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マルチポテンシャライトな人間の生き方

成功するには何か一つ、やるべきことに集中して突破する、というのが世の中でよく謳われているセオリーです。ほとんどのビジネス書はやらないことを決める、取捨選択が大事と言います。しかし、世の中にはそういう生き方が難しい人間もいるようです。かくいう私もその類のようで、私は自分をマルチポテンシャライトであると自認しています。さまざまなことをやりたくなってしまう人はどう生きればいいのか?そんな自分を否定しなければいけないのか?同じような悩みを持った方に向けて、自分なりに考えた見解を書き留めていきます。


マルチテンシャライトとは

マルチポテンシャライト(Multipotentialite)とは、複数の異なる分野や興味を持ち、それらの分野でスキルを伸ばし、成功を収めることができる人のことを指します。これは、特定の一つの分野に深く特化する専門家(スペシャリスト)とは対照的な概念です。マルチポテンシャライトは、幅広い興味や才能を持ち、それらを組み合わせることで独自の価値を生み出すことができます。


マルチポテンシャライトの強み

  1. 広範な知識とスキル: 多くの分野に興味を持ち、それぞれの分野で学びを深めることで、幅広い知識とスキルを持つことができます。

  2. 問題解決力: 異なる分野からの知識や経験を組み合わせることで、独自の視点から問題を解決する能力があります。

  3. 柔軟性: 新しい状況や課題に適応する能力が高く、変化に対して柔軟に対応できます。

  4. 創造性: 異なる分野の知識を組み合わせることで、他にはない独創的なアイデアやソリューションを生み出すことができます。

マルチポテンシャライトの弱み

  1. 集中力の分散: 多くの分野に興味を持つため、一つの分野に集中することが難しく、専門性が浅くなることがあります。

  2. キャリアの方向性が不明確: 多くの分野に興味を持つことで、キャリアの方向性が定まらず、周囲から一貫性がないと見られることがあります。

  3. 自己評価の難しさ: 複数の分野で活動していると、自分の強みや価値を他人に伝えるのが難しくなることがあります。

  4. 疲労感や迷い: あまりにも多くのことに取り組むことで、自己のリソースが分散し、時に疲れや混乱を感じることがあります。

マルチポテンシャライトは、その幅広い知識と創造性を活かして、様々な分野で新しい価値を生み出すことができますが、その一方で、専門性の欠如や集中力の分散といった課題にも直面することがあります。それでも、これらの特性をうまく管理することで、ユニークで多様なキャリアを築くことが可能です。

マルチポテンシャライトは異常なまでに把握能力と学習能力が高い人も多いようです。たとえば、私にしても専門性はそこまでないのですが、おそらくは同年代の方と比べてもかなり広い知識領域を把握していることをいろいろな人と話していても感じます。飽き性?と思われるかもしれませんが個人的にはそれともちょっと違う気もしています。で、私すごいでしょ?と言いたいわけではなく、こういったパーソナリティだからこその悩みがあります。

職場・周りに理解されにくい

まずは会社などの一般的な組織では結構理解されにくいです。企業の一般社員では一つの業務領域を守っていくことが基本的に求められます。また専門性が求められることは多いです。私もよく会社で上司に、何かに集中しろ、と言われたり、それは君が考えるべきことでない、というふうに指摘されることが多かったと思います。こうした時に自分を責めることが多かったのですが、上司よりも自分より高い俯瞰能力を持っていたようです。ではなぜ俯瞰能力が上がるかというと、マルチポテンシャライトは多動な人が多いのでさまざまな領域での経験則があるためです。コンサルティングなどにおいても論理性よりも水平思考で勝負できる仕事の方が向いているのではないかと考えています。

おそらくは一点突破で突出した成果をだしにくい

マルチポテンシャライトはなんでもできてしまうが故に、器用貧乏になりがちともいえるでしょう。たとえば、起業にしろ研究にしても、どちらかというとバランスをとるというよりも一点突破が求められる競争環境の中では、マルチポテンシャライトは有利とは言えないと私は思っています。というよりも、そう認識しなくてはいけないと自分に言い聞かせている感じです。
私も何かに集中しなきゃ、と言い聞かせる場面が多かったのですが、最近は自分の性格との向き合い方としてそれをやめるようにしました。

どんな仕事が向いているのか?

