【旅行記】サバティカル英仏ツアー【移動~1日目イギリス①】
「サバティカル」という言葉をご存じですか?
いろんな言われ方や解説があるんですが、要するに「比較的長期の休暇、もしくはその制度で、もともとは研究者が長期の研究調査期間を確保するためのものだった。」みたいなイメージでいいと思います。
ちょっと物珍しい言葉使って興味を引きたかったということを早々に自白します。なにか学習したとかないです。「修学旅行」くらい名が体を表してない休暇をとりました。
僕の会社では長期勤続者にサバティカルの権利が与えられ、先日の記事のように少々傷心の者ですので、その権利を行使しました。
会社の同僚も乗ってくれて、一緒に休暇をとってイギリス、そしてフランスに行きました。
(マジでこの同僚神です。諸々彼のおかげでなんとかなりました)
全部で7泊10日の旅行記になります。
だらだら書いていきますので、容赦ください。
多分7つの記事に分けます。いつ頃書き終わるか全然わかりません。
マジで途中で投げ出す気がします。
移動~1日目 イギリス① (この記事)
2日目 イギリス②
3日目 イギリス③
4日目 イギリス~フランス移動
5日目 フランス①
6日目 フランス②
7日目~移動 帰国
あんまり正確じゃないけどこんな感じのツアーに申し込みました。
航空券とホテルだけ手配してくれるプランです。その他はフリーなので3割くらい僕が考えて、7割くらい同僚がプランニングしてくれました。感謝。
ちなみに僕は海外旅行ド素人であり、超初心者であり、弱者です。同僚にマジ感謝。(彼は何度か海外出張しているし、英会話にも通っている)
■空港
空港を出発する便は深夜発。
諸事情でその日の昼に出張(?)先から帰宅したので、大慌てでパッキングの確認をして、タクシーを手配してなんとか電車に飛び乗った。パンツが足りない気がしたけど、現地調達すればいいか。
スーツケースはACEのサービスを使ってレンタルしました。ビビッて90L以上のものにしたけど、お土産入れても少し余ったので、もう少し小さくてもいいかも。80Lくらい?
あとどうせレンタルなら目立つ色にしとけばよかった。
空港の受け取りで見つからんので、スーツケースバンド?とか、目印になるテープやらなんやらとか対策しとけばよかった。
チェックインはウェブで済ませていたので、空港についてひとまず飯を食う。
深夜だけど発着がそこそこあるのか、フードコート的なものは座席ほぼ埋まっていた。
席探していたら、海外出張するほかの同僚に会ってしまい気まずい。
少し離れた蕎麦屋で、しばらく味わえない出汁のうまみを堪能した。
飯食ったら搭乗手続きとスーツケースを預けて、保安検査へ。
出国審査はいま全自動になってるんですね。
ゲートの前で、パスポートをスキャンさせて、カメラで顔チェックさせたら終わり。簡単すぎ。マジで行くんか?っていう感覚になる。
出発までは少し時間があるのでしばしコーヒーブレイク。
■旅行予習についての話(長編余談)
完全に余談ですが、今回旅行日程が決まってきた段階で何冊か本を読みました。その他の予習について。
コテンラジオ、ゆる言語学ラジオの影響で読書へのハードルが下がった、という話をいつか記事にしたいのですが、
歴史や文化などその土地への解像度が上がると旅行が楽しくなる、という実感や、ゆる言語学ラジオで「機会に応じて読む本を選べばインプット効率が良くなる説」みたいなことを言っていたので、この機会は逃すべきでないと思い幾つか本を読んだりと予習に励みました。
予習したものリスト(ガイドブック含む)
本
A03 地球の歩き方 ロンドン 2023~2024
A07 地球の歩き方 パリ&近郊の町 2023~2024
→定番の旅行ガイドブック。初心者はやはりこれを持つべきかも。
情報量が多いので流し読みしながら、現地にも持って行って参考にしました。
イギリスの歴史が2時間でわかる本
→BOOKOFFで買ったやつ。かなり参考になった。これはお買い得。
