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うつわが旅立つ日に。

きょうは意を決して
下書きに溜まっていた記事を公開してみようと思います…!
2023年1月、ちょうど1年半前ぐらいに書いていたようなので、
まだ実店舗をOPENする前、
オンラインショップのみの営業だった頃のものです。


褻monoをオープンして、今年で5年目。
当店が販売しているのは
つくり手さんに一点一点ご制作頂いているうつわです。

褻monoからお客様の元へ旅立つそのときを、静かに待つうつわ達。
そのタイミングは本当に様々で
すぐにSOLDになる子もいれば、長めにSTAYする子も。

公開からSOLDまでが比較的早い子は、
「あぁうつわの魅力が伝わったんだ…ありがたいなぁ」と
店主としてはホッとする気持ちがあります。

「じゃあ、長く残っている子はダメな子なの?」
否、そんなことはない。
と私は思っています。

私もつくり手さんも、ずっとお店にあるよりは、
一つでも多くのうつわがお客様の元へ届いてほしい。
この気持ちは紛れもない事実。

ただ、賞味期限がない「もの」であること、
これもうつわのいいところだとも思うのです。

つくり手の皆さんには怒られてしまうかもしれないけれど…
すぐ売れなくたっていいんだよ。
届くべき人の元へ、届くべきタイミングで届けばそれでいいんだよ。
私はそう思いながら、褻monoにあるうつわ達を眺めています。

長くSTAYすればするほど、店主としては情がわいて
お客様の元へ旅立ちが決まった時には、寂しさがひとしお。
梱包の際には「お前…!元気でやるんだぞ…!」的な
別れを惜しむ時間が生まれることも。

私自身もうつわを購入する際、
ペアや揃いで並ぶうつわの片隅に
ぽつんと一つ残っているような個体に惹かれてしまうことがあったり、
何十年も使われず倉庫で眠っていたうつわを
購入させて頂いたこともあります。

一つひとつのうつわに、
しかるべき出会いがありますよに…と念じながら毎日営業をしております。

ネットショップの構造上、どうしても新しい入荷品が上の方に並んで
在庫品は下に積もっていってしまいます。
ですがその中でも
お店に並ぶうつわの中からお気に入りを見つけて
お買い上げ頂けることもちゃんとあるのです。
嬉しいなぁ。ありがたいなぁ。

長くSTAYしてしまうのは
ひとえに私の発信不足という理由もありまくりですので
今後も工夫していく所存であります…!

いつも褻monoでうつわを見つけてくださる方々、
本当にありがとうございます。
これからもつくり手さんが手塩にかけてつくったうつわを、
手塩にかけてあなたへとお届けしていきたい5年目であります。

写真のうつわ:
デッドストックとして販売されていた古いうつわ。店主の私物です。
パタパタ羽ばたく鳥たちが、
旅立っていくうつわのようにも思えたり…。


ここで店主の手記は途絶えていた…(ミステリ調)。

今年からはオンラインショップに加えて実店舗を開店したこともあり、
店主の秘蔵っ子たち(?)が旅立っていく機会もより多くなってきました。
本当にありがたいことです。

オンライン、オフラインどちらにもそれぞれの良さがあって、
その両方を組み合わせて
今まで以上にうつわと誰かとの出会いに貢献できたら嬉しいなぁ
と考える現在地でございます。


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