マルチポテンシャライトには、複数の分野に興味を持ち、それらを組み合わせる能力があるため、以下のようなキャリアや仕事が向いています。特に私はプレイングマネージャー的なロールが向いていると考えます。

1. プロジェクトマネジメント

  • 特徴: プロジェクトマネージャーは、さまざまな分野やチームを調整し、プロジェクトを成功に導く役割を担います。複数の分野の知識を活かして、チームメンバーと効果的にコミュニケーションを取ることができるため、マルチポテンシャライトに向いています。

2. コンサルティング

  • 特徴: コンサルタントは、クライアントの課題を解決するために多様な知識を活用することが求められます。特定の業界に限定されず、様々なプロジェクトに関わることができるため、マルチポテンシャライトの多様な興味とスキルが活かされます。

3. クリエイティブディレクター

  • 特徴: 広告、デザイン、メディア制作などの分野で、創造的なプロジェクトをリードする役割です。異なる分野のアイデアや技術を融合させることで、ユニークな作品やキャンペーンを生み出すことができます。

4. 起業家

  • 特徴: 起業家として自分のビジネスを立ち上げることで、興味のある複数の分野を組み合わせた製品やサービスを開発することができます。自身のペースで進めることができ、多様な知識を最大限に活かすことが可能です。

5. 教育者・講師

  • 特徴: 学問や技術を教える職業では、異なる分野の知識を持つことで、独自の教育方法やカリキュラムを構築することができます。複数の視点を提供できるため、教育の幅が広がります。

6. ライター・ジャーナリスト

  • 特徴: ライターやジャーナリストとして活動する場合、多様なトピックについて執筆できるため、複数の分野に興味を持つマルチポテンシャライトに適しています。調査や執筆を通じて、新たな知識を獲得し続けることができます。

7. インターディシプリナリーリサーチャー

  • 特徴: 複数の学問分野を組み合わせた研究に取り組むことで、従来の専門分野では得られない新しい発見をすることができます。幅広い知識とスキルが求められるため、マルチポテンシャライトの強みが活かされます。

8. フリーランス

  • 特徴: フリーランスとして多様なプロジェクトに関わることで、自分の興味やスキルを自由に活かすことができます。様々な業界やクライアントと仕事をすることで、柔軟にキャリアを構築できます。

9. プロダクトマネージャー

  • 特徴: プロダクト開発の全工程を統括する役割で、技術、デザイン、マーケティングなど複数の分野を統合して製品を成功に導く必要があります。多様な知識を活かして、プロダクトの方向性を定めることができます。

10. コンテンツクリエイター

  • 特徴: YouTube、ブログ、ポッドキャストなどで、複数の興味やスキルを活かしたコンテンツを制作・配信できます。自分のペースで様々なテーマに挑戦できるため、マルチポテンシャライトに最適です。

自分を受け入れよ。自分を活用せよ。

まず大切なのは、自分をありのまま受け入れることです。マルチポテンシャライトとしての特性は、単なる欠点ではなく、強みでもあります。私たちは広範な知識を持ち、新しいことに対して柔軟に対応できる力を持っています。この特性を否定するのではなく、むしろ自分の一部として認識し、受け入れることが重要です。

「一つの分野に集中しない自分はダメだ」と思う必要はありません。多様な分野に興味を持つことで、他の人にはないユニークな視点を持つことができるのです。この視点は、問題解決や創造的なプロジェクトにおいて、大きな価値を生む可能性があります。

自分を活用する

次に、自分の特性をどのように活用するかを考えましょう。マルチポテンシャライトとしての強みを活かすために、自分に適したキャリアや仕事を選ぶことが大切です。プロジェクトマネジメントやコンサルティング、クリエイティブディレクション、さらには起業家など、さまざまな分野においてその能力を発揮できる場がたくさんあります。

また、フリーランスとして活動することで、興味のある複数の分野に関わり続けることもできます。自分のペースで仕事を進め、多様なスキルを磨くことで、キャリアの可能性を広げることができます。

自分の価値を信じる

最後に、マルチポテンシャライトとしての自分の価値を信じることが重要です。専門家が重視される社会の中で、時には不安や迷いを感じることもあるかもしれませんが、あなたの多様なスキルと視点は、確実に他の人々にインパクトを与える力を持っています。

自分の特性を理解し、受け入れ、最大限に活用することで、あなたは自身のキャリアを成功に導くことができるのです。マルチポテンシャライトであることは、複数の道を選ぶことができるという特権であり、あなた自身のユニークな価値を形作る要素でもあります。

これからも、自分の好奇心に従い、学び続け、新しい挑戦に取り組んでください。自分を受け入れ、自分を活用することで、あなたの未来は無限に広がっています。


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