はじめてのルーヴル (集英社文芸単行本)
→これもBOOKOFFで調達。参考になったというよりも筆者中野京子さんの書き味が最高。一気にファンになった
Podcast
コテンラジオ エリザベス1世
ヘンリー8世のごたごた、エリザベス1世即位後の躍進などわかりやすい面白い。
コテンラジオ フランス革命
個人的に初期コテンラジオでヘレンケラー/アンサリヴァン回と双璧をなす傑作回。なぜフランスは革命を起こさなければならなかったのか、王制打倒後革命政府の幼さ、ナポレオン出現後の話こそ省いているものの、革命発生期初の話が分かりやすい。
映画
レ・ミゼラブル
傑作中の傑作。長編だが30分に1回泣ける。何度見ても泣ける。歌詞の意味を理解してまた泣ける。これで泣けなかったら人間やめてる。
レオン
超有名作。ナタリーポートマンデビュー作にして異次元の可愛さと演技力。ゲイリーオールドマンの怪演も最高。
レオン=ジャンレノなのでお間違いのないように。
最強のふたり
あまり数は観ていないがフランス映画で一番好きかもしれない。最近で言うと「グリーンブック」のような黒人×白人のハートフル映画。ストーリテンポが最高。実話ベースなのもよい。
アメリ
これも超有名作。不思議な映画だった。この独特さがフランス映画の良さであり、くどさなのかも。主演の女優オドレイ・トトゥも不思議な魅力があってそれもこの映画の大きな柱である。
ダヴィンチコード
2006年にバカ売れした映画。ちょっとこじ付け感のあるストーリーなので、原作がどう理詰めしているか気になる映画であるが
トムハンクスに加え、レオンのジャンレノとアメリのオドレイ・トトゥの共演で豪華な俳優陣もいい。おそらく原作の情報量が多いのでちょっと詰め込みすぎ、かつ説明不足に陥っていると思う。
ウインストン・チャーチル
ゲイリーオールドマンの演技が見たかったけど、特殊メイクを施しているのでちょっと不満が残る。
史実に沿っており勉強としてはよかった。
エリザベス ゴールデンエイジ
ケイトブランシェットの荘厳な美しさが引き立つ映画。衣装も場面ごとに変わっており、そこに見ごたえを感じた。これも史実ベース。
博士と狂人
最近の一押し映画。辞書を作るために協力者を募ったら、精神病棟に入っている殺人鬼が来た、というギャグみたいな始まりから、友情と愛情と苦悩が錯綜するストーリーが最高に泣ける。なんと実話ベース。
ドラマ
ピーキーブラインダーズ(Netflix)
現在オッペンハイマー(日本では公開無し)が大ヒット中のキリアンマーフィー主演のドラマ。イギリスバーミンガムのマフィアの話。音楽と画力と決して早くないテンポが良い。ドラマチックすぎる急激な展開が訪れそうな起承から、キリアンマーフィーが難所をスマートに解決する転結がおしゃれなドラマ。
水曜どうでしょう ヨーロッパ21か国完全制覇シリーズ
もう説明不要でしょう。リンクも貼りません。
書きすぎた、閑話休題
■出発
緊張のフライト、というわけではないが、かなり苦痛を伴うフライトだった。
長時間のフライトは国内の旅行だとほとんどない。
今回のフライトは日本からドバイまで9時間くらい
3時間ほどトランジットの時間があって
ドバイからイギリスまで7時間ほど?
20時間弱の移動時間。
航空会社はエミレーツ航空でかなり有名どころらしい。
映画が見れるというので、いろいろと探したが、あまり食指が動くものがない。
日本では公開していないけど、大好きなクリストファーノーラン監督作品「オッペンハイマー」があるかとあわい期待をしていたが無かったので、がっくり。
うとうとしながらリトルマーメイドを見て、エルビスを見た。
エルビスはよかった。エルビスは。日本語字幕がないので、吹き替えで見るしかなかった。
機内食はなんだかやたら出てきた気がする。
もはや覚えてないけど行きだけで合計5食くらい食ったのでは?美味かったけど。すげーうまかったけど。
動くこともないので機内食太りってものがある気がする。
■イギリス着
そしてついにイギリスに降り立った!
