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【7日目】一緒にお風呂実験
昨日は、定時で仕事を切り上げて、また娘とお風呂に入ろうと予定していたのですが、思いの外仕事が捗らなかったことと、今月土日休めるのは今週だけになりそうなので少しでも仕事を進めておきたいと思い、夕飯は先に帰っている夫にお願いすることにして、残業して帰りました。
家に着いたのは、娘の就寝時間を少し過ぎた21時半手前。
娘は「もう寝るところだよ」と、部屋から顔を出して自分から言いました。
髪の毛が濡れていたので、お風呂に入ったのだと言うことはひと目でわかりました。
「ほら、ちゃんと髪乾かして!」
夫に言われて洗面所に戻った娘を、チャンス!とばかりに追いかけました。
そうやって前からドライヤー当てるから、前髪が跳ねちゃうのよー。貸してごらん。と言って、後頭部からドライヤーの風をかけながら、ワシャワシャワシャワシャ髪の毛を乾かしてやりました。
間に合った。
ほんのちょっとのスキンシップだったけれど、今日もやり切った!と言う自己満足と共に、おやすみなさいを言いました。
今朝、娘は、移動教室で買った犬のマスコットの手を振りながら、夫にも私にも「いってきます!」を言いに来ました。
甘え方が変わって来たように感じました。
本当は喜ばしいことなのでしょうけれど、私にはまだそのギャップが馴染まず、素直な反応をしてあげることができません。
このプロジェクトは、娘の問題だけではなく、私も試されているんだなぁと、遠くを見つめる気持ちになっていました。
そして、思い出したのです。
一緒に暮らす前、一度だけ娘と三人で出かけた日のことを。
マザー牧場のお土産屋さんで、当時三歳だった娘とパペット人形で遊んだことを。
ああ、あの子なんだ。
目の前にいる娘はあの子なんだ。
私は一緒になって、パペット人形を使ってお話することができていたのに。
娘は、そのときのことも私のことも覚えていないようでしたが、もしかしたら、そのときのあの人のことを求め続けていたのかも知れません。
あの人にならなれる。
あの人は私だもの。
あの日娘は帰りの車の後部座席で、運転手のお父さんには聞こえないほどの小さな声で「ママ」と声に出して言ってみたのでした。
あの日から、私たちの時は止まってしまっていたのかも知れません。