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【現場レポ】Makers Faireに行ってみた
2022年9月4日は娘を朝一に幕張メッセで行われた「マジカルミライ」に送って行って、迎えに行くまでの間の数時間の空きがあったので、ちょうど有明の東京ビックサイトで開催されていた「Maker Faire」に行ってきました。結局昼くらいに娘から呼び出しがあったのでたった2時間の滞在でしたが、貴重で楽しい体験だったのでレポートしてみます。
Maker Faireとは?
まずは知らない人のためにMaker Faireを簡単に説明します。
Maker Faire は2006年にアメリカのサンフランシスコで開催されたのがはじまりのものづくりをする人たちのイベントです。もともとはメイカーズムーブメントという個人や中小の事業者によるデジタル技術を用いたものづくりのムーブメントから発生したイベントです。
ですからMaker Faireでは美術工芸品などではなく、電子工作、ロボティクスに関する作品が会場にて一般から申し込みされた個人や団体によって展示・販売されます。
日本でもMake Tokyo Meetingという名称で開催されるようになり2011年からはMaker Faire Tokyoという名称で開催れるようになっています。今年の開催は3年ぶりの開催となり、東京ビックサイトの西4ホールで開催されました。
当日券を買って入場!
参加したのは、開催2日目の朝イチ。コロナ対策のため日3会に分けて入場券が発売されています。オンラインにて1,000円でチケットが購入できますが、来れるかどうかが不確定だったので当日券で買いました。
開場時間の30分くらい前からチケット販売の窓口があいたので、さっそく1500円でチケットを購入しました。
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開場まで待っていたのは数百人くらい、コロナ前のコミケほどの混雑はありません。10分くらい前から入場の列が作られて、いよいよ開場が近づきました。少しワクワクします。
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10時になったら列の先頭の方で拍手が始まっていよいよ入場します。こういう雰囲気はリアル開場の素晴らしいところです。コロナ前に行ったコミケを思い出します。
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順序よく列は進み、受付で検温をしてからパスをもらって入場です。西4ホールだけとはいえ結構広い開場です。イベントのキャラクターの赤いロボットが出迎えてくれました。
朝一はまだまだ空いている感じです。
ここからは短い時間ですが見て回って気になったブースを紹介したいと思います。
にぎやかになったCoboRexさん
最初に向かったのはスポンサーでもある不整地走行のクローラを開発しているCuboRexさん。スポンサーだけどモビリティゾーンで展示していました。
E-Catがヒットして会社が急成長しているのか、たくさんのスタッフが対応していました。
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見てみたら、ブースの端っこにはテレビで紹介されたE-Catが「ちょこん」と地味に展示。もともと起業の理由がCuGoの報だったこともあり、CuGoの方の展示がメインです。
CuGoは独立したクローラ(キャタピラ)ユニットであり、いろんなアイデアや組み合わせで様々なモビリティを作ることが出来ます。
あとで社長の寺嶋さんがつくったモビリティ(写真手前)に乗ってスマホで操作しながら開場をまわっていました。
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ブースの端っこにはテレビ番組でしきりに紹介されていたヒット商品「E-Cat Kit」・・・・こちらは控えめな感じでの展示です。
やはり寺嶋さんが一番アピールしたいものはブレずにクローラなんですね。
AIラジコンカー
そこからは壁沿いに進んで、ハンズオンコーナーのAIラシコンカーのコースを覗いてきました。明らかにレギュレーションは違うと思いますがAWSさんのDeepRacerみたいな感じですね。自作っぽいコースがけっこう広かったです。レースを見れなかったのは残念。
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全方位クローラ(恵比寿工廠さん)
Maker Faireはたくさんの学生が参加しています。高校生、高専生、大学生が研究室や部活動などの形で展示を出しています。
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その中で最初に見たのは「全方位クローラ」。横向きの小さなホイールがたくさん配置されたクローラを三角形に配置して、前後左右自由に移動ができるようになっています。聞いてみると高専キャリアさんで開催されたロボコンの出場者とのことでした。地道に活動が広がっていますね。
大英帝国最凶兵器パンジャンドラムが再現!!(otomuraこうさくクラブさん)
最も心が揺さぶられたのがこのラジコンパンジャン!
