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【動画をレポ】GaaS Study #1 ー平井大臣に聞く、デジタル庁が解くべき課題とITエンジニアの役割~前半

2021年5月17日、自分の周囲の感度の高そうな人がみんな視聴し、しかも絶賛するというオンラインイベントがありました。最近明らかに感度が落ちている自分は全くのノーマークだったのですが、TwitterやらFacebookでこれだけ絶賛されると見たくなる。しれがITコミュニティ界隈では有名なForkwewllさん主催の「GaaS Study #1」です。今回のテーマは「 ー平井大臣に聞く、デジタル庁が解くべき課題とITエンジニアの役割」・・・たしかに興味をそそるテーマです。アーカイブがあるようなので早速レポートしてみたいと思います。

今回は前半の平井大臣へのインタビューのところまでを書きます。


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Keynote(平井大臣 × 広木 大地さん・松本勇気さん)


まずはデジタル庁の平井大臣へのインタビューです。質問をするのは株式会社レクター取締役 / 一般社団法人日本CTO協会理事の広木 大地さんと株式会社LayerX 代表取締役CTOの松本 勇気さん。

Q&Aをそのまま記録してみます。

日本のデジタル敗戦の原因、従来のアプローチとの違い

・2001年のIT基本法がインフラは整備のみに終わり、国民にレジリエンスがない事がこのコロナ禍で明白になり、次の新しい社会像を描く政策転換が必要になりデジタル庁を創設。

・日本の国民は不便になれていて高いサービスを経験していない。

・デジタル化はいままでは重要政策ではなかった菅政権でデジタル庁を創設するという初めての試みとなった。従来の取り組みはデジたらいゼーションではなかった。

・政府だけでなく国民も本気にならなければならない。


デジタル庁が取り組むべき課題

・今の行き詰った状況、日本がつまらない国になるという危機感

・生産性を上げる、成長力を再生する、社会課題を解決・・・ということの司令塔として必要

・悪いのは縦割り行政。省庁間だけでなく内部も縦割り。情報共有があるスタイルではない。

・各省庁のシステムはバラバラでつながらないのは問題で一定の標準化は必要

・ベース・レジストリを国民へのサービスとしてやる場合必要だが国民にIDが無かったのでマイナンバーを推進している。IDなきデジタル化はとても危険。

・システムはサプライサイドでユーザ視点に欠ける。e-Taxやマイポータルは圧倒的に使いづらい。必要な機能があればいいと思考停止している。

・UI/UXを最重要としてアーキテクチャを見直しほとんどのシステムを見直さないといけないというところになる。そのために国と地方のシステム予算に対し、デジタル庁がモノ申す

・不適切な予算に対しては勧告権をつかって止めるという事もある。一定の価値観を共有しないとシステムは作らせない。・・・まで行かないと何も変わらない。

・データを使える環境がなかったのでデータがつながる状態にする。データを連携させることで何が生まれるかデザインするという事を考える。

・基本的には国と地方、国は8000億円システムに使っているが、ほぼ維持管理費。システムは変わっていかない。これをどのタイミングでどう変えて行くかが難易度の高い事

・一般の企業でもなかなか大変な改革を国がチャレンジする。

・国はお客さんが多くてチャレンジングな仕事

・GaaSはガバメント・アズ・ア・スタートアップ、最後のスタートアップを最終的にサービスとすることを目指す。

・500人で変えられると思っていないが、まずはスモールスタートで強い信念でスタートしたい。

・いくつかフラグシップになる作り変えをやってみせて国民の共感を得て、さらに突き進んでいく。

・最終的にはもっと大きく育てなければならないので、ムーブアジャイル・スケールファーストという感じ

・スタートアップ企業の仕事とよく似ている

・終わりなき仕事

・組織の在り方を作り続けることが大変で重要

デジタル庁の組織運営

・民間の方々と各省庁から集めた若手が最大のパフォーマンスを出せるようなフラットなコミュニケーションができる組織にする。

・プロジェクトも縦割りにしないように、隣のプロジェクトに参加できるようにする。

・従来はSIerに丸投げに近い状態。ソフトウェアを開発する組織を持っていない。それが露呈したのがCOCOAで、作りっぱなしで継続的改善する感覚が無かった。

・売り上げは求めなくても良いが、国民の満足度でパフォーマンスで測定する。サービスを提供しているという感覚が重要

・当初500人、民間から100人でスタート。

・最初からきっちりとしたマネジメントスタイルではないが、今のこの国ではダメだという危機感を共有して、知恵を結集して新しいものを作っていく文化が必要。

・小さな失敗を繰り返しながら進めていきたいが、国の場合は失敗も大きくなるのでリスクではある。

参画してほしい人材、デジタル庁の面白さ・難しさ

・新しい町を作って世の中のデジタル化の司令塔になって日本の窮地を救っていくというのは100年に1回のチャレンジ。このチャレンジを自分の運命と思ってくれる人にチャレンジしてほしい

・デジタル庁が成功すれば民間のビジネスチャレンジも大きく広がる。

・日本の企業でDXを成功させている企業は少ない。この取り組みで日本のマインドセットを変えて日本の社会をバーションアップする

・それぞれの企業で培ったものをここで発揮してもらいたい


個人的な感想

DXとか、凄く本質的な部分に触れていて本気度が伝わりました。後半で言っていた「自分の言葉で話す」というのも感じます。COCOAの話もとても納得というか、自分が感じて以前noteに書いたのと同じことをおっしゃっていたのですごく嬉しいです。あれで問題なのはバグではなく「リリースしっぱなし」で誰も見ていなかった事だと思います。リリースしてからが勝負・・・・これは5年くらい前にプロCIOの長谷川さんの言葉と同じですね。あのときはまだ民間でもその感覚のところは少なかった(今でも少ない)のでついにここまで来たというか古い民間を追い越した感じです。応援しています。



後半はこちら



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keita
チップもらったらきっとMidjourneyに課金すると思います