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【動画レポ】 IoT縛りの勉強会! IoTLT vol.97 @ソフトバンク本社

今回は2023年3月23日に開催されたIoTLTの97回目のイベントをレポートします。今回は久々の企業施設での開催ということで期待が広がります。LT登壇者もきれいに12人揃って、北崎さんのスポンサーLTも元の場所に戻りました。新しい人(高校生!!)も登壇しているようなので楽しみに聞いてみます。

<動画です>

オープニング

オープニング市の会場の様子

配信開始は会場の様子が映し出されました。久々のスッキリとしたデザインの会場です。久々の拍手からのスタートです。
今回は現地での登壇者が8名と現地側の登壇者のほうが多くなっています。

当日のスケジュール

のびすけさんからのイベントとコミュニティの説明がありました。久々の現地開催ということで、熱を帯びた雰囲気です。

また「Matter」の話(Matter over Thread):IoTLT放送部北崎さん

前回はM5Stack+Wi-FiでMatterを触ったのですが、今回は一番右のUDPとIPv6を組み合わせた「スレッド(Thread)」というプロトコル上で動かしたお話です。

Matter over Wi-Fi

構成としてはMeshネットワークはIPv6で動いていてボーダールーター(Border reuter:ホームハブ)を経由してインターネットに繋がっています。

動作確認した構成

RaspberryPiとNordicのデバイスを用いてボーダールーターを構成して観察してみました。

Mesh/Threadに接続するにはヒエラルキーがありロールとデバイスの性能により2種類の接続方法があったりリーダーなどの役割があり、その中で上手くつながるようになっています。

Thread ロールとデバイスの種類

実際にiPhoneのホームアプリでみるとデバイスが認識され(スイッチは上手く動きませんでした)操作をしたり、通知を受け取ったりできます。

HOMEアプリでの見た目

ちなみにMatterは公式デバイスも未だ出てなくて、情報も少ないので北崎さんの情報が一番蓄積されているかもしれません。

<資料です>



なぜエンジニアがユーチューブをやると得をするのか?:がじぇるね鈴木さん

2番手は久々のルネサス鈴木さんのLT。最後にボードプレゼントが有るとのことで会場が盛り上がったところからのスタートです

がじぇるねの今

まずは「かじぇっとるねさす」の近況報告からです。がじぇるね課はなくなったもののボード販売は継続されていて、Webコンパイラもサポート継続中です。新しいボードも出ていてひっそりArduinoIDEで対応中です。

ここから鈴木さんのYoutubeチャンネルの話題になります。

なんでも先延ばしにしてギリギリに行いがちの鈴木さんの解決策として「適度なプレッシャー」「思いついたらすぐに」という事とこれからオンラインの時代と言うことでYoutubeを初めたそうです。
youtubeを初めたことで動画作成が学べ、自己紹介だ省けるだけでなく、動画の良し悪しがわかるようになることです。

動画配信の機材構成

機材は中古で集めて20万円くらいで揃えて、簡単に作れるようになりました。
動画の公開を始めると動画の視聴率がピンポイントでわかるようになるので、見られるもの、見られないものがわかるようになります。オンラインセミナーを開くときの参考にもなります。回路図や表は視聴率が高まるそうです。

動画の質を上げるために考えたこと

いろいろ工夫して頑張っても視聴者の伸びはまだまだですがコメントで励まされたり。「視聴者がいる」ということがは励みになったりします。

無料ハンズオンセミナーの紹介

ハンズオンセミナーに申し込むと無料でマイコンボードと温度センサーを送ってもらえます。

M5MNO:ikeuhiさん

ここからオンライン登壇者が続きます。ikeuchiさんのテーマはシリーズのレゴチャレンジで、今回は「M」「N」「O」の3文字をテーマに作った作品を紹介します。毎回の言葉はECCジュニアから獲ってきたワードです。

ECCジュニア

Monkey:ぐらぐらサルの木

「猿も木から落ちる」というおもちゃををオマージュしてバランスが崩れて傾きが強くなったのをセンサーで検知し、声を高くするという仕掛けです。

Monkey:ぐらぐらサルの木

Net:恐竜捕獲用 照明網

フラッシュライトユニットを使って「網」を表現して、画面に映った胸中をその「網」で捕まえて消していきます。

Net:恐竜捕獲用 照明網

Octopus:タコるんず

ぷにるんずというおもちゃからヒントを受けた作品で、ジョイスティックを動かすとモニタのタコが押されて音が出て蛸墨を吐き出します。

Octopus:タコるんず


観葉植物IoT&高校生からみるIoT:いるまさん

次は初登場、なんと高校生3年のいるまさん。普段は電子工作やスマホのアプリ開発をしていて、ロボコンにも出たそうです。

高校生から見たIoTは「お金がかかって大変」アプリ開発と違って「周りに理解されにくい」などの悩みがあります。

水やりや植え替えは難しい

そこから本題「観葉植物IoT」の話です。
失敗してしまいがちな「パインアップルの植え替え」をESP8266と温湿度センサーなどで測定し、Webで見えるようにしました。

