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[経験談] 私と心臓病①

〜理解と限界〜

小学生の時から私は自分の障がいに対して何故か理解していた。
胸の手術跡、日々の錠剤、運動に向いていない疲れやすい身体。それでも私はみんなと同じ事をやりスポーツも積極的に参加して心臓病であることを忘れるぐらい楽しく過ごしてました。

私は完全に自分の病気を理解して受け入れていた。
ただ受け入れていたはずの障がいが、社会人になって受け入れられなくなった。

私の病気は単心室症といいます。
簡単に説明しますと生まれつき左心室もしくは右心室が無いまたは機能できない程小さく、血や酸素の循環がうまく出来ない心臓の病気です。3歳の時にフォンタン手術という、強制的に血が肺に流れる手術を受けました。
運動が非常に向いていない身体です。
皮肉な事に私は運動やスポーツが好きでした、将来はアスリートになりたいぐらいでした。小学生の時にはテニス、水泳、空手を習って授業の体育も無邪気に楽しく参加してました、でも中学生の時にはなんとなく楽しむ程度に抑えていました。

しかし高校1年生の時に友人のラグビー試合を観戦して心の底に抑えてた気持ちが抑えきれず本気でラグビーをやりたいと思いました。主治医と相談してチームメイトとコーチに病気を伝える条件でOKをもらい、翌年友人が多いラグビークラブに入り本格的に励んだ。
正直、とてもとてもしんどかった、それもそのはず酸素の循環がそもそも正常ではないから、でも気持ちよかった。

体と体のぶつかり合いフィジカルが7割大事なスポーツ、自分の全て出し切り限界に挑む快感が最高に気持ちよかった。初めてのチームスポーツでチームメイトやコーチから褒められるのが心の底から嬉しかった。そして高校3年生最後の試合後コーチから「よく頑張ったね、ありがとう」と言われ涙が出るぐらい嬉しかった。

ラグビーを2年間やり切り、全てを出し切った私はアスリートの夢を心の奥底にしまい、大人の階段に一歩踏め始めました。




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