【認知的不協和】「保守派」と「リベラル」を分けるもの【脳の構造】
「保守派」と「リベラル派」における【認知的不協和】
人は生まれたときから、弱肉強食の競争社会の中で生きていかなければならない。その中で様々な【認知的不協和】が生じてくる
その『古い価値観』中で、社会的・精神的・物理的圧力の中で、『理想の自分』と『現実の自分』、『自分の価値観』と『親の価値観』、その不協和の中で様々な歪・困難・問題・犯罪・暴力・戦争が生まれてくる
その負の連鎖の中で『古い認知』に疑問を持った者の中から、暴力の連鎖を断ち切るために『新しい認知』が生まれてくる。
その『古い認知』と『新しい認知』の不協和の中で、自分の価値観を正当化するために『古い認知(ピラミッド構造)』を絶対化しようとする「保守派」と、その『古い支配構造』を破壊し、『新しい認知(フラット構造)』を取り入れていこうとする「リベラル派」に分かれていく
自分の『存在=教祖』を守ろうとする「保守派・御用学者・ネトウヨ」に対して、それを壊していこうとする=責任を追及しようとする「リベラル派」に分かれる
そして、その分かれる原因はどこから来るのか?
「保守派」と「リベラル派」の『脳の構造』の違い
英ロンドン大の研究によると
それを図で表してみると、↓のような傾向があると言える
つまり、「保守派」は周囲の脅威に敏感で、自分の存在を守ろうとする防衛本能から『古い認知』を絶対化し、全体主義・排外主義的行動をとりやすい
縁故主義・友達優遇・利権拡大・名誉保身に走り、規則ルールの絶対化・家父長制・夫婦同姓・スパイ防止法・厳罰化・軍備増強などを主張し、他者に強制し、異質者を攻撃・排除することで仲間意識を高め、安心しようとする
それはつまり、「『脅威』に襲われたときの脳の反応と、それにどう対応し、行動するかによって、“保守派”と“リベラル派”に分かれる」と言える
↓参考)
『脳』の構造−「理性」と「本能」の関係
個人差の生まれる仕組み
脳は「知性・社会性等」を司る『理性』と、「感情・欲望等」を司る『本能』に分かれていて、『本能』から湧き出る「感情・欲望」を『理性』が制御コントロールすることによって 人は思考・判断・決定し、行動を起こす
『本能』から湧き出る、「○○が欲しい」「△△をしたい」とか、「他者に勝ちたい」「金持ちになりたい」というような《感情・欲望》に対して、“その目的を達成するためにはどうしたら良いか⋯” “今これをしたらどうなるか⋯”など、様々な選択肢の中から『理性』が客観的・俯瞰的・多角的に見て考える
そこで、「今は必要ない」「身体に害をなす」 などと欲望や感情や行動を抑制したり、「他者に迷惑をかけた」「失敗した」と過去の行動を反省し、もう二度とやらないように注意したり、逆に 「こうすれば解決する」「こっちの方法が良い」などという、意欲・創意・工夫が出てくる
脳の『理性(抑制機能)』の発達=自立
子供の頃は『大脳辺縁系』(本能=感情・欲望)の比重が大きく、生きていくためには、「親に守ってもらいたい。甘えたい。 構ってもらいたい」という思いで一心だったのが⋯
思春期(反抗期)の頃から『前頭葉(抑制機能)』が発達するに連れ、視野を広げ、自分で生き方を判断・選択できるようになり、親の「命令・期待」に対して自分の「意志・信念」を守ろうとする《自立心》が生まれてくる
遊びや勉強など、社会で生きていく中で、いろんな興味や疑問を持ち、冒険や試行錯誤、失敗や挫折をくり返しながら、危機や困難にぶつかった時、「どうしたら解決できるか?」という、いろんな選択肢や可能性を“柔軟”に広げることができるようになる
しかし、その脳の成長=「『理性』と『本能』のバランス」には個人差がある。そして、その個人差はどこから生まれてくるのだろうか?
神経伝達物質のバランス異常と《抑制機能》の低下
その『理性』と『本能』の関係(脳神経ネットワーク)を形作っているものは《神経伝達物質》である
その神経伝達物質のバランスは『遺伝的要因』と『環境的要因』で決まり、その中でも、ストレスへの耐性を決める要因として幼少期の育った“環境”が大きく影響し、特に不適切な養育(マルトリ)によって『脳の構造』が大きく変わってくる
人間は『強いストレス』がかかったり、『日常的・慢性的なストレス』 がかかり続けると身体がそれに反応し、神経伝達物質のバランスが変化する
ストレスがかかると、ドーパミン、ノルアドレナリンが過剰分泌され、セロトニン欠乏が起こる。その反応は、本来、脳を覚醒させ、集中力・判断力を高め、やる気・意欲・闘争心を向上させる。それは危機に対応するための『防衛本能』であるが、一方で、それが慢性的に続くと「不安・恐怖」を感じる《扁桃体》が活性化され、過敏になる。そうすると、ちょっとしたことでストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌量が増加し、その濃度が上昇するにつれて、徐々に脳の神経細胞の活動が低下し、破壊され、海馬が萎縮し、前頭前野の機能が低下し、感情や行動の制御ができなくなる
そのことが、理性的・合理的・抑制的な判断ができなくなり、キレやすくなったり、非行・犯罪に走ったり、自殺する原因となる
よく犯罪を起こした人⋯体罰・虐待・あおり運転・窃盗・性犯罪・レイプ・汚職事件など、「記憶にない」と否認し、嘘を付き、「自分は悪くない。誰かが自分を陥れようとしている」と、責任を相手になすりつけ、自分の責任を矮小化ようとする
それは
1:前頭前野の(認知・抑制)機能低下
2:扁桃体(不安・恐怖)の過敏・暴走・機能異常
3:(短期的な記憶や情報を制御する)海馬の損傷
⋯
などの脳のネットワーク・バランス異常が影響していると考えられる
そのために、自分の行動を客観的に認識できなく、行動を反省し、欲望を抑制できなくなっている
⋯と同時に、都合の悪い記憶を消し去り、都合の良いように書き換える。現実と妄想・願望の区別がつかなくなる。『不安・恐怖』が暴走する中で、自分を正当化するために平気で嘘をつけるサイコパスになる
ここから分かるのは、自信満々に捲し立てる人ほど、自分は間違わないと言う人ほど、平気で嘘をつける傾向があり、その背景には前部帯状回の活動低下がある
またそれが、人が「保守化」する原因ともなる
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