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回想の夏(短編小説)

執筆者
#Ishikawa・Hironao
#夏祭り
夏まつり・介護施設に関する物語を書いてみました。この物語はフィクションであり、実在の人物と団体とは関係ありません。すこしでも福祉の魅力について知ってもらえると幸いです。

あやかが夏祭りのやることを提案する。

夏の終わりの頃、「ひまわり」という介護施設で毎年恒例の夏祭りが開かれる。施設の入居者たちはこの日を待ちわびていて、特にゲームが楽しみだった。

施設のスタッフ、さやかは今年のゲームを考える責任があった。彼女は入居者のみなさんが楽しめるゲームを考えたいと思った。

あやか:「どうせなら、皆さんの昔の思い出を蘇らせるようなゲームはどうだろう?」

と提案してみる。

きよし:「いいねぇ、昔の金魚すくいとか、射的はできないかなぁ」

あやか:「それと、昔のくじ引きとかやってみたいなぁ」

と案がどんどん出てくる。色々と話し合いをした結果、、

当日、施設の庭には金魚すくいのコーナー、射的、くじ引きのブースが並んだ。入居者さんたちは目がキラキラと輝いていた。

金魚すくいのブース

金魚すくいのブースで、ある老人は「あの頃は上手だったのに」と笑いながら言った。その隣では、「子供のことを思い出すわ」と声を上げる人もいた。

射的でのブース

キヨシが的を射抜いていた。

キヨシ:「どうだ、まだまだ腕は衰えていないよ」

自慢げに言った。別の入居者さんも負けたくないとどんどん挑戦していた。

くじ引きブース

くじ引きのブースでは、
おばあちゃん:「この買い物袋、孫にあげたいなぁ」
と嬉しそうにくじを引いていた。

夏祭りが終わると

あやか:「みんなが楽しそうな顔をしてくれたよ。よかった。ありがとう」

キヨシ:「来年はもっと楽しいゲームを考えよう」

と提案した。

その日、ひまわりには夏の終わりの幸せな時間が流れていた。さやかの気持ちとして、「今日は大切な日になったかな」と心の中でつぶやいていた。

社会福祉法人恵和会をぜひよろしくお願いします。サポート費用はしっかりと活動費用として使わせていただきます。