システム構成

本格的にやってみようとmongoDBを使ったり、太陽光パネルで明るさを測りながら電力供給を行ったり、アプリもFulluterを使用しました。実装範囲もかなり広くて、センサーなどのセットアップもアプリからできてや商品化まで意識したかなり本格的なものです。課題は消費電力だそうです。のびすけさんも絶句してました。

アプリの構成

<資料です>



結婚式IoT:ufoo68さん

次はufoo68(マツナガ)さん。滋賀県からのリモート参加です。今回はprotpediaに登録した作品の紹介です。コインを箱に入れたら自動的に数えて可視化するものです。

ufoo68さんの作品「KAZOEBAKO」(クリックで動画になります)

作った理由は近々行うという(おめでとうございます)結婚式での「誓いの言葉」・・・コレを参列者の投票で行うというのがあるそうなのですが、これびための投票箱を考えたとのことです。


システム構成図

構成はObnizと高額式エンコーダを使って検知して、AWSとmongodbのサーバ側に送り。それをWebでみるようにするというものです。光学式エンコーダーはこのためにスイッチサイエンスさんで購入したそうです。赤丸の部分を通過したらカウントされます。

光学式エンコーダー

はまったポイントはGPIOでグランドを取るのが思ったよりも難しく、Qiitaに書いています。


ひとりopniz Meetup vol1「opnizとは(迫真)」:田中みそさん

後半一番手は田中みそさんです。田中さんが開発した「opniz」の話です。

opnizとは

「opniz」はM5StackなどのESP32軽デバイスをobnizライクに制御するために田中さんが作っているフレームワークです。

opnizとは

開発を進めてきた結果としてはjavaScriptでIoT間髪ができるobnizと似ているもの・・・ではなくHWとSWで責務を切り分けSW側の柔軟な変更を実現するというクライアント/サーバ構成のようなものになったとのことです。

opnizによる責務の切り分け

その結果、ハードウェアとソフトウェアのエンジニアの分担をしやすくなっています。

まとめ

<資料です>


螺旋階段を駆けて:河野@秘密結社さん

次は秘密結社オープンフォースの河野総統で、テーマは「キヌア」です。キヌアは食糧問題がフォーカスが当たる中で注目されている植物性タンパク質の多い穀物ができる植物で、現在ではまだ耕作量が少ない作物です。

これをオープンフォースのプロジェクトとして栽培しようと考え、品種改良のためにチップラップ(少量ずつたくさん育てる)を進めることとしました。

チップラップでキヌアを育てる先行研究のようす

水耕栽培なので、その水換えを水位センサーやESP32を使って制御してウォーターポンプで給排水する仕組みを作りました。

使用した水位センサー

その他、発芽温度を保つため温度センサーを使ってヒーターを制御したりしながら進めています。この様子は3/31開催のオープンテラス#89で公開します。


<紹介されていたQiitaの記事>


子ども向けプログラミング体験教室でのHololens2利用事例:山川広人さん

次は北海道からやってきたというIoTLT札幌主催で千歳科学技術大学の山川さん。研究の傍ら子どもたち向けのプログラム教育にも関わっています。
そのなかでHololensを活用してみた話です。

Hololensを子どもたち向けの教育に活用

初等教育で学ぶ範囲のプログラミングなどの環境の範囲で子どもたちがhololensを使った複合現実の造り手として体験できるかを考えています。

AUTODESK Thinkercad(クリックでWebサイトが開きます)

そこでThinkercadというブロックプログラムで3Dモデルを作ることができるツールを使い実際に子どもたち向けの教室でやってみました。

Thinkcad、codeblocksでの体験

まずは大学生のフォローが付いて簡単に雪だるまをプログラムで作ってhololensで配置してみる体験をしてもらい、そこから自分たちが作りたいものをやってもらいました。

作ってもらった3Dモデル

いろいろとトラブルはありましたが、初等教育で学ぶ範囲の知識やツールでもhololensによる複合現実を体験できる教育のシナリオができましたが、とても楽しんでもらえ、これからもシナリオを進化させていきたいとのことでした。

ChatGPT(GPT-4版)でIoTやってみた:豊田陽介さん

次はビジュアルプログラミングIoTLTの豊田さんのテーマは今話題の「ChatGPT」です。そんなChatGPTを使ってIoTをやってみよういう試みが紹介されました。

ChatGPTとは?

