ディズニーシーでアトラクションに乗らないという選択肢 〜クリエイティブ視点で楽しむディズニー〜 | WEEKENDER | FEB 4th WEEKEND
今週末に行きたい。読みたい。を週一回更新するマガジン「WEEKENDER」
今週の行きたいところは、東京ディズニーシーです。
東京ディズニーリゾート、特にディズニーシーは楽しみ方を工夫するだけでそこら辺の美術館やギャラリーより面白いし、クリエイティブ面で本当に学びのあるところです。
ディズニーシー(以下:TDS)へ行ったことのある方はアトラクションをメインに遊んでいるはず。そのアトラクションが目的故に、朝から行ってもTDSで過ごす時間のほとんどが、待ち時間やお目当ののアトラクションへの移動で時間ではないでしょうか。
待ち時間や移動時間に時間を取られるくらいならいっそのこと、アトラクションへ無理に乗るのをやめませんか?
アトラクションへ乗らないという選択肢をすると、自由で楽しくなるはず。
そんなアトラクションへ乗らない楽しみ方を何個か紹介したいと思います。
※乗らないと言っても完全に乗らないのではなく、これだけは乗りたいというものを2個くらい決めておく。ファストパスを使う。短い待ち時間で雰囲気を楽しめるものは乗る。などすると自由にゆったりとした時間が過ごせます。
バックグラウンドストーリーを知る
ディズニーシーを楽しむうえで頭の片隅に入れておきたいのが、バックグラウンドストーリー。映画や漫画などでもそうですが、作品をもっと楽しめるようになるのが、舞台になる国や年代など設定の理解や予備知識です。
リンク先の動画を見てもらえばわかるように、テーマポートの中の街やショップ、レストランにまでストーリーを持たせ、それが相互に作用するよう緻密に作られているのがTDSです。
このバックグラウンドストーリーを少し知るだけで、アトラクションにある装飾品や建物、看板などに目が行くようになり、アトラクションの待ち時間や乗らずともTDSを楽しめるようになります。
タワー・オブ・テラーにも出てくる「ニューヨーク・グローブ通信」。オフィスが実際にパーク内に存在する。
噴火をするディズニーシーのシンボル「プロメテウス火山」も 20世紀初頭のSF小説世界を描いた未来都市の港「ポートディスカバリー」から見ると、活火山ぽくない草木が生えた落ち着いた山に見える。もしかしたら、科学の力で噴火しないようにしたのかも?
こんなこともバックグラウンドストーリーを知ると楽しめたりします。
パーク内の看板、ポスターなどに注目してみる
TDSのパーク内で当たり前に存在し、注目されにくいものが看板やポスター。
ディズニーランドよりも多く看板が存在し、これに注目してパーク内を散策するとエリアごとの特色やクリエイティブの細かなこだわりが見えてくる。
アトラクションの看板
エイジング加工といわれる、サビや汚れで経年劣化などをリアルに表現している。
人気アトラクション「タワー・オブ・テラー」のファストパス発券所にあるプレート。1912年のニューヨークを舞台にしているため、その年代っぽいフォントを使っている。
アトラクション前にある看板はテーマポートごとにその世界観にあったデザインにしている。
ショップの看板
「スチームボート・ミッキーズ」というミッキーマウスのスクリーンデビュー作『蒸気船ウィリー』にちなんで命名されたお店の看板には、しっかりと当時のミッキーが描かれている。
アメリカンウォーターフロントにある「ディズニーシー・エレクトリックレールウェイ」の乗り場にある看板。同じエリアにあるダッフィーなどを取り扱うショップ「マクダックス・デパートメントストア」の看板があり繋がりをしっかり感じる
街中の看板・ポスター
英語を読み解いて行くと意味がわかり面白い。
「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー」が休止中のとき現れたフォトスポットの看板。約1ヶ月という期間だけだが、しっかりと作り込んである。
時計に注目してみる
よくディズニーリゾートのすごさを語るときに言われるのが、鏡と時計がないということ。でも、実際にはお手洗いの流し台に鏡がないだけで、流し台じゃないところには鏡はあるし、時計も目立たないだけでファストパス発券所や街中に溶け込むように配置されている。
そんな存在感を忘れさせる時計のデザインもTDSは面白いので、ぜひ注目してほしい。
誰も注目しないところを見つける
ロストリバーデルタのジャングルでディズニーの仲間たちと出会える、キャラクターグリーティング施設「ミッキー&フレンズ・グリーティングトレイル」
その入口にあるのが、このトラック。
窓ガラスに注目してみると「OOPS! Sorry about the mess! Gone to get a broom. Goofy」と書いてある。
訳してみると「おっとっと。ミスしちゃってごめんなさい。散らかしちゃってごめん。グーフィー」とグーフィーが運転して突っ込んだことがわかる。
さらに車の正面のナンバープレートに注目してみると
「1932 3-17-39」という数字が書かれている。
この数字にも意味があって「1932」は、グーフィーのデビュー年。「3-17-39」は、グーフィーの初主演が1939年3月17日。のように誰も注目しないところを見つけて何か意味があるんじゃないかなと調べて行くと面白い発見の連続がある。
キャラクターだって衣装に注目してみれば、こんなに手の込んでいることがわかったりもする。
アトラクションに乗らないという選択肢
これはあくまで自分の楽しみ方の一例ではありますが、アトラクションに乗らないという選択肢をするだけで、もっとTDSを知り、深く楽しめるはず。
TDSはお酒が飲めるのでそれを堪能するでもいいし、ベンチが多いので座って本を読むのでもいい、四季折々の花を愛でるのでもいい、流れるBGMを聞くのでもいい、みんなが撮るフォトスポット以外に映える場所を見るけるでもいい。TDSには様々な時間の過ごし方、楽しみ方が提供されているし、それをどう選ぶかも自由です。
先週、TDSに行きみんなもっと自由に楽しめばいいのにと思いこのnoteを書いた次第です。
過去にはフォントや他のクリエイティブ視点で楽しむディズニーパークについて書いています。こちらもあわせて読んでもらえるといいかもです。
【ディズニーリゾートに行ったあとに読みたい本】
世界のディズニーパーク絵地図 夢の国をつくるための地図と原画
子供頃、ディズニーランドから帰って何度もパークの地図を見返した経験を持つ人が多いくらい魅力的なディズニーランドのマップ。そのマップやコンセプトアート、ラフスケッチなどを納めた貴重な1冊。もう無くなってしまったアトラクションや世界のディズニーパークを一堂に見れるものになっています。
世界中のディズニーパークの入口に必ずあるのが、アトラクションのポスター。ロサンゼルスからフロリダ、東京、パリ、香港まで、世界中にあるディズニーテーマパークのポスターを集めた一冊。同じアトラクションでも国によって異なったポスターデザインがされていて、見比べると面白い。またデザインのテイストもちゃんとアトラクションを加味してされていてディズニーのクリエイティブ力の高さを知れる。
今回は、特別編みたいな感じでディズニーリゾートにいて書きました。ディズニーシーのいい過ごし方の参考になれば嬉しいです。よい週末を〜!
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