【10日目】一緒にお風呂実験
そろそろサッカーから帰って来る時間だな。と、給湯器のスイッチを入れました。
日曜日の午前中をゆったりと過ごしていたので、私もちょうど髪を洗ってサッパリとしたい気分でした。
お腹を空かせてるだろうとは思いましたが、玄関から入って来た娘を、お風呂入ろう!と誘いました。
「今日はバスボムを入れようか」
従姉からもらったピンクのクマさんを見せると、娘は大喜びしました。
「ねぇ、今履いてたサッカーシューズ嗅いでみて?臭いでしょ?お風呂で洗っちゃいな。ついでにいつも履いてるシューズもね」
強制的にお風呂場に持って行き、昼間の長風呂が始まりました。
クマさんのバスボムは、ローズの香りがして、オイルも混じっているようでした。
女子っぽい優雅なお風呂タイムになるはずでしたが、シューズを洗うのがめんどくさくて、グズグズしている娘。
でも、お風呂はいいですね。
コラって思うことがあれば、バシャっとお湯をかけちゃえばいいのですから。
喧嘩しようにも、本気の喧嘩にはなりにくいのです。
前の夜の話も、お風呂でならゆっくり説明ができます。
「そう言うことされたら、ツムギはどう思う?イヤでしょう?でも、昨日は私にそう言うこと言ったんだよ?」
いつも以上に長風呂になって、でも、サッカーの後の着替えも、シューズ洗いも、いつもなら、ほら、やって!と言わなくてはいけないことを、なんとなくスムーズに終わらせることができました。
のぼせやすいのは、更年期も関係しているのでしょうか。
娘が頭と身体を洗って、バスボムを入れて目いっぱい楽しんで、シューズを二足洗う間、ずっと湯船に浸かっていたので、上がったときにはまた、気持ち悪くなって、開け放した窓から入る風に身を委ねながら、お昼ご飯作らなきゃなぁとボンヤリしていました。
そうだ。
家族だったら、こんなとき甘えるんだ。
仕事で不在にするときは、夫か娘にご飯の支度を任せていて、しかも、最近はその頻度が高かったから、自分が家にいるときぐらいは、と思っていたけれど、こんなとき、夫や姉にだったら甘えているはず。
そう思った私は、娘に声をかけました。
「ツムギ、ちょっと気持ち悪いから、お昼ご飯作ってくれない?」
最初こそシブシブでしたが、メニューがぶっかけうどんに決まると、娘はうどんの袋に書かれた作り方を見ながら、二人分のうどんを作り始めました。
私はリビングのソファに伸びたまま、質問してくる娘に指示だけ出して。
娘が作ったぶっかけうどんは、しっかり冷水でしめられていて、電子レンジで作ったとは思えない美味しさでした。
家族なら、甘えていいんだ。
娘にも、心地よい甘え方を知ってほしいな。と、思いました。