ケーブルを巻くやつのように見えますが、あの大英帝国で最もイケてない兵器と呼ばれる「パンジャンドラム」をけっこう忠実に再現しています。
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わざわざ外輪部分のロケットの筒まで3Dプリンターに作らせるところが素晴らしい。そしてよたよた揺れながら動くその様子もご本家パンジャンどらむっぷくて素敵です。・・・あとは倒れて爆発するだけですね。
踊る遺影(斎藤文人さん)
もう一つ、心が躍ったのはこれ、なんと片隅に祭壇が置かれ遺影が・・・・もしかしてこのMaker Faireを待てずに亡くなった・・・・と思いきやこの遺影のおばあちゃんはなんと元気だそうです。
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新しい遺影の提案ということでおばあちゃん遺影写真が愉快にかっこよく躍りだす動画になる衝撃の作品でした。ちゃんとおばあちゃんには許可をもらっているそうです。
たのしいmicro:bitコンテスト作品
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そこから会場の反対側に一気に向かってスポンサーゾーン。タミヤさんとかキオクシアさんとか大手さんのブースが並ぶ中でスイッチサイエンスさんのブース、となりにあるたのしいmicro:bitコンテストのコーナー
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作品も素晴らしかったのですが、このmicro:bitというマイコンを直接見るのは初めてなので、ちょっと感動です。初めて見たmicro:bitはカバーも付けられていてとても可愛いです。参加者が作ったケースも素敵です。こういったデザインを考えたマイコンってやっぱり教育用としては大事な要素ですね、
はじめてブラウン管のiMacを見たときと同じような印象です。
デバイスの販売もしてますよ!
スイッチサイエンスさんのいるスポンサーゾーンには当然お如くデバイスの販売をしているブースもあります。Seeed株式会社さんやRaspberry Pi Shop by KSYさんのブースも遠巻きにですが覗いていました。KSYさんは写真撮影禁止
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こんなものまで展示してます(株式会社ピラニア・ツールさん)
スポンサーブースにはデバイスだけではありません。出版社もあるし学研さんみたいなところもあります。
そしてこんなものまで・・・・
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金属を切断するための金鋸などを切断するピラニア・ツールさんにお邪魔してみました。実演ではアルミニウムのパイプをミリ間隔できれいに輪切りにしていました。実際の切断面を指で触ってみましたが、ありがちなバリも全く無くツルツルの切断面でした。
いちおう機械工学科出身なので、この凄さはわかります!
普通なら金属切断面は危ないので触らせてもらえないものです。ものすごい自信なのでしょう。
プラモデラー魂蘇る(株式会社タミヤさん)
スポンサーゾーンでやっぱり目に入ってしまうのがタミヤさんです。若い頃1/35ミリタリーミニチュアシリーズでさんざんお世話になりました、そしてプラバンは死ぬほど使わせてもらいました。ありがとうございました。
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タミヤさんの展示は「タミヤの工作キット」です。自分が子供の頃からあったシリーズですが、当時のものはモーター駆動にしてもうまくギアで減速できておらず暴走しまくっていた記憶がありますが、いまはしっかりしたギアボックスや実用的な速度のクローラなどなど・・・今の子供達は幸せです。
ステージの催し物
会場の奥の隅っこにある50人くらい集まれるステージゾーンではいろいろな催し物が行われます。当日やっていたのは「たのしいmicro:bitコンテスト2022」受賞作品発表がされていました。
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残念ながら今回は時間が限られているので、チラ見です。
そうこうしているうちに開場に人が溢れていました。朝一はまっすぐ歩けましたが、もはや人を避けながらでしか歩けません。ここから開場の中をウロウロして見て歩いた作品のいち部を紹介します。
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ロケットの展示(CORE Challenger of Rocket Engineeringさん)
Young Makerゾーンにはたくさんの宇宙関係の展示がありました。賑やかだったのが神奈川大学の「宇宙エレベータープロジェクト」。
そしてお邪魔したのが都立大学。横浜国立大学、埼玉大学のサークル「CORE」さんの独自開発の独自開発のエンジンを搭載したロケットの展示です。さすがに開場での発射はありませんが、実際に使ったであろう実物はなんともいえない迫力があります。
