Rapid Prototyping (5月30日 素材造形Cクラス
現代の物流には欠かせない「段ボール」
特徴
・紙としては厚い
・丈夫
・軽量
以上が素材的な特徴である。
ちなみに、段ボールを扱う(作る)会社のことを、、 紙器 さん と呼びます! ex:株式会社OO紙器
構成
スチレンボードと同じ3層構造
ライナー
芯
ライナー
である!
一般的に、物流用の梱包には、、、、5mm厚の段ボール (Aフルート)
軽いものの梱包には、、、 3mm厚の段ボール (Bフルート)
重いものの梱包には、、、 8mm厚の段ボール (Wフルート)
*Wフルートは、Aフルート と Bフルート を接着したもの
力の伝わり方
段ボールの板に、上から力を加える場合、、、、
中芯の山の向きに注意が必要である。
地面と平行に山脈ができている場合、
すぐにフニャっとなって耐えられなくなってしまう。
地面と垂直の場合、
力を加えても耐えられる!
簡単にいうと上のような特徴がある。
これを応用して、段ボールの上に乗っても壊れない踏み台を作ってみる!
ルール
・150mm x 150mm x 150mmの立方体に内接する形状。
・できるだけ少ない材料で強度を出す!
・考察・仮説→スケッチ→模型を作る のプロセスを行う。
仮説
足の裏とダンボールが接するので、そこに注目する。
人間が立つのに使用する最低限の部分は、母指球・小指球・かかとの3つであると考える。
(ちなみに、地面に対して最低限3箇所の接地する点を設ければ、物体は自立する。つまり、足と地面の間を繋ぐ部分の合計は3箇所が最善であるということになる。)
以上から、四角形の中に収められるように考えていく。
A案
四角形の対角線が一番長いので、そこと足の中央が重なるようにしてみる。
B案
自然界で最も強い形は、六角形であると聞いたことがある。
それを応用してみる。
(流石に、六角柱の六角形の面を断面になるようにすると、強度を出せないと考えるので今回は却下。)
足の裏がどのように置かれるのがベストかわからないため、後に実験してみる。
C案
円柱を使用してみる。
円は角がないため強度が出ると考える。
中央にどういった構造を持たせれば強度が出るかわからないため、実験して補うようにしていく。
検証
A案
3枚構成で組み合わせるプラン。
50√2 =70.5mm
50√10 =158mm (160mmと考える)
として、余剰を左右10mmづつ作る。
90 x 150 一枚
180 x 150 二枚 (ミスで175mmになった)
以上を切り出す。
それぞれが組み合わさる辺には強度が必要。
プラレールを参考に凸凹をつけてみた。(段ボールの厚さ5mm分を深さに設定
。)
ここで、かかとの部分が凸同士になっていることが判明。
5mm分短くなったが、時間もないので実験!
組み立てると、、
強度を出すためにマスキングテープで固定。
上に乗ってみると、、、、、
潰れてしまった。
原因・考察
・かかとの部分が細い → バランスが崩れた瞬間に捻れてしまった。→ 小指球の部分に横方向の力が発生。
・繋ぎ目部分の凸凹の深さが小さすぎた。
A案 改良
かかとの部分を強化
左右の力が寄っても耐えられるように仕切りを追加。
繋ぎ目部分の凸凹の深さを拡大。(それぞれ10mm延長)
マスキングで固定
結果
・上に乗ることができた!!!
・一枚の段ボールを三角柱になるように折り曲げる方が強度が出た可能性がある!
B案
実験するまでの速さが重要なので、細かい値はご愛嬌ということで、、、
一辺が40mmになるようにしていく。
ここで疑問が、
六角柱を、段ボールを折り曲げて作ると、、、、
6角形同士が接する3辺が2重になってしまう!
できるだけ少ない材料というコンセプトに沿わないため、1辺1パーツで構成して、必要最低限の使用面積にしようと思う。
上辺と下辺が40mm
凸凹の深さが20mm (A案改良 より、少し大きめの余剰を残す。)
のパーツを15枚切り出す。
内側の3辺が外側と合体するための工夫↓
2つで一つの役割を果たすイメージ。
1箇所はまらないところが出てきてしまった。
両側とも凸のパーツを作って代用。
反対側は、凸1つに対して凹2つ
になってしまったが、理論上大丈夫だと考えた。
上から
マスキングテープで固定
足の3点が段ボールの断面に乗るように乗ってみる。
結果は、、、、、
潰れてしまった。。
原因・考察
・理論上大丈夫と考えた部分(凸1 凹2の箇所)がバランスを取ろうとした際の捻れに耐えらえなかった。
・パーツの上辺から下辺まで繋がっている部分が実質20mmの太さ(凹で削られる分)になってしまって、強度が出なかった。
以上の3実験が模型の開発秘話である。
一番右の六角柱3つバージョンは、MVPを獲得!
自分なりの斜めからの視点を今後も磨いていこうと思う!
使用面積・結果 一覧
A案 (90 x 150) + (175 x 150 )x 2 = 66000㎜四方
A案改良 66000 + ( 90 x 150) = 79500㎜四方
B案 {(60 x 150) - (20 x 50)} x 15 = 90000㎜四方
反省
・それぞれで「仮説→実験→考察」のサイクルを行えて良かった。
・早く正確な作業ができた。
今回の投稿は以上である!