色を選ぶ喜び
娘は、引っ越して来てから、一人の時間が増えた分、黙々と絵を描くようになりました。
引っ越して来てからなのかな?その前のことはわかりませんが。
女の子のイラストを描くことが大好きな娘。
こちらが驚くほど、メキメキと上達し、夢はアニメーターになること!と話すようになりました。
とにかく、色鉛筆でもマーカーでもたくさんの色を欲しがって、夢を応援するのであれば、道具ぐらい買い揃えてあげたらいいとも思うのですが、もう少し、考えたり、工夫したりの力を伸ばしてあげたい気持ちもあり、こう提案しました。
「オイルマーカーは買ってあげるけれども、何十色セットみたいなものは似たような色や使わない色もあるから、いっぺんには買わず、三本ずつ増やしていきましょう。
本当に欲しい色をよく考えてね」
それで、最初に欲しい三本は何色だったと思いますか?
「黒、白、肌色!」
(肌色って色名、今の子も使うんですね。とっくに廃止になっていると思っていました)
黒は輪郭に、白は目の中のハイライトに、そしてどうしても顔の色を塗りたいのだそうです。
「わぁ、肌色ってどれがいいんだろう?」
ベージュ系の色だけでも、本当にたくさんあります。
「試しに買って使ってみて、違うなって思ったらまたどんな色がいいか考えて買ったらいいよ」と言いながら、SKINと色名が書かれたマーカーを渡してみました。
娘も納得し、次は用途の違う黒と白を選び始めました。
「ああ、でも、肌の影も塗りたいんだけどなぁ」
黒と白のペンはマーカーの半分の値段だったので、もう一本選んでいいことにしました。
これかな?あれかな?ちょっと違うな。影の色を選ぶのはさらに難しい。
最後は私の意見を参考にしてくれました。
早速、手にした貴重なマーカーで絵を描く娘。
とても満足しています。
そして、次は髪の毛を塗りたい!と、イメージを膨らませています。
物がすぐに手に入る時代。
ならば、買える物は自分でお金を稼いで、貯めて、買えばいい。
あと数年もすれば、100色マーカーだって、簡単に自分で買えるから。
今の私が与えてあげられるのは、一生懸命色を選んだなーと言う経験。
ケイトと『世界堂(画材店)』行って、三色選ぶのが楽しみだったなーと言う思い出。
あ、思い出には美味しい物が付き物でしたね。
この間『世界堂』に行った時には時間がなくて、「ドーナツ食べたいー。喉渇いたー」と訴える娘の声を制して家に帰ってしまったけれど、今度は一緒に美味しい物を食べて帰りましょう。
今朝見せてくれた娘のイラスト。
次は髪の毛をどんな色にするんだろう?
その後は洋服かな?
娘の色選びは、私たちにも楽しみを与えてくれているのです。