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RPA LT&勉強会 供養支部第二回オンライン大法要 イベントレポート
すみません。8月26日(水)に開催されたRPAコミュニティ供養支部のイベント「第二回オンライン大法要」のイベントレポートをいまさらですが行います! ITイベント会のBBゴロー(稲川淳二の物まねの人)を自認する私としては8月から9月にかけては稼ぎ時(笑)でもあるため、すっかり時間が経ってしまいましたが、この秋の連休を使って渾身(?)のイベントレポートをしようと思い立ちました。再度見返してみると新たな発見があったりして・・・オンラインってYoutubeに残るので便利ですね。
・IT業界の不幸を供養!本物の住職が登壇!~RPALT 供養支部 第二回
1.施主挨拶:フクイ
今日のオープニングはキリスト教の経典である聖書からの引用でスタート。
悔い改めよ、天国は近づいた(新約聖書マタイ伝4章17節)
悔い改めるという事は「罪」。神に対する罪は人間には不可避で「悔い改める」しかありません。ITプロジェクトも失敗や後悔を避けられず、失敗をふりかえる事がものすごく大事です。発明王エジソンも「失敗するほど我々は成功に近づいている」と語り、ライト兄弟もグライダーの父であり師でもあるオットー・リリエンタールの失敗を糧に世界初の飛行機に挑みました。といった話で失敗の共有が大事だという話をさせていただきました。
きっと次はイスラム教から何か探してくるかと思いますので期待して待っていてください。
2.開式の法話:こうじ師
こうじ師は今は長野県にある善立寺の住職で元エンジニア。今は「寺院デジタル化エバンジェリスト」の方で運営メンバーの一員です。
今日の法話のテーマは、「仏教ってなんだ?」「IT社会にコミットできてるの?」
仏教のおしえは
・諸々の悪を成さず
・諸々の善を成す
・自ら心を清める
・これ諸仏の教えなり
これは三歳の子供でもわかり八十歳の老人でもできないこと。まさに人が生きるための大事な教えです。
そしてGAFAの一角である
Googleの社是は Don’t be Evil (諸々の悪を成さず)
その親会社のAlphabetの社是は Do the Right Thing(諸々の善を成す)
IT社会のなかにしっかりと仏教の教えは生きています。
そして供養支部のテーマである失敗に関するおしえもありました
何事かに9回失敗したとしても、それでも9回の結果を生んだではないか(ダライ・ラマ14世)
良く生きることは今は良くないと気付くことだ(善立寺先代)
ほんとうにITの世界にも生きる言葉です
ということで今日は存分に失敗をお話しくださいというありがたいお話でした。
3.RPA亡者と行く地獄めぐり:たまいさん
最初の弔辞はたまいさんです。
たまいさんの供養する対象は、RPAの勉強に個人的に投資した金額に対するモヤモヤとした想いです。
最初の50万はインパクトありましたね
RPA亡者(いい意味で変態)であるたまいさんは、最初RPAに出会ってから、自ら投資して勉強を開始しました。身銭を切っていろいろ方法(e-ラーニング、研修、オンライン研修)を試しましたが自分の性格も考えて方法は選んだほうがいいといった結論に至ったとのことです。あと、RPAコミュニティでたびたび提供される試用版はありがたかったとのことでした。
結果RPAを習得でき、転職には成功したものの、そんなにお金をかける必要だったのかというもやもやした気持ちをいまだ解消できていないというのが今回のお話でした。
それに対する慈永師の供養
いつものお経に始まり、供養の法話に入ります。
「人間ですから煩悩があり、より高みを目指してしまいます」このモヤモヤを解消する方法は「学んだらアウトプットする」
もし10万円の値の知識を得たら、そのぶんアウトプットする。10万円の知識は1回アウトプットして誰かに5000円分のアウトプットを与えれば20回アウトプットすれば元が取れることになります。他の方からお金をもらえるくらいのつもりでアウトプットしましょうというありがたいお話でした
4.使えない使われない:浅利さん
次の浅利さんは(正体がばれているのに)いきなり覆面で登場
弔辞は2つ
一つ目はPDFからのデータ取得に取り組んだ施策。みなさんもわかるようにこれは技術的に難しい案件。やはり難しすぎて挫折といった話です。
二つ目はRPAツールを「X」から「Y」に変更することになった事案。これにより使われなくなったロボットがたくさん発生してしまった話。
余談ですがRPAツールの場合、ツール名を「A」とか「B」は断じて使ってはいけない事、「A」も「B」も具体的なイメージができてしまうので、使ってはいけません。
この弔辞に対するこうじ師の供養
まず一つ目はやはり日本語の処理は難しいという事、近年急速に成長している技術なので各RPAベンダーに対して期待しましょうというお話でした。
二つ目は、日本の文化に根付いている、使われなくなった古いものに対する「付喪神」という考え方。供養してゆくのは重要な事です。そしてもしロボットが使われなくても、得られた経験や知識や、その設計思想は生きています。決して無駄ではないというお話でした。
5.怨霊と化したロボ達:廣瀬さん
休憩をはさんで3番目は廣瀬さんの弔辞。資料画面がすでに怖い
廣瀬さんも弔辞の内容はふたつ
ひとつめは「要件定義でしくじると呪怨のあの家ができる」
ある後輩が取り組んだRPA案件で、要件定義に失敗した、そして期待値コントロールも失敗したので受入段階でおお揉めしてしまう。しかもインプットの準備に問題があり、クライアントの業務工数が激増してしまったとのこと。さらに悲劇を呼んだのはそのロボを元にクライアントの情シスが自作でロボを量産した上にベンダーにロボ製造を依頼しなくなったためにその会社は手出しのできない幽霊屋敷になってしまったとの話でした。怖い
