人工衛星と習慣③
人工衛星と習慣②において、不測の場合における対応方法を考えておくことの重要性をお伝えしました。習慣も人工衛星も軌道に乗るまでが勝負。人工衛星も軌道に乗ったら無重力状態で自然と地球の周りを回ってくれます。習慣も軌道に乗ったら意志エネルギーを使うことなく自然と生活の中に溶け込んでくれます。でもここで油断してしまってはダメです。ある程度軌道に乗ってくると習慣に飽きてしまうのです。
「頑張って習慣化したけど、そこまで何か変化したように感じないし…」
「もう習慣になっている!と安心した時に、ついうっかりと止めてしまった…」
いわゆるマンネリです。人間同じことを繰り返していると飽きてしまうのです。目的を失った人工衛星は、役目を終えた後はぐるぐると地球を回り続けているそうです。忘れられた存在として…かわいそうですね。
マンネリ化した時の対応策は2つです。1つ目は「やり方を“ちょっと”変える」ということです。「腹筋を1日1回」続けていたとすれば、腹筋に加えて腕立ても取り入れてみる。「一日一問、問題を解く」を続けていたとすれば、問題のテキストを変えてみる。などです。ポイントは“ちょっと”変えるということです。腹筋を続けていた人が「ビリーズブートキャンプ」でビリーさんのように動きはじめたら、確実に失敗します。今までの取り組みに若干アレンジを加える事が重要です。
2つ目は、「目的を“ちょっと”具体化する」です。「英単語を一日一個覚える」と習慣にしていた人の目標が「英語を話せる人になる」とするならば、「TOEICで600点を取る」とか、「英語の映画を字幕なしで見られるようになる」とか、具体的にイメージできる内容にするなどです。ポイントは“ちょっと”具体化するということです。英語を始めていた人が、「ウイッキーさんの突撃インタビューで応えられるようになる」など、令和の時代ではありえないようなシーンを具体化しても、確実に実現できません。今までの目的や目標に張り合いを持たせるような要素を加える感覚です。
ここまできたら、もう大丈夫!ちゃんと、重力を脱して、軌道にのり、役目を果たし続ける人工衛星のように、自分の習慣も無意識の状態で、自分自身の生活の質を向上させる重要な役割を果たしてくれるでしょう。