【ボーナスママ】を採用
【継母】についていろいろな記事を読んでいて、【ボーナスママ】と言う言葉を知りました。
こどものいる男性と暮らす女性のことを、デンマークではこう呼ぶことがあるそうです。
デンマークのボーナスママも多様性が認められた国で暮らしながら、問題を抱え悩みながら生活をしているとその記事には書かれていたので、この言葉自体にどのようなニュアンスが含まれているかはわかりません。
私の継子は、産みの母親を知りません。
夫から聞いた話では、育児があまりできない女性だったそうです。
娘が一歳半ぐらいのときに離婚し、それ以来一度も会わせていないようです。
夫は今でも娘に、産みの母親はもういない。と言って聞かせています。
私は、当然彼女のことを知りませんし、夫の話しか聞いたことがありませんので、これが最良の選択なのかどうかは判断できません。
ですから、この件については一切口出しをしないことに決めています。
ステップファミリー の中には、一緒に暮らさなくなったもう一方の実の親のことを覚えているこどもも多くいると思います。
それはそれでステップマザーとしては複雑な心境になることは想像に難くはありません。
確かに、私の継子に産みの母親の記憶がなかったことに、私も安堵する気持ちがないとは言い切れません。
しかし、それが、知らず知らずのうちに私に重くのしかかっていたようにも思います。
私は【新しいお母さん】もしくは【もう一人のお母さん】ではなく、【お母さん】になることを期待されていたからです。
その夜、私は夫に言いました。
「私、ボーナスママって考えるのいいなぁって思ったんだ。もらえてよかったねって、プラスになるだけなの。だから、娘も私へのボーナスなの。お互い、あなたがいなかったらもらえなかったプラスな関係なの」
夫も同意してくれました。
夫は私の話をよく聞いてくれます。
娘が言うことを聞いてくれなかった話や私が娘に対して感じるネガティブな感情も、身内だったら不快に思うこともあるでしょうに、それを表に出さず根気よく私から負の気を吸い出してくれます。
この日はちょうど家族になって四ヶ月が過ぎた日でした。
日常的な細々したことを、何度言っても直してくれないと、ふたりで夜な夜な話し合いをしてきました。
「でもさ、よく考えたら、たった四ヶ月でずいぶんいろいろがんばってくれたよね。私たち、悪いとこばかりに目がいってしまって、こんなに一気に成長してるのに、全然褒めてあげていなかったね」
これからは、ボーナスママでいよう。
本来の意味とは違うかも知れませんが、言葉の力で穏やかになれるのなら、言葉だけ勝手に拝借してもいいのではないかと思っています。
その日は早起きをして、友人たちと蓮の花を見に行きました。時間が合えば娘にも見せてあげたかったけれど、娘には娘の用事があったので、娘のことは休みの夫に任せて。
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