最初はシンプルにデバイスからのスマホ通知のプログラム開発を手伝ってもらいました。

試そうとしたこと

プロンプト(入力文)を変えていくと、IDなどを入れ替えるだけで動くプログラムまでができました。
そのあとChatGPTが学習していないはずの最近のデバイスを指定したプロンプトを投入したところ、確率的に繋がりそうな提案が返ってきました。出てきた情報には検証が必要ですね。

ATOM3 Liteを指定してみる

GPTを搭載したbingでも試してみて、サンプルコードを指定して出力させてみたりしました。やり方もいろいろありそうなので「生成AI+IoT」はきちんと検証してみたいとのことです。

<資料>


電子工作一年生がヘボコン『最ヘボ賞』担った話:ナガクラさん

次はプロとアウトスタジオの卒業生ナガクラさんです。小学生にできるならと電子工作をはじめ、ラズパイ欲しさにヘボコン・アドバンスに参加下とのことです。

やる気は有るが技術力がない状況から様々な困難を乗り越えて(片方のタイヤが動かない状態でしたが)作品を完成(?)させる事ができました。

完成した作品

当日のルールは「ロボット相撲」でした。1回戦は相手が動かず2回線に進み、そこで通信がうまくいかず敗北してしまいました。しかし会場の人気を集めヘボコンで最も名誉ある賞「最ヘボ賞」に選ばれました。

最ヘボ賞受賞

チャレンジしてみたら新しい世界が広がってとても楽しかったそうです。

Bluetoothでラスパイ生活を快適に:いとといさん

いとといさんのテーマはRaspberryPIでWi-Fiの設定ができていなくてもBluetoothで通信してスマホからWi-Fiが設定できれば・・・という話から始まります。

Wi-Fi設定を忘れてラズパイが接続できない

そこで実際に作ってスマホからBluetooth経由でラズパイの設定をしてWi-Fiに接続できるようにしました。pyblenoライブラリなどを使って比較的簡単な方法で実現できたとのことです。

スマホからBluetooth経由でラズパイの設定

使ったのは認証ユーザによるFleet Provisioningでのプロビジョニング方式で浜松市で行われている自動運転の実証実験「浜松自動運転やらまいかプロジェクト」でのデジタルスマートキーの取り組みで実験されています。Bluetoothを使って人が一定の距離に近づいたら自動的にドアが開くような仕組みが作られています。

浜松自動運転やらまいかプロジェクトでのスマートキーの取り組み

Bluetoothを理解するとより製品として実現可能のあるIoT系の試みができるかもしれないとのことでした。


衛星通信のStarlinkでIoTやれるか試してみた:のびすけさん

トリはいつもののびすけさん。前回話題になった衛星通信のStarlinkを使ってみた話です。
Starlinkは通常では電波の届かない国や地域にも届く高速インターネットで、インターネットの基本的概念が変わるほどのインパクトが有るサービスです。

Starlinkの何がすごい

ちょうどキャンペーンでアンテナなどの初期投資が安くなっていたので買ってみたそうです。

会社で使ってみたら・・・・

早速会社の階段の踊り場でやってみたところ、やはり開けたところでないと厳しいようでした。
次にクルマに積んで代々木公園で試してみたら130Mbpsくらいはスピードが出ました。

車に積んで試してみた

しかし、速いときと遅いときの差が大きく安定感がない感じだったり、登りがなかなかスピードが出なかったりしました。場所によっても状態が変わるそうです。

秋葉原のオフィスでも使えるところがあった

秋葉原のオフィスでも使える場所があったので設置しているそうです。注意点は電源が3ピンのコンセントなこと、接続自体が少し不安定なことがあります。

そこからIoT系のデバイスからつなげるのかを確認しました。
普通にobnizの接続ができ、衛星経由のLチカもちゃんとできました。

Lチカやってみた

山などで使えるけどまだちょっと厳しい感じとの結論でした。 費用対効果もまだまだ厳しいですよね。

そう思っていたらなんと公式でIoTサービス出していたそうです。

<資料>




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