夜の海
家路は海路を挟む。
夜の海は怖い。
海面は光を反射し、闇に吸い込んでゆく様。
吸い込まれたくなるような気持ちにもなる。
ただ、美しい。
朝の靄も、凪いだ海面もまた。
慣れた海。
慣れた島。
住み始めてもう少しで1年。
まだ美しいと思えるのは幸福。
いつまで居るのだろう。
いつまで居ることが出来るのだろう。
いつまで居たいと思えるのだろう。
夏は夜光虫を見に船を走らせたい。
満月の日や新月の日には
航海灯もエンジンも切って海に浮かんでみたい。
やってはいけないのがもどかしい。
少し疲れた。