箱庭の話
ユング派の心理士さんにカウンセリングを3年数ヶ月ほど受けている。今はそうでもないけど境界例だった過去があったし、ADHDの診断ももらった事がある。今は境界例は寛解してるんだが、趣味半分、心を整える半分、いずれしたい発達支援のボランティアのための教育分析的な意味でカウンセリングを受けている。
で、カウンセリングに行く前に心的世界の変革が急に起こったので「どどどどどどどどーなってんの?!」とある種ビビっていた。
アクティブイマジネーション(空想遊び療法?)ってのは本人の意思と関係なくストーリーが進んでしまう場合があるのだ。
で、「うっわ、俺大丈夫?」って思って、そのアクティブイマジネーションが何かネガティヴなものである可能性も考慮してカウンセリングオフィスに入るや否や
「先生!箱庭やります!」
と宣言する。そりゃ心理士たる共感地蔵もびっくりするわな。ただ「どうしたんですか?」とは聞かれずじゃあこっちへ、となった。
箱庭をしながら状況を説明した。以上が箱庭療法が行われた運び。
で
実際どういう流れかと言うと、画像をご覧頂きたい。
箱の中に砂が敷き詰められ、掘ると水色の底が見えるようになっている。これが川や海、湖を表現する際に使われる。
で、箱庭の横の棚などに大量の箱庭のパーツ(手のひらサイズのおもちゃ)が置かれていて、そこからパーツを探しては箱庭の中においていく。
実に簡単だし、言葉は要らない。
パッションとパトスとリビドー全開でバッシバシ置いてく。もちろんアート性を追求したいこだわり派のあなたもOK。俺は印象派だ 笑
実際置いてってみると「ここでは収まりが悪いな」とか「この場所に強烈にこれを置きたい」とか出てくる。
で、最初が下の画像
解釈の仕方を知っていて、ある種操作的にもなるんだが、それでも置きたくなる衝動には抗えない。
面白いのは、過去とか傷とかこだわってるエピソードの領域にヘリコプターが降下しており、強襲部隊の兵士が出て来ており、通信兵までいることだ。指揮系統まで考えている。
で、気づかなかったんだが先生に「ピカチュウと対決してるんですか?」と言われてハッと気づいた。
そう、このピカチュウは小児的で傷つき易くわがままだけど、かわいく見せる事も知っているある種弱くて狡猾な俺。
そこに強襲部隊が戦略を持って制圧しようとしている。
俺が理性的であったり、戦略的思考をするのは弱い自分を律するためなんだ。そこで先生に聞かれた。
「弱い自分って?」と。
フッとイメージがわく。いじめられている自分だ。俺は弱い自分、いじめられている自分を恥じてあの「強襲部隊」に制圧をさせようとしている。理性的な戦略を持って。
これはわかっていたけど、ここまでこだわっていたんだ、という驚きがあった。俺は小児的な自分、弱くて精神的に未成熟だった自分、それ故かいじめられていた自分を克服したかった。歴史小説などを読んでるうちに政治学や戦略、戦術を学ぶ事にに傾倒していった。それが表されている。あれは…そう高校生から大学生の頃だ。つまりその時代に俺の無意識の一部は固着している。
見えてないけど左下の隅っこには仏像が置かれている。これは置いた時は気づかなかったけど婆ちゃんだった。婆ちゃんが俺のトラウマのストッパーになってくれている。まあ、、わかってたけどね。そんなに安心感を持ってそう感じてるんか、という。
箱中央の少年は俺です。これは意図的に自分を置いた。
左上の領域は「信念とか信仰」などを司る領域で、花束を持った女の子は「妻」だと俺は言った。へー妻なんだ。
彼女は最初洞窟のカードの先にいた。その洞窟は「女性の顔だけの亡霊がたくさんいる」らしい。
彼女は待っていてくれつつも「信仰や信念」の領域に行くのを阻んでいる。うん、知ってる。俺の厨二病的な話はあんまり聞いちゃくれないからな 笑
で、それを言った瞬間、妻へわだかまっている思いが噴き出すように次々語られる。俺、嫁のお母さんあんまり好きじゃないみたい。
そして「ええい!洞窟なぞいらーん!(実際そう言った)」と洞窟カードを棚に戻す。
うわお、どうした俺。亡霊とかそういう話どうなったん 笑
まあ、、そんなもん誰だってあるし、困り感にはしたくないのでもっとコミュニケーションを取れるように努力しよう。
手前にあるのは「海=無意識」と岸についた船。岸にたどり着いたのは俺だ。これは「新しい自分」だがまたも「犬」と対決が起こっている。俺は「新しい自分が訪れている。犬はそれに懐きたい。だがそれが危いものならば噛み○ろす」と言った。うん、まだ境界例的なとこは根本の部分で残ってんのね 笑 まあ実際「行動化(境界例的衝動的行動)」はしてないけど。
あ、海にいるペンギンは無意識の中の俺の別人格というかペルソナ(演じ分けている自分)らしいです。4人もおるんかい。ややこしいな。らしいつっても自分でそう思った。
左上の領域の4人とこの4匹のペンギンは同じ存在だ。ペルソナでもあり、アクティブイマジネーションの登場人物。恥ずかしいので秘密。女性はグレートマザーの陰的側面に支配されていた俺がそこから逃れた事によって得られたアニマ(男性の中の女性的側面)
右下(家族や絆、故郷や親友などの領域)のクリスマスツリーは「先生!これは俺が実家との葛藤は治癒されたという宣言です、世界樹です!ドン!」と最後に胸張ってドヤァしながら置いた。
ドヤァ!!
その前にバンビやら小鹿と少女を置いてるんだが、小鹿と少女の方は3歳の頃好きだったマユミちゃんとその妹、バンビの方は「今まで交際した女性」と。これは最初分からなかったけど、だいぶ後になってから出てきたイマジネーションだ。妻にもこの画像を見せて説明したんだが、バンビと小鹿と少女は「よくわからんけど初恋」とかそういう感じらしいよ?と誤魔化した 笑
気づけないものに気づけるし、スッキリすんでどうですか?お子様がいらっしゃるなら付き添いではなく本気で砂遊びすると面白いですよ?言葉は要らないのでお子様や言語化が苦手な方もカウンセリングを受けられます。
いやしかし、、、「女性の顔だけの亡霊がたくさんいる洞窟」とか女性恐怖症を抱きながらも、心からの安らぎや信仰(左上の女神像)を持ってるのも女性って。
両価型の愛着パターンなんだろうな。しばらく前までは混乱型の愛着だったんだけど、これは進歩なんだろうか。
なかなか俺もこじれてるね 笑
ps 右上の領域は社会や未来の領域です。山は職場「登りたくないような登りたいような…」となんか迷ってます。いや登らんやろ。俺は出世競争リタイアしたからもういいの。猫はウチの猫です。世話を義務だと思ってるらしい。妻にそれを話したら「うん、トイレの砂変えてトイレ洗ってね」と言われた。
義務だった 笑
まあいつもは目に入れても痛くないくらい文字通り猫可愛がりしてんだけどね。ただ「太陽」のカードをあそこにぶっ刺すのはいい傾向だなぁと思う。未来に不安は抱えてないんだなぁ。