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眼鏡

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幼少期の記憶はあまりない。私はおてんばで外遊びが好きだった、が臆病であることは変わらず引っ込み思案でもあったように思う。

そんな私の幼少期の好きだったもの、それは眼鏡だ。大きな眼鏡をかけるだけでまるで別人のようになれる。両親や姉の視力が悪く、家族はみんな眼鏡をしていたのでうらやましかったのかもしれない。母の昔のド近眼の眼鏡をかけてはピースしてウインク、そんな決めポーズが多い幼少期だ。今なら言える。やめておけと。

小学生になっても私の眼鏡好きは止まらず、百円ショップで老眼鏡を購入し、店員さんを驚かせたこともある。中学校の頃好きだった先生に黒縁眼鏡を勧められ、照れながら黒縁眼鏡を購入。高校生の時は紫色が大好きで、紫色の眼鏡を付けていたため「紫眼鏡」とあだ名がついた。

成長するにつれて自分の顔をよく理解するようになり、私は眼鏡が似合わないということがわかった。その頃にはもう遅く、しっかり視力が落ちてしまい泣きながらコンタクトと戦う日々が始まった。慣れてしまうと速いものでカラーコンタクトで遊び始めたり、コンタクトを付けたまま寝てしまうこともある。

今のトレンドメガネはクラシカルで銀フレームの丸眼鏡だ。zoffで購入した眼鏡を二台持っているが、やっぱり私の顔にかかるとどうも芋臭さが出てしまう。時々ファッジなどの海外モデルファッション雑誌にあこがれて日中も眼鏡で過ごすこともあるが、やっぱりなんとなくイケてない気がしてそっとたたんで洗面所でお留守番させてしまう。いつかはトレンチコートに丸眼鏡でさっそうと町中を闊歩したい私であった。


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