見出し画像

やりたいことはリストにしておこう〜情シス目線のプロジェクトマネージメントTips#22

世の中にプロジェクトマネジメントに関するコンテンツは非常にたくさんあるのですが、よく見てみるとどうしてもSIer目線のものが多いように思えます。SIer目線の場合だと、どうしても利害が一致しないせいか事業会社というか情報システム部門目線から見るとピンとこないものも多く、ちょっと腹落ちしないことが多くあります。
というわけで無いなら作ろうということで「情シス目線のプロジェクトマネジメント」なるものを書いてみようかと思い不定期だとは思いますがシリーズ的に書いていこうと思います。

情シスはプロジェクトを起こせる

情シスというお仕事は、自分の会社のITを担当するという位置づけから。「プロジェクトを起こす」事が可能です。

SIerの場合は基本的に顧客に求められて注文を受けるのが仕事なので、基本的に仕事を選ぶことはできません。出来たとしても、あくまで顧客の求める要求事項の範囲内で選択肢を提案できるくらいのもので、「これにチャレンジしたい」というような選び方はできません。

仕事をして行く中で自分が気づいたり、持っていたりする課題認識に基づいた提案や、「これ使えば会社はもっと良くなる」みたいな提案ができるのは事業会社の一員である情報システム部員の特権と言っても良いかもしれません。

でも、情シスはプロジェクトを起こせない

でも、なかなかそれを実践している人は居ません。自分で提案して、それを実行に移している人は居るには居ますが、会った限りでもまだまだ少数派です。私が実際にあっている人は社外のコミュニティに出てきている人なので、どちらかと言うと自分がやりたいことを提案して実践するタイプが多いはずなので、実際の割合は非常に少ないと感じます。

おそらく多くの人は自分のやりたい事と、仕事はまったく別と考えていたり、「つまんない仕事だな」なんて思いながら日々黙々と要求された仕事をこなしているというケースが多いように思えます。

かろうじて、提案することにチャレンジした人でも「採用されなかった」とか「かえって嫌な顔をされた」みたいな挫折感を持ってあきらめている事が多いように感じます。

やりたい事はやりたい時にはなかなかできない

残念ながら会社というもの、特に会社の規模が大きくなればなるほど、物事を決めるには「政治」や「おとなの事情」の介入が激しくなってきています。「親会社の方針だから」とか「○○役員の趣味に合わない」とか・・・・そういったドロドロしたものが増えていきます。

それ以前に会社には業績というものがあって、それに左右されて予算の」配分や投資審査の厳しさが大きく変わって行くことになります。

つまりはどんなに会社の為になる提案であっても、必ず必要なことであってもこういった様々な事情によって採用されなかったり骨抜きにされちゃったりするのです。

まぁこのへんであきらめて他社に転職してしまうことも可能(それもあり)なのですが、そうでない場合は絶望して頑張ることをあきらめてしまう事になってしまいます。

それでは仕事はますますつまらないものになって行くでしょう、(つらい)


チャンスは突然、そしてこっそりやってくる

しかしながらチャンスというものは色んな所に転がっているものです。自分のやりたいと思う提案を通すには様々な手段があります。大抵は見逃すと言うか気がついていないことが多いのですが、偉い人の財布の紐が緩む可能性もあるのです。

実際の例をちょっと挙げてみます。

会社の業績見込みが一瞬、急に良くなる

会社の業績というものは通常波があります。長期的にはジリ貧だったとしても大きな契約があったりして短期的に調子が良くなったりします。
こういった時を見逃さすに提案すると、あっさり通ったりします。たいていは審査もゆるくなったりします。
とくに会社の決算期の後半に好業績になった場合は税金対策のために投資する案件が必要だったりもするので、この時期に一気に提案してしまうというのも有りです。

課題を解決するサービスが安くなる

会社の投資というものはたいていは金額により決済する人が変わります。例えば年100万円以下なら課長クラスで決済できるとか、そういった感じで決まっています。役員や部長は説得できなくても、課長であれば説得が可能だったりしますし、日常あっている相手なので飲みの席などでずーーーーーっと言い続けることも可能ですよね。

しかも現在は同じサービスでも価格が安くなったり、高額な投資が必要な機能がSaaSなどのサービスが提供され、小規模導入なら非常に安い費用で利用できたりもします。

そういったチャンスを逃さないようにして、自分の説得できる決裁権者まで落ちてきたときにすかさず提案するという元も可能です。

人事異動で上司が変わった

上司が変わった瞬間もチャンスです。前の上司がスライド式に上位の役職についたときには使えませんが、前の上司が周囲から居なくなってしまうような人事異動ならすかさず提案するのもアリです。大抵の場合は新しい上司は最初の数カ月は「様子見」を決め込んでいるはずですし、新しい職場の課題もきっちり把握できていなかったりします。

そのタイミングで熱意を持って提案すれば勢いに押されて承認する可能性もあるはずです。(数回使ったことが有る)

かなり悪質な手ですが、やりたいことにその価値があるのならアリかと思います。

なにかちょっとした事件が起きた

なにか会社の上層部がひやりとするような事件があった時に提案するという手もあります。例えば競合他社がITを使った経営改善でマスコミに紹介されたとか、セキュリティインシデントが起きたとか・・・そういった場合はチャンスです。会社としても何かをやらないといけない・・・という雰囲気に成っている可能性も高いので、ここで提案すれば通る可能性は高いです。

特にセキュリティで提案したいことがある場合は、類似(少ししか近くなくても)のインシデントがあれば非常に有効です。特にセキュリティは判断スべき人がちゃんと理解していない事も多いので無理やりこじつけた提案でも受け入れられたりします。

なんか褒められる自体になったときに調子に乗る

もし、あなたがなにか別のことで褒められる・・・・なにかの賞を取った時、難しい資格を取得して上司に認められた時などがあったとしたら、その時はしっかりと「やりたい事」をアピールしておきましょう。
少なくともある程度の「信頼貯金」みたいなものがあるはずですし、上司や偉い人たちも何かを期待するはずだし、嬉しい気分になっているはずなので、そういったときに「やりたい事」をアピールするのも優子yだと思います。

逆のパターンとしては何かすごく嫌な仕事を引き受けたときなんかにも、この手が使えます。「今回はやりますけど、今度話を聞いてくださいね」的に貸しを作るのもありだとは思います。


思いついた提案は記録しておこう


ここにいくつか例を上げましたが、あなたの提案を受け入れてくれるチャンスはけっこうな頻度でやってきます。
でも自分がやりたいと思ったときにそれが承認される事は極稀です。

なので、自分が考えた提案はちゃんと記録しておきましょう。

注意深く周囲を観察していればチャンスはきっとやってきます。その時にすっと出てくるように提案したいことはまとめておくことが大事です。
思い出して話せればいいのできちんと下企画書にする必要はありません、期限のないバックログのリストをつくっておけばいいだけです。

それと、それを自分が言いやすい人達に対して対して少しずつリークしておくことも大事です。そういったアイデアがある事、アイデアを提案したいと思っているあなたが存在することをアピールしておけば思わぬところからチャンスは巡ってくるかもしれません。


アイデアが通る会社に転職するのもありだとは思いますが、転職しないで諦めたまま情シス人生を歩むのは非常にもったいないと思います。

虎視眈々とねらってみたらどうでしょう









いいなと思ったら応援しよう!

keita
チップもらったらきっとMidjourneyに課金すると思います