の損失が出ることを知り
社内は大パニックです。
その後は、倒産直前まで会社は追い込まれました。
その後の悲惨なエピソードは、想像を絶する内容で
今思い出しても、冷や汗が止まらなくなります。
このエピソードだけでも長文になるので
また別の機会に書きます。
言うまでもなく部長は解雇。
その後は僕が部長として就任し
あの手、この手を使い、数年後に
会社、そしてチームは再起を果たしました。
この事件は
銀座スナックどハマり事件と命名され
発生から、10年以上経過した今でも
半分笑い話として、語り継がれています。
(当時の同僚に会うと、必ずこの話が出ます・・)
話はだいぶ長くなりましたが、これが
僕がネガティブな捉え方を持つようになった
大きな出来事です。
一般的にネガティブは
物事を悪い方向に捉える
とうマイナスなイメージになります。
しかし自分はそうは思いません。
(というより、この事件をきっかけに思わなくなりました)
特にビジネスにおいては
物事を悪い方向から捉える
ということも、重要なのだと
身をもって痛感しました。
銀座スナックどハマり事件のように
怪しい案件だと感じた時に
もっと疑い、悪い方向での予測をする。
それができていれば
あそこまで大きな問題にならなかったと
心から反省しています。
【物事を悪い面から捉えるということ】
リスクを想定できる。特にビジネスの場合では重要な要素。
リスクアセスメント(リスクの洗い出し)とも呼ばれますが
ビジネスにおいては大事な作業です。
特に新しいことに挑戦する場合には
リスクの洗い出しが最も重要です。
「まずはやってみる」という
行動力が評価されがちですが
行動したことによって生じるリスクも
しっかり洗い出すべきだと思います。
そのリスクを想定せず
目をそらしてしまい
「何か起こってから考える」
という、安易な行動に出ると
とんでもないトラブルに遭遇してしまいます。
最悪の場合、銀座スナックどハマり事件のように
とんでもない損失に繋がってしまうこともあります。
このような時、良い意味でネガティブな思考を持てば
リスク・不安要素にも目を向けることが出来ます。
リスク・トラブルを最小限に出来るのは
ネガティブに捉えることの強みでもあります。
「何か起こったら、その時に考えればいいや!」
一見すると、凄くかっこいい言葉にも聞こえますが、僕からすると
考えることを放棄しているだけとしか見えない時もあります。
だからネガティブ思考が嫌いなのアナタに言います。
ネガティブな思考を活用してください。
ネガティブ思考は未来を予測できる才能
です。
ネガティブな自分を活かして
そして愛してあげましょう!
そんな風に、自分は今
ネガティブと共存しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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