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海外営業としての通訳経験とその準備記録 8

台灣は出張で10回程訪問する機会があり、台北、台中、台南、高尾…、台湾中を回った。

台湾をはじめ、私は海外営業として意識的に行っている事がある。(大切にしている事がある。)

それは、移動中の"車中での会話"である。

私は海外出張中、ポケットサイズのメモとボールペンを常に胸ポケに忍ばせており、いつでもメモがとれる状態にしていた。

車中の話題としては、、、。

・上司が伝えたい事や訊きたい事の通訳

・訪問予定顧客の事前情報の収集

・担当案件のフォロー状況の確認(小さいものから、大きなPJまで)

・代理店との関係性構築の為の雑談

・代理店の方の嗜好(好きなものや趣味など)

・台湾について個人的に気になった事の質問

・営業としての私を覚えてもらう為の会話

・人間としての私を覚えてもらう為の会話(時間が余った場合)

お酒の席や、顧客訪問後の代理店との会食時にももちろん話はするのだが、車の移動時間が長い事もあり、その時間も有効活用したいと考えた。折角現地に来ているのだから、会話は大切にしたかった。

メモ帳は上述した事に加え、最初の内は会話での誤解をなくす為に使用していた。おそらく…、私の英語に日本人訛りのアクセントがあるように、彼にも台湾人特有のアクセントがあり、初めての訪台時には聞き取りに苦戦した。(togetherか"タゲザ"のように聞こえた。)

わからない時は文脈から推測したり、どうしてもわからない時は、ごめんと詫びた上でメモ帳に書いてもらい、音と単語を一致させていった。(彼の人柄から判断。"私の英語は完璧ではなく、言葉をキャッチできなかった。でも、あなたの言っている事を100%理解したいから…🙏等と伝えた。)

初めにこれをやったおかげで、徐々に会話の内容がわかるようになり、会話が弾むようになった。(私も同様に、彼がわからないと言ってきた時は、英語や漢字を紙に書いた。)

一方で、どの国でもそうだが、御飯時、食べ物の話はとにかく盛り上がる。

私も上司も空芯菜(Chinese spinach)、炒飯(Fried rice)が好きなのだが、それがわかると毎回の滞在時の夕食には美味しい店に連れて行ってくれた(ローカルなお店はとにかく美味い。)

段々訪問回数が増えるにしたがって、簡単な中国語や台湾語を混ぜてみた(今日は天気が良いね等) 。するとかなり喜んでくれた。やはり自国の料理や文化に興味をもってもらえると嬉しいのは万国共通なのだと思う。

私も日本語の"ありがとうございました"という言葉は大切にしており、現地での商談や現地担当者と別れるときは、その国の言葉+日本語のありがとうございました(台湾の場合は、"Xiexie"、"ありがとうございました")と言うようにしている。

この一言を添えるだけでも、相手との心の距離は縮まると私は思う。



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