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起業とは最大のオープンワールドに挑むことである


私は2022年に起業をしました。これまで大学やサラリーマン、結婚や子育てなどさまざまな経験をしてきましたが、最も視野が広がり世の中の仕組みの理解が深まったのは経営者としての経験です。私の会社経営はまだまだ始まったばかりで、未だに険しい道が続いてますが、2期目を終えた中での振り返りと思ったことを書き記していこうと思います。



全く違う会社員の常識と経営者の常識

もしかしたら会社員として成長してからいずれは起業、と言うふうに考えている方も多いのではないでしょうか?かつての私もそうでした。しかし、私は自分の経験を通して考えこれは基本的に遠回りなのではないかと思ってます。というのも、会社員として求められる能力と、会社の経営者として求められることが大きく違うからです。経営者は仕組みや組織をつくってなんぼです。自分の力で切り開くことも求められますが、ある、フェーズからは仕組みを作る能力が求められます。自分にないスキルは、人に補って貰えばいいのです。基本的には1人の社員が一分野で秀でたとしても、それだけではお金儲けは成り立たないのです。お金儲けの仕組みをいかに作るか。ということに経営者は自分の思考を集中させます。

とはいえ、会社員でお金儲けをするための武器となる専門性を身につけるのはたしかに有効な方法です。起業を前提として、そのための武器を獲得するために会社員として専門性を磨くことは良いことだ思います。


起業という最高難易度のオープンワールドゲーム

私にとっては起業•経営というのが、いまのところ自分にとって最難関のオープンワールドゲームだと思っています。基本的には会社員時代の常識はあまり通用しません。会社経営というのは基本的に誰も守ってくれないからです。何をしてもいい自由が無限にある中で、ライバルも多く存在し、自分でビジネスを考えて推進していくことはとても楽しくもあり、孤独でもあります。オープンワールドでもあり、何も持たない状態から始めるので、情報収集がカギになります。やっかいなことに、オープンワールドゲームなのに、経営者としての攻略情報がそんなにネットにないのです。最初の法人登記の仕方すら私は苦労しました。ネットにない情報をいかに切り開いてとってくるかも大事だと思います。情報をとってくるのにも、普通のオープワールドと比較して苦労するのです。

会社員というのが、こうした苦労の果てにつくられた会社のシステムの中で守られたもの、という前提が身につきます。私は会社員をしていた中で少なからず天狗だった部分、自信家だった部分があるのですが、起業をするとまず「会社があるって、すごいんだな」と思わされます。

知らなければいけないことが多すぎる

会社を経営し始めると本当にいろいろな視点で物事を見ることが可能になります。私はもともとエンジニアとしてキャリアを歩んでいましたが、経営者になってから営業もマーケティングも勉強しました。とくに一人で経営をし始めた場合は自分以外にチームメンバーがいないことが多いので、自分一人で多面的に物事を見る必要が出てきます。私は好奇心が強い人間なのでこれが苦ではなかったのですが、人にとっては苦かもしれません。

意外とビジネスは適当に成り立っている

特にベンチャーを経営や営業活動をして発見したのは意外と世の中のビジネスは論理的な正しさよりも、関係性や出会いによって成り立っているという事実です。良いものやサービスを提供すれば市場がちゃんと評価して売れていく。私はそう信じてました。長期的にはそのように収束していくかもしれませんが、短期的にはそうはいきません。営業活動や広告など認知活動をしないと自分達のサービスは知られないのです。サービスの良し悪しよりも、認知してもらえたかどうか。営業ならばその担当者が顧客から気に入ってもらえたかどうか。そんなことで決まってしまうことが世の中に多いんだなと、会社を経営して気付かされました。

経営者同士が仲良くなる理由

経営者は、お互いが同じ立場だと知ると結構気さくにつながってくれる人が多い気がします。なぜなのか。それは、この苦しみと楽しさを共有している前提があるからではないかなと思います。No2でもNo3でもなく、創業者しか経験できない苦しみと楽しさというものがあり、言葉を交わさずとも分かり合えるからです。例えば私も他の経営者がいたら、その人の後輩にもなりたいし、先輩にもなりたい思います。それだけお互いのリスペクトと助け合いを前提としているからなんだと思っています。

ここまで面白いゲームはない

とても大変ですが、私にとっては最高に面白いゲームです。なぜならいまだにどうすれば正解なのかわからないからです。自分の仮説を信じて進めなければいけない暗中模索です。

正直失敗が多いのですが、その失敗をどう乗り切れるかということに頭をつかうことも頑張ることも楽しんでます。ストレスも過大にありますが、幸いまだ死んでいません。これが失敗したらこれをやろう、という自分の中でのシミュレーションも大事で私も何通りのことも考えています。

よく言われていますが、起業家に必要なのは難局すらも楽しむメンタリティなんだなと、2期目を終えた今深く感じています。


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