そしてもう一つ「契約はちゃんとやろう」
その案件はERPとかRPAとかの複数案件を受けていたのだけど、受け入れ段階でちゃんと契約していない事が発覚、しかもRPAで解決すべき課題は大量のERPアドオン(これはこれでやばい)で解決されており、RPAが不要になってしまったという話。しかもクライアントはERPアドオンが多すぎて首が回らなくなってしまったとのこと。マジで怖いです。
供養は慈永師
要件定義とは定義をした尻から漏れていく、そもそも要件定義というものがそもそも呪われている・・・・経験に満ちた深い言葉です。まさに魔界の入り口です。
そして契約問題、これもよくある話で誰かが居なくなると何かが出てくるといったもの。
これらに対しては「自分もいずれ同じことをやるかもしれない」と思ってお互い様の精神で乗り切ってくださいという事でした
6.RPAを成仏させ製品企画に輪廻転生させる:発明家小栗さん
四番手は小栗さん。
供養する対象は本体Vol5で発表したあのRPAツールの供養。開発したのは3年前の事、当時はまだRPA創世記で、ある会社からRPAが今後伸びると開発を依頼される。開発の報酬は半分のみで、そこから先は売上結果リンク・・しかしながら世間は厳しく、そのまま音沙汰がなくなったとの話。一昨年聞いたあの子は死んでいたのですね・・・おもわず目頭が熱くなりました。
「お前の死は無駄にしない」
RPA制作の工程は製品企画や設計に似ていてコレに応用できるのではないか。製品企画のトレーニングになるし、プロトタイピングの開発環境にもなる・・・最後は喪主としてのコメントでした。
この供養はこうし師
まずは今回本当に亡くなっているので最初の言葉は「皆様、お手を合わせ下さい」
日本の職人の世界では自分の道具に感謝し供養するならわしがある。デジタルの世界にはそれがガランドウになっている。
ダライラマの「あなたが躓くことにはみんな興味はない。あなたが立ち上がることに興味がある」という言葉がある。失敗かどうかは自分が決めることで、失敗をどう糧に行動するのかが大事ですという話でした。
7.チーム内競争で敗れ、発表できなかったRPAを見て下さい:えっちゃんさん
しんがりはえっちゃんさん。供養対象はロボでもなくプロジェクトでもなく「発表内容」「プレゼン」
某レシピソンでグループ内選抜に勝ち抜けなかった発表テーマを供養します。
しかし、ここで機材トラブル・・・
トラブル対応中の話のつなぎを急遽こうじ師がやってくださいました。
こうじ師のリアル怪談。五寸釘の話本当に怖かった・・・(開始後60分あたりです)
そして再開・・「見逃さないライブ情報」
コロナになってライブに行けなくなった対策のレシピソンの発表で、レシピの内容をExcelで管理するアイデア。実際のデモもあるプレゼンでした。
慈永さんの供養
今回発表したプロダクトは使いでがたくさんありそうで、例えば無料のツールの情報を集めるとか様々な活用法があると思うので、ぜひ新しい企画につなげてほしいという話でした。
8.閉式の法話:慈永師
最後は慈永さんの法話です
慈永さんは25年の債権管理業務の経験を得て今はRPAと寺院の二足の草鞋を履かれている人です。
まず供養のお話
供養とは亡くなった方とのご縁から死に触れるということ。そして「死」に触れるという事は「生」に触れるという事でもあります。
・・・だから供養支部で失敗(=死)に触れることで、これから(=生)の糧にしようという事にもつながるわけですね
10年前のクラウド創成期からBPRの流れがあり、そのなかからRPAが生まれてきたわけですが、いまだ4~5年前から変わらない「部分的な自動化」から脱却できないままでいる。これは先進的ユーザーでも同じで、それには様々な背景がある。たとえばシステム主導で行った企業では細やかなプロセスになかなかリーチできない。現場主導で行ったところでは組織横断の取り組みができていないというのが現状です。そこで今考えるべきはDXの出口戦略の中でのRPAを考えるという事でした。
9.弔電紹介・閉式
最後は弔電紹介ですが、今日のイラレコ担当の品川さんをチラリと紹介。(このブログのイラレコはすべて品川さんの作品です。)
今回もTwitterにたくさんの反応がありありがたいです。
簡単に紹介すると
・こうじ師の五寸釘の話は怖かった・・・
・オープニング前のはなっちさんの怨霊映像怖かった
・浅利さんの変装の話題
・要件定義の三途の川のわたり賃はいくらですか?
やはり要件定義の話は怖かったみたいです
・以前よりも工数が増えてしまった話について
・A→Bはダメという話
・こうじ師のGoogleのはなし
・たまいさんの50万はいんぱくとがあった
・・・などなどでした
参列された方、弔電を送っていただいた方皆さんありがとうございました。
10.終わってみて
今回は第二回目、まだまだ不慣れな感も否めませんがなんとか無事に終えられました。こういった仏事・法事は無事に終わることが大事ですね。
開始も通勤が始まった人にも考慮して19:30開始、時間も1時間30分となり構成を少し変えた事、イラレコへのチャレンジがあったことなど、いくつかのチャレンジがあったのですが、なんとかなりました。反省するところもたくさんあったし、もっと敷居を下げるための工夫も考えていきたいので、次の開催・企画を楽しみにお待ちください。
参列された皆さん、弔辞、弔電の皆様、そしてイラレコの品川さん、配信の大井さん大変ありがとうございました。
RPACommunityは皆さんの参加をお待ちしていますw
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供養支部アーカイブ
第一回オンライン大法要(2020.05.15)
第二回オンライン大法要(2020.08.26)
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