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ここではちょっと話をしました。実際にこういう本格的なロケットを打ち上げる場所は北海道と秋田県にしか無いという苦労話。学生サークルなのでそんなに簡単に秋田県まではいけません。
日本の未来のためにも東京近郊にロケット発射場が欲しいものです。
少年の夢!巨大変形ロボット!!(勇者技術研究所さん)
モビリティゾーンで目立っていたのは、大きなロボットを展示していた勇者技術研究所さん。展示していたのはオープンソース人型モビリティ変形ロボット「ファイバリオン」。
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ロボットモードとビークルモードに変形することが出来る返信ロボットです。まさに少年時代に夢見たあれです。
しかもなんとビークルモードはナンバープレートを取得して公道を走れるようにするのを目指しているそうです。
古いカメラでデジタル連動(ムウラの写真屋さん)
こちらはエレクトロニクスゾーンにあった古いクラッシックカメラをスマホと連動させて撮影日時と撮影情報(F値、シャッター速度)の記録を取るシステム。ストロボを接続するプラグと接続して情報をスマホに送る仕組みです。
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ロボットも凄いけどそのモニタも凄い(ウルカテクノロジーさん)
真っ赤なボディがかっこいい4客ロボットはAIを使って人の顔を認識し追跡する「クワッドクロ―ラーAI」。
ご機嫌斜めになったり増しますが、ちゃんとワタクシの顔を認識して追跡しました。
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ロボットも凄かったのですが、注目はこのロボットの「目」に使われている液晶モジュールです。薄くて小さいのにけっこうきれいに表示されていました。コレ使うと色々できそうですね。スイッチサイエンスさんで売っています。
未踏プロジェクトの凄い技術
IPAさんの未踏事業のブースもものすごく人気でした。優れたイノベーション人材を発掘・育成する未踏事業からは2つの受賞作が紹介されてました。
今回、話を聞けたのはこちら。映像の通信タイムラグを極限まで小さくする研究。なんと30msで映像を遅れるそうです。独自の技術で映像情報を送出するところは極限まで短縮されたので残りは電装部分とディスプレイの表示速度のところです。この技術によりレース用ドローンの操作や医療の遠隔操作などシビアなリアルタイム操作を求められるような分野が一気に切り開かれそうな地味だけどすごい技術です。
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大田区のイノベーション拠点(六郷BASE)
かっこいいロボット女子のパネルで注目の大田区の多摩川の近く六郷にある大田区南六郷創業支援施設(六郷ベース)の展示にも立ち寄りました。福岡市のエンジニアカフェみたいなイノベーション創出を目指した施設で、工作スペースや3Dプリンタ、レーザーカッターなどが使えるそうです。
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六郷Baseの展示ではここから生まれたプロダクトが紹介されていました。こういった施設ができるとホント嬉しいですね。
お近くの人は是非立ち寄ってみてください。
光って絵が出る自転車(Suns & Moon Laboratory)
ステージ近くの壁際簿ブースで目立っていたのが光るホイール。回転するホイールに取り付けられたLEDで絵を描くやるです。最近はお台場の観覧車もこれですね。生き物の本能として光るものには惹きつけられます。
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けっこうちゃんとキャラクターの女の子も認識できますね。
初音ミクのホログラム
ちょうどこの初音ミクのホログラムを見たときに娘からLINE
マジカルミライを見終わったから迎えに来いとの連絡・・・・早々にこの楽園から去ることになってしまいました。
ここの人と話したら「マジカルミライ行きたいっすね」
イベントってかぶりますよね
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最後に総統閣下にご挨拶(Smart Clothing Laboさん)
最後にIoTLTでおなじみの秘密結社オープンソースの総統閣下にご挨拶。これまたIoTLTで見たnunoの展示ブースにて置換撃退下着なんかを展示していました。
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昨日の様子とかも伺いましたがけっこうな人手だったとのことでした。今回はIoTLT勢がちょっと少なくて寂しいとの話も。確かにあまり知り合いに会わなかったですね。
ここで残念ながら娘をお迎えに幕張メッセに向かわないといけないので、後ろ髪(ないけど)をひかれながらの退場です。
たった2時間でもものすごく楽しかったので、来年もまた期待です。
脱ぎ捨てられたロボットがちょっと寂しそう
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