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ペチャクチャナイトでプレゼンした話

「ペチャクチャナイト」というイベントがある。東京が発祥で、その後そのフォーマットを使って世界各地で公式イベントが開催されている(このサイトに詳しい)。カラクリワークスは福岡のオーガナイザーをやっていて、2018年8月に第10回を開催した。私の故郷・熊本のペチャクチャナイトは2月に30回目を迎える。毎回10名出る(だいたい)ので、のべ300名がプレゼンしたことになる。すごいな。

ルールは、20枚のスライドを用意して1枚あたり20秒で話す、それだけ。テーマはなんでもいい。何度か拝見しているけど、みなさん本当に色んなこと考えていたり、取り組んでいたりするなーと勉強になる。何よりそうやって話を聞くのはすごく面白い。普段考えていることを聞くことって、実は難しいと思う。よほど仲良くなって、何度も飲みに行くとか一緒に旅行する、とかくらいじゃないとなかなか。

で、私は2018年8月のペチャクチャナイト福岡と、同年11月のペチャクチャナイト熊本に出場させてもらった。いつかやらないとと思ってはいたけど、いざ来るとテーマ設定とか悩む。だいぶ悩む。でもこの作業が自分の経験や、今の思考や、なんならアイデンティティの棚卸しみたいなことに近いことにも気づく。まあそうなると、さらにややこしくはなってくるんだけど、そんなことも含めてとてもいい経験だった。

そしてテーマは、福岡の時は「ラジオ」、熊本は「芸術鑑賞方法」にした。やっぱりあえて人前で話すことになると、なんというかそれなりに「へー」とか「面白い」とかなんか新しい気づきとか発見とかないとつまんない。しかしそうなると、多くの人が知らないことだけど自分は知っていること、中でも知って面白いこと、というテーマが必要になる。自分だけが知っているけど、誰も興味のないことでは面白いとはならない。そのあたりを踏まえて、自分の引き出しと相談した。

ということで、「一般的にそれなりに知られているジャンルのある部分を深掘り」する、という手法を取った。と言って、深く掘れば面白くなるものでもない。掘った先のネタが面白いか、もしくは掘り方が独自で面白いか、みんなの興味がありながら意外性も必要だなと思う。なので、構成はいずれも
①自己紹介→今から話をするテーマと自分の関係を明示(ラジオを聴いて35年)
②テーマについてちょっと掘る(これまで聴いてきたラジオ番組と今好きな番組紹介)
③その内の一つをさらに深掘り(その番組の面白いところ紹介)
④結論(こんなに面白い番組、みなさん聴くべきです!今ならネットで聴けます!)
とした。

このうちでは③が一番長くて、ここの「掘り方」で遊ぶことにした。面白い具体的な事例を次々に羅列していく(ラジオの時は10例)ことで、私が体験している具体的な面白さを追体験してもらえるのではないか、と考えた。あとの①②④は全体のストーリとしてまとめるための要素として存在する。他の方を見ていると、いきなりネタ的な入り方をしつつ面白くまとめていたりもして羨ましいんだけど、筋道を整えないと不安なので、いろいろ考えた挙句、結局こうなってしまう。

これが正解とも思ってないけど、ある一つの「型」ではあるのかなとも思う。実際、福岡でも熊本でも、そこそこ上手くいったかなと思う。熊本では観に来てた両親にも「面白かった」って褒められたし。親孝行できたということを考えると、成功した構成って言ってもいいかもな。

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