攻めと守りのDX

小宮コンサルタンツの経営コンサルタントの増田です。
近年、DX、デジタルトランスフォーメーションという言葉をよく聞かれるようになったと思います。これはいろんな定義がありますが、一般的な定義は「企業がITのプラットフォームや新たなデジタル技術を活用し、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルや価値を創出すること」です。

私は、DXは2種類あると思っています。それは「攻め」と「守り」の2つです。

「攻め」は主にお客様満足度向上や競合他社との差別化を目的としたものです。主に営業やコールセンター等の顧客接点や商品・サービス開発でデジタル化を活用するものです。
最近の事例で注目されるのは、生命保険会社のアメリカンファミリーが、オンライン上で契約が完結できるサービスを開始したことです。これまで比較的単純な生命保険はネットでも完結するサービスはありましたが、これまで対面で販売していた複雑な生命保険をオンラインでも提供できるようにしたのです。これはコロナ禍で対面営業を避けたいお客様のニーズを満たすものですし、他社との差別化となるでしょう。

それに対して「守り」は社内業務を中心として効率化や高度化を目指すものです。これは営業等の支援業務や総務・経理・人事等の経営管理業務を対象とします。

社内業務の中には、定型的な業務がどうしても発生しています。例えば入力業務等です。入力業務は、OCR等のデジタル技術を使う事により、省力化する事が可能です。これは効率化による工数削減を狙っています。
また、工数削減により創出された人的資源を、お客様へのサービス等を検討する業務にシフトできたなら、会社の生産性につながりますし、従業員も働き甲斐を感じ、お客様にもよりよいサービスを提供でき、満足してもらえるのではないでしょうか。「守り」であるとともに「攻め」も同時に実現することができます。

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