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アスカン イブニング 2020 爆速ではないレポート:#2 これからの時代のサービス設計 〜デザインと開発の垣根を超えて〜:A.C.O Designer 小林さん
今日は「アスカン イブニング 2020」です。たしか前回はまだ何事もなかった昨年の暮れの六本木で行われた「アスカントークナイト」でした。まさにオールスターの豪華なイベントだったと記憶しています。あのメンバーとあの狭い空間で同じ時を過ごしたというのはまさにクリスマスプレゼント。・・・というわけで今日の「アスカン イブニング 2020」もオンラインになったとはいえ、豪華な顔ぶれです。セッション#2はA.C.O Designer 小林さんです。
今回はボリュームも多いので3部にわけます。
セッション#2はモンスターラボのデザインコンサルファームA.C.Oの小林さん。A.C.Oは主にUI/UXとか、古くはコーポレートサイトとかコーポレートコミュニケーション、最近は新規事業のお手伝いするような仕事が増えているような会社です。
小林さんはその中のデザイン部署で働いています。普段はデザイナーなのでユーザーインターフェースを主に作っていて、最近だと新規事業のサービス設計をUXデザイナーの方と一緒につくっています。それに加えてブランド開発・・・企業のブランドを作ってサービスや企業が今後何十年も続くようなお手伝いをしています。
今日この場に繋いだのは親会社がモンスターラボという会社で主に開発をしている事です。A.C.Oが全体のコンセプトを決めて、それにより出てきた実際の開発をモンスターラボが作っていて、全体のデザインから実装まで一気通貫で作っていっています。
モンスターラボは面白い会社で15ヵ国26都市に展開していて、国境を越えた多様性を体現している会社です。
これがオフィスです。・・・今は4人くらいしかいませんが・・・
新規事業をクライアントとどうやって一緒に作っていくか少しだけお見せしようかなと思っています。このプロセスの中にデザイナーだけではなくてエンジニアにも入ってもらっています。
下の図にはBX/UXと書いていますが、ユーザー体験(UX)だけでなく、ブランド体験(BX)のような部分も作っていこうと考えています。顧客体験だけだと類似サービスが出てきますが、しっかりとブランド体験とすることで、持続的となる、未来を創っていくことを目指しています。
下の図はフルでやる場合のプロジェクトのイメージを表しています。上がUXとUI、下がBXを表していて、それぞれのプロジェクトによって上だけだったり、下にも取り組んだりしています。上は基本的な競合調査などをした後に、どういうターゲットなのか、ペルソナづくりを細かく設定してカスタマジャーニーマップを想像してから機能アイデアを生み出して、選択・優先順位をつけてMVPを決めてアジャイル開発に持っていきます。
ある段階で並行して行っていって、機能が見えてきてから、サービスの性質、性格、ビジョン、成し遂げること、社会とのつながりを言語化してチームで共有できるようにするという事が下のブランド開発(BX)です。インセプションデッキみたいなものが近いかなと思います。ブランドのパーソナリティみたいな部分に一貫したビジョンを提供します。
UX/BXは開発だけではなく、プロダクトをどう成長させるか、チームがどう成長させていくかを考えて提供しています。ここは「デザイナー」ばかりに見えてしまいますが、機能アイデアはエンジニアが行う事が多いです。アイデア発散はとんでもなく多いアイデアが出ますが、実現可能性によって実際に使えるまでの時間にはエンジニアの力が必要です。デザイナーがアイデアを広げてエンジニアが収束させるという役割になることが多いです。
ブランドで難しいのはビジョン・ミッションと言う「今はない事」になることになることがよくたって確証がない事が多いです。ここを言い切れるようにフィジビリティを確保する事がエンジニアの役割です。
こういうのをいろんな案件でやっています。
実際のプロジェクトでは「プロジェクト設計」「ユーザー調査」を経た後の「サービス開発」から入ることが多いのですが、その前段階を白紙にして問いの設定をしなおす場合が多いです。ヒアリングの中で色々な問いを見つけていくので、3番から入っていくのですが、一番に持っていく、再スタートさせることが多いです。
今はUXとかが顧客側も意識する事がありますが、その影響は?
・・・最近はやりやすくなっていて「翻訳者」が要らなくなってきています。一方で間違った捉え方をしている場合、思い込みがあるケースがある場合もあります。まずはUXに対する認識を合わせてから進めるようにしています。
デザインチームが最初から入ると、資料がイケていてゴールがわかりやすくなるので最初からデザインチームが入るといいと思っていますがどんなタイミングで入られることが多いですか?
・・・最初はいったのはコーポレートサイトだったので、漠然とした以来からスタートすることが多かったですね、あまり「デザインだけ作ってくれ」みたいなのはなかったですね。
デザイン舐めたらだめですよね・・・
昔からの限定されたデザインという考え方が染みついてしまっていますが「どのように作るか」よりも「なぜ作るか」の思考のほうがよっぽど難しいですよね・・・デザインではなく「グランドデザイン」と言わないと通じないですよね。目標とか、バリューとかコンポーネントとか抜きになぜ方法論から入るのか・・・そのへんを顧客が考え直すかの違いの気づきを共有できるか・・・「HWY」に的確に質問を入れられるかが重要と思います。うまく巻き戻さないとぶれたものができると思われてしまいます。
「なぜなにを作るのか」を徹底的に考えないといけないかと言うと、いまはろんなソフトウェアがオープンとかサブスクリプションで提供されていて、簡単にサービスを作り出せる土壌が生み出されてしまって・・・自分が作り出したサービスが第三者によって簡単にコピーされてしまう。そういった競合相手のひとつが強力な思想を持っている、プランがある場合・・・それが顧客から愛される、期待を持ってもらえることがあります。・・・そういったビジョンを持つことが差別化にもなります。それが最近のブランディングです。・・・そういうのがあるとアイデアも出やすいし継続性もあります。・・・バラバラにならないとか。
インセプションデッキみたいなのをやったり、ビジネスモデルマッピングをやったりとかすると・・・あとから来た人も合流しやすいし、デザインができると一気に説得度があがったりします。デザイン側から見ても、自動的にメンバーが動いてくれたり、予算が付きやすくなったり・・・することがよくあると思います。
・・・だからどちらかが居ればいいではなくてデザイナーとエンジニアの両方が必要だと思います。デザインの攻撃力をエンジニアによるフィジビリティをつけていくというのが重要です。・・・アジャイルとかスクラムのようにいろいろなロールでひとつの目的を達成する・・・というような進め方になってきて初めて強調される・・・そういうのが拡がっていくのがいいなと思います。
デザインは表現だけではなくプロセス・道筋を創り出すことが出来るというのが得意なところです。コンセプト、ビジョン、ミッションもプロセスのひとつのピースでしかないです。自分たちが作りたいものを実現するために必要な事を洗い出してプロセスを作れるというのが強みなので、頭からデザイナが必要になります。
最初からデザイナとエンジニアが最初からチームとしてアサインされるといいのではないかと思います。
リモートによってフラットになってくる状況
プレゼンテーションの形が変わりましたね・・・昔は紙芝居型、劇場型のプレゼンが多かったのですが、それは一方通行な感じでした。オンラインだとプレゼンテーションが難しくなり受注者発注者の関係が崩れ、Miroを利用したような双方向のコミュニケーションに変わります。・・・会談が無いフラットに変わってきます。
まとめ
デザイナーとエンジニアを再世からチームに入れる。情報を共有する。
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