妙に興奮している。
預け荷物も無事に出てきてよかった。
(直前にバキ童一同がロストバゲージしているポスト見ていたのでちょっと怖かった)
underground(地下鉄)を使ってホテルまで行く。
曇天。さすがロンドンである。
ロンドン市内でも少し郊外よりのホテルにチェックインして一安心。
そして同僚が神。すべての会話に僕はだんまりでよかった。
眠たかったが、少し散歩してみる。
スーパーによって少し買い物しがてら歩いていると早速2階建てバスに会えた。
地下鉄も、ロンドンの町の大きさに対して交通量が増えすぎたので解決策としてできたらしく、世界初の地下鉄はロンドンのようだ。
2階建てバスも同じような経緯なのかもね。知らんけど。
もう一つ豆知識で言うと
ロンドンでは、過去にロンドン大火という大火事が起きて、当時はほとんどが木造建築だったので、かなり広範囲が焼失してしまった。
そのため、木造建築を禁止するお触れを出して、レンガ造りの建築ばかりになったということだ。
しかも、当時ペストが流行していたが、大火のため死滅。結果ロンドン人々は死者が少なかったという説もあるようだ。
ネガティブな事件から、美しいレンガ造りの景観やペスト死滅などのポジティブな面が現れるというのは皮肉であり、希望かもしれませんねえ。
■イギリス初の食事(Rutland arms)
映画「ボヘミアン・ラプソディー」でクイーンがレコード会社のマネージャーと会うシーンで使われたパブがあり、そこに訪れてみた。
ビールとフィッシュアンドチップスで取り急ぎブリティッシュフードを一つ制覇。
移動で疲れたので、この日はこれで帰って就寝。
■1日目 レンタルカージャーニー
やっとこさ観光一日目。ここまで4000字越え。
この日は事前にレンタカーを予約していた。
目的地はストーンヘンジ。ロンドンから車で2時間少々。
このために国際免許を取得した。
普通免許を持っていれば、免許センターに行って2000円ちょっとの手数料を支払えば試験や審査なしで取得できる。
日本はイギリスの交通ルールや都市計画を参考にしていたので、日本と類似点が多い。
なので左側走行(ほかのヨーロッパやアメリカは右側走行)ということが感覚がつかみやすい。
相違点というとラウンドアバウトという、交差点に変わるもの。
日本にもなくはないけど広く一般に知られているものではない。
駅のロータリーが交差点の真ん中にあるようなもので、すべての車はロータリーに(イギリスでは)時計回り方向で進入し、目的の出口で出ていく、というもの。
これが怖かった。
入るのはいいが、出るのがよくわからんくなる。
ホテルを早めに出てレンタカー屋へ到着、やたらイケメンの店員と同僚が話して予約確認といくつか注意事項を伝えてもらっている。マジで同僚は神。
ちょっと想定よりも借りるまでに時間かかってしまって、だがよく知らない土地にビビりながら運転していく。
曇天である。
しかも道中雨天になった。
■ストーンヘンジ
ストーンヘンジビジターセンターに到着してまずはミュージアム見学。
日本語パンフもらえてアプリでオーディオガイドも日本語で聞ける。
ストーンヘンジを誰が作ったか、ということには諸説あるようだ。
そもそもイギリス人の発祥として現在の定説は大陸民族が移住してきたものであると考えられているが、その移住時期よりも以前にストーンヘンジはできていたと考えられている。
ならば、先住民なのか、それよりも以前に移住していた民族なのか。
ストーンヘンジを作った人々の研究は進んでいるが、それを前後の歴史と紐づけることがあまりできていないということらしい。
イングランドの歴史に一歩踏み込んだところで、遺跡を見に行こう!
途端、雨だ!風だ!嵐だ!
シャトルバスでとりあえず遺跡へ向かう。
嵐がひどいのでぐるっと1周したらすごすごと撤退。
ビジターセンターで雨宿り、と思ったらさらに雨がひどくなってきた。
時間も押しているので次の目的地へ。
■ソールズベリー
ストーンヘンジも住所はソールズベリーなのだが、今度は市街地へ。
一旦腹ごしらえ。
腹が落ち着いたらソールズベリー大聖堂へ。まだまだ雨。
ソールズベリー大聖堂は、短期間で建築されたために当初計画通りの形である、かつ大規模な改築がなかったので当時の姿がかなり残っているらしい。ゴシック様式というらしい。
入ってみると荘厳という言葉の語源か!?と思うほど荘厳。
細部まで意匠の凝らした床、壁、天井。豪華なステンドグラス。グレイトでした。
この大聖堂の目玉は「マグナカルタ(大憲章)」の写本があるということ。
マグナカルタは絶対王権が当然の時代に、ほかの西洋諸国に先駆けて王権の一部制限を打ち出した憲章である。
これをはじめとして、イギリス(イングランド)は何度か王権に対して要求を認めさせている。
対照的にフランスは、絶対王権をふるう期間が長く続き、民衆の不満が最高潮に達したときにフランス革命がおこり王政が打倒されたという考えがある。
■帰路とハンバーガー
雨天で回れるところがないのと時間使いすぎてしまったので、帰路につくことにする。
(ほんとはプーさんの故郷ハートフィールドに行ってメルヘン旅する予定だった)
帰路は同僚の運転。めちゃくちゃ大雨で視界不良の最悪コンディションで運転してくれた。マジ神同僚。
レンタカーを返すと、やはり慣れない土地の運転に疲れてしまい、近場のハンバーガーショップへ。
こうして1日目が終了。
一つ目の記事で6000字書いてしまった。次からもっと省エネしますのでよろしく。