見出し画像

ブルワーカーと私

筋トレ習慣をする時に時々思い出す絵があります。昔、雑誌でよく広告されていた昭和の筋トレ器具「ブルワーカー」の宣伝マンガです。色白で弱々しく、いかにもダメっぽい青年が「ブルワーカー」で、「まったく、かん、たん、だ!」とトレーニングに励み、黒々とたくましく変貌し、海辺で自信満々のモテ男になるという1頁のマンガ広告です(現在40代の方で雑誌を見ていた人は覚えているのではないでしょうか…。)そんなうまい話が…と思いながらも、どこかで「やっぱりモテるようになれるのかな…」と思いっきり影響を受けていた事を思い出すのです。

何かを始めよう(あるいは止めよう)とする時に、ビジュアルでイメージすることって大事ですよね。進研ゼミのマンガDMもやっぱり影響受けますし、トレンディードラマで検事役がヒットすれば検事になりたい人が増え、航空整備士がヒットすれば航空整備士になりたい人が増えるのも、ビジュアルによる憧れが、人の行動原理に影響を与えているのだと思います。言葉よりも絵、絵よりも写真、写真よりも動画と、自分にとってリアリティーあればあるほど、行動に対するモチベーションも高くなるのは一つの心理でしょう。

また、誰かの言葉か忘れましたが、「人は3カ月でできる事を大きく見積もり、3年でできる事を小さく見積もる」という言葉がありました。この言葉を聞いた時、確かに!と納得したことを思い出します。3カ月で10キロ痩せる!3カ月でプログラミングが書けるようになる!などと短期の目標を設定して挫折し、自分を卑下する人がなんと多い事か。3 年単位で努力を続ければ、たいていの事は一流レベルでできるようになります。習慣は複利効果で成長していくので、長期的なビジョンにむけてじっくり腰を据えて3年間継続する覚悟があれば、たいていの事ができるようになります。

「イメージすれば行動できる」「3年後をゴールに据える」という二つを掛け合わせて、3年後の自分を徹底的にイメージしてみるというのは、習慣を開始するうえで有効なアプローチの一つです。例えば、刹那的に暴飲を繰り返している場合、「もしこの暴飲を3年間繰り返したら…」とイメージワークをスタートしてみます。暴飲すると人当りが厳しくなり同僚や友人に嫌われる。暴飲することで自分が開放的になりお金を使いすぎる。お金がなくなり家族からも呆れられる。結果、“信望もお金も家族も失って一人孤独にカップ酒を煽っている私…”ここまで想像がいきつくと、こんな自分になりたくないと思い、ようやく行動に着手します。逆に、運動を3年繰り返してみます。体が引き締まる。色白だと閉まらないので日焼けして黒くなる。海で周りから羨望の眼差し、「おいで君たちも行こうよ!」と女の子に声をかける…(これブルワーカーの宣伝…)。習慣は複利です。3年後の最高と最悪の自分をリアルにイメージしてみましょう。

いいなと思ったら応援しよう!