見出し画像

お勉強メモ:フジテックのRPA事例

先日行われたRPAツールベンダーAutomationAnywareのイベントIMAGINEでかのフジテックの友岡さんが講演していました。友岡さんと言えば武闘派CIO、そしてクラウドを積極的に導入してDXを進めていることで有名です。そこにこのAutomationAnywareA2019の導入事例です。世の中にはRPAツールはたくさんありますが、基本的にはオンプレミス前提のものが多く、少なくとも大手RPAベンダーとしてはクラウドをはじめて全面的に押し出したのはAutomationAnywareが最初なはずです。フジテックとAutomationAnywareはなんだか必然的な結びつきであるような気がします。・・・早速聞いてみましたが、とてもヒントになる事や考え方として整理できるところが多かったので、とりあえずはまとめてみる事にしました。そして自分としての考察もちょっと入れてみました。

AutomationAnywareA2019は日経BPさんに本を頂いたりしてしっかり使ってみた数少ないRPAだし、使ってみていい感じだったのと、やっぱりSaaSなのが好きというところとか気にはなっている製品です。


まずはフジテックをご存じない方に情報整理

空間移動システム(主にエレベーターとエスカレーター)の専業メーカー。23か国に展開して従業員1万人(単独は3000人)製品の安全安心をどのように高めていくか、AIやIoTの攻めのITとサプライチェーンや物流を支える守りのIT、RPAは守りのITの一角。

製造業の人たちはRPAというとリアルな製造ロボットや、物流ロボットをイメージすることが多いそうです。RPAのイメージは人が作業するところを伴奏するアシスタントといったのがわかりやすく理解できるとの話でした。

~「アシスタント」の表現はいいですね。ついつい「人に置き換わる」ものと考えてしまう企業が多いですが、この表現だと現場も頑張って導入することができますよね

RPA導入の時に情シスはついつい「BPR」前提で考えてしまいます。(BPA至上主義)・・・中途半端が固定されてしまう。野良ロボットの懸念がある。・・・・とはいえ周辺の様々な作業にEXCELが使われています。システム連携できない領域(社外システムなど)、効果は小さいけど生産性が上がる領域・・・どうしても人が入らないといけない領域、BPRができない、または届かない領域にはがたくさんなるので、そこには有効。

~この話はもそすごく腹落ちしました。BPRで進める領域とそうでない領域はあって、メインのプロセスはAPIとかIFとかで進めるけれども、一番末端なプロセスとか実現できない領域を柔軟に対応できるRPAを使うというのが合理的ですよね。よく全体を考えすぎて、話がでかくなって進まなくなってしまうRPA失敗の例(経験)がありますが、そんな大きなところではなく身近な不便をつぶしていったほうがいいですよね。・・・あと「野良ロボ」の脅しはありますが、実際にはそんなに困る事は起きないですし、むしろ野良を怖がるより、さっさと活用したほうが得です。

AutomationAnywareを選んだ理由の最大のものはユーザ主導で開発できること。導入領域は情シスと現場で一緒に考えたとのことでした。一緒に考えることで不要な作業や、既存のITの適用ができることが分かったケースもあったそうです。・・・導入候補は120あったが、大半は週次や月次の作業が大半でした。ちょこっとした作業を週や月でやっていた。導入後に気が付いたけど自動化したら週次が日時に変化した。(めんどうだから週次だった)

~週次、月次の業務はなかなかROIが得られないので本格的なシステム対応で断念されるところです。ここがPRAならば対応できるという事ですね。あと自動化されることで工数削減ではない効果が生まれたという事例はとてもうれしいです。

導入・開発はユーザ部門が行います。そしてサポートは情シス内に11名(兼任)を部門対応を明確にしてつけたそうです。元々の部門領域の人を担当にし、対象業務やシステムを理解している人が顔が見える形で配置したそうです。実際に作ったロボットの厄9割はユーザ部門の開発でした。コロナの影響で進まなかったのですが6月からは急増したそうです。導入をパターン化したら導入がもっと進むのではないかとも・・・

~ユーザー部門が作ることによって、余計なヒアリングとか要件定義とかが不要になるし、作るロボットも余計な汎用化をしなくてもいいので導入の敷居が下がりますよね。しかも「人の代用」ではなく「アシスタント」ですから教え込むのはユーザ部門のほうがいいと思いました。

申請書WF、ロボット設計書、開発環境(AWS)貸出、リモート勉強会、チャットを使ったコミュニティの形成を用意しています。お遊び的な要素も入れることが大事です。関連情報を一本化し、導入のKPIを設定して情報を共有しているとのことです。

~そのままパクってもいいかなと思いました。設計書はシンプルでいいですよね。申請書も最低限のものは必要ですよね。たまーにとんでもない事をさせようとする人いますし。

RPAを始めるとき・・・全部やってしまおうと思わない事、身近な2~3から手を付ける。

~これは本当にそう思います。ついつい最初から効果の大きなものに着手しようと考えてしまいますが、そういったものはたいてい難しいので挫折してしまったりします。まずは手近なシンプルなもので確実に成果を上げるようアドバイスしています。

DXが注目されているがコロナ禍でデジタルされていないものが思ったよりも多かった。「知の探索」に時間をかける。「知の深化」にかかる時間を減らして、その時間を「知の探索」に充てる。

~これは実感、先ばっかり見て足元をみていなかった・・・反省


・・・しかし、やっぱり実行スピードがものすごく早い・・


いいなと思ったら応援しよう!