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復興の有害鳥獣捕獲活動 〜 福島県浪江町・町民帰還を迎えた捕獲隊の今

本稿は『けもの道 2017秋号』(2017年刊)に掲載された記事を note 向けに編集したものです。掲載内容は刊行当時のものとなっております。あらかじめご了承ください。

平成23年3月11日、三陸沖に発生した巨大地震によりもたらされた東日本大震災。地震と津波による甚大な被害に加え、東京電力福島第一原子力発電所の放射能事故の影響により、福島県浪江町を含む県内の一部市町村には大規模な避難指示が出された。

浪江町では全町民が避難。人がいなくなった町では、人の代わりに猪などの野生動物があふれた。除染、復興活動が進むにつれ、町では有害鳥獣捕獲隊を結成し、町内各所に箱わなを設置するなど町民帰還に備えて捕獲活動を行った(その模様は旧誌『月刊けもの道』平成26年9月号にて取材記事を掲載)。

そして震災発生から6年後の今年3月31日、浪江町の全域に出されていた避難指示のうち、帰還困難区域を除く区域(旧避難指示解除準備区域および旧居住制限区域)における避難指示が解除され、町民帰還が始まった。

再び人が戻り始めた町と、そこで活動する捕獲隊の『今』をお伝えする。

文・写真|佐茂規彦


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