■アメリカ留学中のお話〜Part 5〜
留学中の食生活について綴りたい。
それまでずっと実家暮らしの私は、ほぼ自炊経験が無く、台所に立つのは家庭科の調理実習や母の日くらいだった。
そんな私の強い味方は、カフェテリアだった。当時は"ミールプラン"というシステムがあり、事前に申し込みでお金をおさめておく事で、学生証をかざせば学内のカフェを自由に利用できた。
最初は物珍しく、フライドチキン、フライドポテト、ホットドッグ、ピザ等を半ばルーティンのように食べていくのだが、やがて飽きた。そして、そんな生活を続けていると、私の身体は悲鳴をあげた。
ふとした瞬間から食欲がなくなり、食べてもすぐに吐くの繰り返すようになったのだ。そんな生活が約2週間続いた。
"流石にこれは不味い…"
シリアル等食べやすそうなものもトライしたが、効かず。
困りに困った。
しかし、ある日部屋のドアを叩く音が。
"Keita、大丈夫か??一緒に食おう。"
同じ大学から派遣された友人の1人が日本食をもって来てくれたのだ。
おそるおそる食べ物を口に運ぶ…。
"美味しい…。"
やっと食べられた。思わず泣きそうになった。
やはり私も日本人、日本食が一番身体に合う。
その友人には感謝をしてもしてもし足りない。
そう、彼こそが後にガチのテコンドー部で一緒に汗を流した内の1人。(もう1人の友人にも本当によく助けてもらった。2人には頭があがらない。)
その後、私は自炊する事を決意した。最初はとんでもないものを作り、友人達をドン引きさせたが…。
この時の自炊の経験が活き、社会人となり一人暮らしを始めた時にも料理は苦にならなかった。(両親は私が料理をできるようになった事にびっくりしていた。)
大学寮の共同キッチンで料理する事で繋がれた友達もいる。料理はコミュニケーションの良いキッカケにもなった。
その後、ミールクーポンは飲み物代や気分転換のお菓子代に当てる事にし、使い切った後はミールクーポンの新たな追加はしなかった。