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読書のススメ

心技体を整える事で充実した人生を送る。「日記」で心を、「体重計に乗る」で体を整える事の効用についてコラムでお伝えしてきました。今回は心技体の技を整える方法についてお伝えしたいと思います。 心技体は武道や茶道などの「道」系で使われる言葉です。武道でいうなら、剣術や蹴りなどの技術になるでしょうし、茶道でいうならお作法的なものの理解になるのでしょう。広く一般的に言えば知識やスキルなど「ビジネスで効率や効果を高める能力」などになるでしょう。技の基礎となる習慣は「読書」になると思います。

私は昔から読書が好きで、司馬遼太郎さんや吉川英治さんの歴史小説。山崎豊子さんのビジネス小説。東野圭吾さんの推理小説などを読み漁っていましたし、社会人の初期のころはドラッカーさんやビジョナリーカンパニーなどのビジネス本も良く読みました。これらは知識としてためになりましたが、本が自分の能力を高めると実感したのが哲学書に向き合った時です。まぁ難しいこと難しいこと。例えば、スピノザという哲学者のエチカという本の冒頭です。「自己原因とは、その本質が存在を含むの、あるいはその本性が存在するとしか考えられえないもの、と解する」本質が存在を含む???考えられえない???もはや一行目から混乱の渦です。

でも、かじりつくように繰り返し読んでいくと、どこかでフッと著者の言いたかった事が分かる時が来るのです。それはまるで、家族で見ていたクイズ番組で、自分だけが難問を解答できた時の優越感みたいなもの。さらに時を経てまた読むと、自分の立場や心境の変化によって内容の味わい方も変わってきます。またこれを繰り返すと、脳みそのインナーマッスルみたいに、考え方のバックボーンみたいなものも鍛えられます。バックボーンが鍛えられると、他の本で得た内容も、「単なる情報」から「体系化された知識」になります。江戸時代、寺子屋での勉強は、論語のような同じ書物を繰り返し読み書きしたり、写経したりするものだったと聞いています。そうやって、思考のバックボーンのようなものを育んでいったのでしょう。

現在も、一日一頁本を読むという小さな習慣を設定し本にかじりついています。最近は様々な情報はYouTubeで手軽に聞けますし、難解な本は漫画とかで開設されたりしています。でも思考のバックボーンを鍛えるのはやっぱり、言葉の羅列を頭で整理しなおす作業が必要な「読書」でしか得られないのだと思います。

今回は真面目なトーンでコラムを書いてみました。一日一頁読書する。これからも、自分の脳と心に栄養を与えていきます。

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