実体経済

当初、経済と対比される形で金融が認識されていたようです。

その後、金融も経済の一部とみなされるようになったため、実体経済金融経済という言葉で区別されるようになりました。つまり、経済とは本来、実体経済のことを指していました。

この記事では、実体経済についてわかりやすく説明します。


実体経済とは、生産者と消費者が付加価値(モノやサービス)をお金と交換する活動のことで、世の中の景況に関わる分野です。

実体経済は以下の所得創出プロセスで理解するのがわかりやすいです。

注意が必要なのは「付加価値」です。これは原材料や利用サービスを除いた、生産者が上乗せで提供する財やサービスを指します。

例えば、A1/A2/A3を原材料の生産者、B1/B2を加工品の製造者、Cを小売り販売者、Dを消費者だとします。下の図で、数字はいくらで販売したかを表すとします。

```mermaid
flowchart LR
    A1 -->|100| B1
    A2 -->|100| B1
    A2 -->|200| B2
    A3 -->|150| B2
    B1 -->|300| C
    B2 -->|400| C
    C -->|900| D
```
  • A1/A2/A3の生産する付加価値はもちろん「原材料」です。

  • B1/B2の付加価値は「加工品」ではなく、加工品を製造する「原材料加工サービス」です。

  • Cの付加価値も「加工品」ではなく、2つの加工品をセットで販売する「セット商品小売りサービス」です。

それぞれの付加価値の価格は、販売した金額ではなく、上乗せ分の金額です。

各主体の付加価値

企業会計で言えば、売上から仕入れを差し引いた粗利益に相当する部分です。(粗利益のことを、付加価値とも呼びます。)

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