反転/ぼくのこころのカオス

なぜ箱庭のタイトルを思いついた時点で気づかなかったのだろう。

「ぼく」が俺の中のインナーチャイルドの一人称である事に。

そしてなぜ気づかなかったのだろう。
箱庭を反転させてみる事に。

過去のこだわりや傷つきなどの領域(左下)に理想としている俺がいる。

俺はずっと前からこうなりたかった。
女神の加護を得た調和的な人物に。

そして対岸にかけた橋。

箱庭を反転させる事で突如喋り出したインナーチャイルドがその橋は「義務」であり「頑張らなきゃいけない事」「みんなと仲良くしたいから」と言った。

その先にあるピラミッド。
これは俺が最初に得たものだ。
皆の知らない教養、隠された宝のような俺だけの知識。
俺が自分の世界にこもらずに外の世界へ踏み出すために得た武器は知識だった。

しかしその先にあったのは喧騒と望まない社会(3台の車)

その先にいる3人の女性。
これは母親の代わりになったかつての恋人たちだ。

さらにその先にある猫と卵。
安寧と未来。
今、猫は猫であり妻である、と想起された。

インナーチャイルドにしてみれば、これが「俺がたどった旅、今までの過去」という事になる。

そして目指したい未来は柵が置かれ、その先の俺はトラウマに囲まれ内世界から目を背けている。

俺は疲れていたんだ。

柵の中に閉じこもっていては、未来を目指したい俺の中の子供が迷ってしまう。
柵は成長した俺が取り払ってやらねばならない。

俺の伝家の宝刀、便利アイテムである心のコアにある「剣」を使って柵を残らず切り倒すイマジネーション。

そうした瞬間。

頭の中の箱庭のイメージが変わった。
もう一度元の位置に箱庭は反転し

3つの家は左右に分かれ道を開ける。
車は消え、家の周りに街並みが配置される。

川の中央にいる陶器製の女性は消えそこに橋がかかった。

俺が目指していた自分は昔からいた。
心の中に、俺の中の子供の中にずっと色褪せずにあった。

それを忘れ過去と未来を真逆にしてしまっていたから、俺のインナーチャイルドは「カオス」だと表現したのだろう。

そして。

「獣」に続き、帰ってきた。
俺の中でずっと囁き続けていたインナーチャイルド。
かつて内世界にいた「暗闇の中の子供」

ずいぶん遅かったな。
待ってたよ。

おかえり。

とても長いあいだあったモヤのようなものが晴れた気がした。

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