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『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズをようやく観た記録②(美術館でやっちゃいけなそうなことのオンパレード)
(前記事の続きです)
②『天使と悪魔』(2009)
ローマ教皇の死去を受け、次の教皇を選ぶ「コンクラーヴェ」(教皇選挙)がバチカン市国で行われることになるが、有力候補者4人が一斉に拉致されるとともに犯行グループから暗号入りの脅迫状が教会宛に届く。
捜査協力を求められたラングドン教授は、その暗号から18世紀に教会の弾圧を受けた科学主義の秘密結社「イルミナティ」の報復的犯行だと見抜く。「選挙当夜、1時間毎に候補者を殺し最後にバチカンを滅ぼす」との予告を阻止すべく、様々に隠された謎を解いて犯行グループに迫る。
…という話。
殺人の連鎖を止めるべくラングドン教授が奔走する過程で様々な有名建築、有名彫刻物が登場します。
・カトリックの総本山サン・ピエトロ大聖堂と広場(ベルリーニ設計)
・カステル・サンタンジェロ
(サン・ピエトロ大聖堂と城壁が繋がってます🏰)
などなど。これらの壮観な眺めは本当に素晴らしいのだが、ラングドンの推理&しゃべりと事件の発生がやっぱり矢継ぎ早なのでゆっくり見てられない…笑
米映画らしい派手な戦闘、最後はどんでん返しも待っており、1作目よりも映画らしい展開だったかなと🎥
③『インフェルノ』(2016)
新型肺炎騒ぎのなか、この作品はテーマ的に少しタイムリーですね…(トム・ハンクスも陽性反応とニュースになってましたが、大事ではなさそうでなにより)
安易に結びつけずにメモします💦
パリ、ローマ(バチカン)ときて、今回の舞台はフィレンツェ!
ラングドン教授が何者かに襲われて意識を失い、一時的な記憶喪失に陥っている状態からスタート。意識回復後もいきなり襲撃を受けます。
若い女性医師に匿われて助かり、自分がなぜか手にしていた小型プロジェクターを壁に投影するとボッティチェリ作『地獄の見取り図』👿に暗号を加えた絵面が映し出されます。
ボッティチェリ《地獄の見取り図》1490
それは著名化学者・ゾブリスト氏に繋がるメッセージ。
同氏が「人口爆発を防がないと早晩地球が滅亡する」との思想の下、世界的殺戮をもたらすウイルステロを目論んでいたこと、彼は死亡したもののテロは実行に移されつつあることを知り、残された手がかりをもとに起爆装置の回収に挑む…というお話でした。
ボッティチェリはルネサンス期のフィレンツェの画家🎨ちなみにこの名前は「小さい樽」という意味で、お兄さんが太っていたことからついた通称だそう
えっ…
本人関係ないやんけ👨
ボッティチェリといえば「春」などの女神絵で有名ですが脱線するのでまた別の機会に🍎
『地獄の見取り図』は同じくフィレンツェ出身でルネサンスの先駆けとされるダンテ🇮🇹が書いた叙事詩「神曲」のうち「地獄篇」をもとに描いた作品。
地獄=インフェルノということでこのタイトルです。
映画としては…
美術館の所蔵作品を盗んだり🕶、
屋根裏を駆け回った挙げ句敵役が天井絵を突き破って落っこちたり💫、
館内の秘密通路を勝手に使って逃走したり💨、
美術館でやっちゃいけなそうなことのオンパレード笑
最後のドタバタ水中戦闘も少し笑ってしまった。当時ちょうど還暦ごろのトム・ハンクス、よくもこんなにひどい目に遭わされたなあと感心してしまいました。
3作を通じてみると謎解きよりもアクション風味が強まっていったかな、という印象。
今さら鑑賞しておいてなのですが、このように様々な芸術物が登場する映像の美しさ、それにまつわる解説など、美術鑑賞好きの人には観て損のない作品でした!
本気で犯行を起こすなら謎解きなんてさせてあげず、いつでも実行できたような気がするものの、そういったストーリーの辻褄などについては純粋な映画好きという目線ではありませんのでご理解くださいませ。
もし関心もって頂いた方いたらぜひ観てみてください😄
2回にわたってしまいましたが終わります。
次はやっと美術展日記🌸です。