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Palantir、Nasdaq-100入りで注目高まる

2024年12月13日までに約343%という驚異的な株価上昇を遂げたPalantir Technologies (PLTR)が、Nasdaqが毎年実施するNasdaq-100インデックスの再構成に伴い、同インデックスに新たに採用されることが発表されました。この動きは、同社が米国および海外の顧客に提供するAI活用型ソフトウェアサービスの成長を背景に、投資家の注目を一層集める出来事となりそうです。



Nasdaq-100インデックスへの採用背景

採用の経緯

Nasdaq-100は1985年に創設された、非金融セクターで米国Nasdaq市場に上場する最大規模の100社で構成される株価指数です。2024年12月23日の市場オープン前までに再構成が完了し、その中でPalantirはAxon Enterprise、MicroStrategyと共に新規採用されます。

Palantirのビジネス概要

Palantirはクラウド上でAIを用いたSaaS(Software as a Service)を展開しています。顧客が保有するデータを有効活用することで、業務効率や成果の向上を支援し、政府機関や商業顧客など幅広いクライアントベースを獲得しています。


同時採用・除外される銘柄

新規採用銘柄

  • MicroStrategy:エンタープライズ向けソフトウェア企業でありながら、大量の資本をビットコイン保有に振り向けていることでも知られます。2024年12月13日までに同社株は547%上昇。

  • Axon Enterprise:法執行機関向けボディカメラや関連ソリューションを提供。2024年12月13日までに150%の株価上昇を見せています。

除外銘柄

  • Super Micro Computer (SMCI):AIサーバー関連で注目されたものの、2024年3月の過去最高値から69%下落。特定のショートセラーから会計処理問題などを指摘され、投資家心理が悪化したことが一因とされています。

  • Illumina:ゲノム関連のバイオテク企業。2024年の株価は6%上昇にとどまりました。

  • Moderna:mRNA型COVID-19ワクチンで有名なバイオテク企業。2024年は58%の下落となっています。


Nasdaq-100入りの影響

インデックス関連ファンドからの需要増

Nasdaq-100に組み入れられることで、同インデックスをベンチマークとするETFや投資信託などがPalantir株を新たに組み入れる必要が出てきます。これにより、少なくとも一定の需要増加が予想され、同社株価に上向き圧力が働く可能性があります。

企業認知度の向上

有名インデックスへの採用は企業ブランドの強化につながります。知名度向上により、さらなる投資家層がPalantirに目を向ける土壌が整うことが考えられます。


パランティア株に関する最近の好材料

Palantirは、直近の第3四半期決算において、前年同期比で売上高30%増、調整後EPS(1株当たり利益)43%増と好調な業績を発表し、これが株価急騰の原動力となりました。また、通期2024年見通しも上方修正され、収益性向上への期待が高まっています。


投資家視点で捉えるポイント

インデックス採用による流動性・知名度アップ

Nasdaq-100組み入れにより、Palantirはさらなる流動性確保と認知度向上が見込まれます。インデックス連動型ファンドからの買い需要も、投資家にとって好材料となり得ます。

ファンダメンタルズの継続確認

同社は好調な業績トレンドを示しましたが、投資家としては引き続き業績推移や顧客数の拡大、競合環境をウォッチする必要があります。また、MicroStrategyやAxon同様、株価はすでに大幅上昇しているため、エントリーポイントには慎重な判断が求められます。


まとめ

Nasdaq-100への新規採用は、Palantirにとってさらなる注目を集める転機といえるでしょう。すでに大幅な株価上昇と好業績を背景に、同社には新たな買い手が参入しやすい環境が整いつつあります。投資家としては、インデックス需要の恩恵や企業認知度の向上を踏まえながらも、今後の業績進展や市場動向を注意深く見守ることが重要です。

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