「ながら」行動は怒られる?
昔から、「ながら」行動はダメだと教わってきました。ご飯を食べ“ながら”テレビを見る。電話し“ながら” 運転する。何かをしながら、ほかの行動をすると、集中できない、マナーが悪い、時には人に迷惑をかけることもある。という事です。日本舞踊などでは、上段者は、技やの切り替わるタイミングがはっきりとしていて、ダラダラとすることはありません。ひとつひとつの事に集中することで、メリハリのある良い行動ができるようになると言われています。
どうでも良いですが、「かもしれない」運転は推奨されていますね。そこの角から子供が飛び出してくる「かもしれない」。停車中のドアが急に開く「かもしれない」。空から隕石がふってくる「かもしれない」・・・。危険を予測しながら行動する事で、事故を防ぐ事ができるようになります。どうでも良いですが。
習慣作りにおいては、どうも「ながら」行動が悪いことに思えなくてなりません。習慣作りのための面談をしていると、「どういう時に習慣を実行していますか?」との問いかけに、結構、ほかの行動をするのと同時に習慣行動していることが多いのです。ある女性は、1日1分筋トレするという習慣テーマを置いているのですが、どうやらドライヤーをかけるタイミングで筋トレする事が多いそうです。それを聞いたとき、私の中で筋トレ=腹筋運動でしたので、腹筋のポーズで起き上がった所にドライヤーをセットしてあり、起き上がらないと髪をドライヤーで乾かせられないシステムを想像していました。かなりスパルタな仕組みに驚いていたら、スクワットだったようで安心しました。
何の筋肉かはさておき、習慣作りをするうえで、大切なのは「他の習慣を利用する」ことです。人間の行動の40%は習慣でできていると言われています。朝起きてから顔を洗うまでの手順、駅に行くまでの道順、会社や学校についてからの行動。どの行動も何か特別に意識することなく習慣的に行動していると思います。その習慣に合わせて、自分が身に着けたい習慣を加えていく事で、良い習慣が増えていくのです。通勤・通学電車にのり「ながら」本を読む。鏡の前で歯を磨き「ながら」1日1回自分を褒める。ご飯を食べ「ながら」姿勢を正す。朝起きてスマートフォンを確認し「ながら」やるべき習慣を確認する。お風呂に入り「ながら」一問一答を解答する。お酒を飲み「ながら」水を飲む。ランニングし「ながら」オーディオブックを聞く。今ある習慣と合わせる事で、良い習慣を身に着けていくのは習慣作りの定石です。
私の場合は、NHKの朝の連ドラを見「ながら」腹筋運動をすることが習慣なっています。主題歌がかかったら、おもむろに横になり、そのまま腹筋に取り掛かります。もはや「パブロフの犬」状態です。このままさらにパブロフ状態が進行したら、街を歩いている時に、朝の連ドラの歌が流れたらその場で腹筋を始める「かもしれない」。かなりのリスクですが、まぁその頃には次のクールに移っているので大丈夫でしょう。