独りよがりリーダーになってない?
「必死で数字作ってるのは自分だけ」「やる気ない奴ばっかり」「部下に任せられない」
「必死で数字作ってるのは自分だけ」「やる気ない奴ばっかり」「部下に任せられない」こんな風に感じて独りよがりになってない?
チームリーダーとメンバー間で数値への姿勢に温度差がある場合、その多くはリーダー側の「相手視点の欠如」と「優先順位意識の欠如」から発生している。
【①数字を追っているいないの判断】
まず追っている、追っていないの判断基準はどのようにしていますか?
「評価は結果のみで判断するべき」だが「姿勢は結果のみで判断するべきではない」結果に至るまでのプロセス(各種数値)で読み解いた方が良い。
もしかしたら結果に至るまでの各数値の1つのネックポイントを解消するだけで結果が出るかも知れない。
例えば一番良くない典型例としては、メンバーが全力で数字を追ってるが結果が出ていない状態。
そしてメンバーは結果が出ていない事に対して叱責されるのは受け入れている。にも拘わらず結果だけでなく、「追いかけている姿勢」まで指摘をされたらどうだろう?
必死で追っているメンバーなら、結果が出ていない事を当人が一番苦しく思っているはず。存在意義さえ奪うリーダーと一緒の目標を追いたいとは考えなくなるだろう。
「責める」「褒める」はあくまで手段。
チームリーダーの役割と目的は「人を伸ばす事」にある。
【②数字を追っていない人の理由】
仮に前者で挙げた数字を追っている人でなく、プロセスから見ても全く追っている様子が見受けれない人の多くは下記に分類される。
やれる力量が無い(力不足)
やり方が分からない(理解度不足)
やれると思っていない(期待感不足)
やりたいと思っていない(理由不足)
このいずれもリーダー側の力不足が原因と言える。
前者の「やれる力量がない(スキル不足)」「やり方が分からない(理解度不足)」の2つは育成不足の他に無い。
力量がない、やり方が分からない状態のメンバーに対して『何で俺ばっかり数字を追わないといけないんだよ!』と感じているのがそもそもお門違い。
当人達は良くも悪くも悪気がないんです。だからこそ数字に対する熱量に温度差が生じます。
ひたすらに教育をしましょう。レベルが上がるだけで当事者意識を持ってくれるようになります。
後者の「やれると思っていない(期待感不足)」「やりたいと思っていない(理由不足)」の2つは当人との面談が不足しており、根拠と目標設定が足りていない。
成功期待感が不足している場合、例えば10mジャンプするとか100mを1秒で走るとかと同じイメージを抱いて(到底届かない目標)あなたはそんな目標にチャレンジしますか?
そして当人からするとそのレベルの目標を設定されてる状態で『何で達成する為に必死にできないんだよ?』と言われてもリーダーの事を滑稽にすら感じるでしょう。ここで温度差が一気に生じます。
まずは達成イメージと根拠を与えましょう。
そもそもメンバーとしてどうなの?という疑問はさておき、理由が不足していると動かない・追わない人材は確かに存在します。
一般的には煙たがられる人材ですが、この手合いの人は利害が一致した瞬間に一番伸びて・一番頼れる人材に変わります。
それが報酬なのか、経験なのか、名誉なのかは人により異なりますが、それを定かにする前に目標だけを設定しても当人には数字を追っているチームメンバーとしての当事者意識はありません。
まずは話し合いを行い、お互いの共通目標や理由作りを行いましょう。
【③モチベーションは不要】
決して、飲み会とか報酬などで一時的にでも相手にモチベーションを与えてチームを盛り上げるなんて安易な手段を取らないようにしましょう。長続きしません。
仕事に対してモチベーションは不要。その理由は定量のサラリーが発生しているのに、やる気のありなしでパフォーマンスが上下するのは不条理であるという所。
やる気の有無でパフォーマンスを変えて良いと判断していると言う事は仕事に対して自身に「選択の余地・裁量」があると誤認させてしまっているから起こります。
プロとして自分がやらないといけない。やり遂げないといけないと認識さえして貰えればモチベーションとパフォーマンスの因果関係はなくなります。
誤認させない様に正しく導きましょう。
【④理由づくりに際しての注意】
ここでリーダーが意識しないといけないのが「優先順位」です。仕事においても人生においても優先順位が存在します。
・メンバーの仕事の優先順位は同じ?
・他人の人生における優先順位は同じ?
これ聞くまでも無く大体違います。
【仕事において】
リーダーが全体の目標を追っているのと同じくメンバーは個人の目標を追っています。個人で数字を追っている不安があるのに全体目標のプレッシャーをかけるのはリーダーとしてあまりに不甲斐ないです。
【人生において】
自分が独り身で仕事を最優先して目標を追っていてもメンバーには家族が居て、仕事はそこそこでと考えているかも知れません。仕事と私生活どちらの優先度が高いかは人に寄ります。
価値観の違いがある状態で「仕事を蔑ろにするのは何たることか?!」と言っても何も響きません。
リーダーのあるべき姿は仮に仕事より優先すべきことがメンバーに合ったとして、その価値観が違う相手に対しても「仕事を通して私生活やメンバーのやりたい事自体を豊かにする」という事を逆にメンバーへコミットする事です。
メンバーに対しては自分本位で押し付けるのではなく、メンバー視点に寄り添った優先順位で会話をすると温度差は埋まっていくでしょう。
【余談】
・カラーに合わない人は要らない。
・優秀な人材以外要らない。
と言うリーダーも居ますが、実際のところは7~8割はリーダー側の力量不足だと思っています。
企業やチーム自体に他社と比べてメンバーが感じる圧倒的な「ロイヤリティ」が無い限り、企業やチームが選ぶ側と言うのは勘違い。お互いに選ぶ立場であるという事を忘れてはなりません。
私見ですが、中長期的に勝てるのは「採用力・選択力」より「教育力・定着率」であり、「属人性・個の力」より「非属人性・全の力」だと考えています。
なので綺麗ごとではなく、ビジネスモデルにもよりますが、どんな人であっても受け入れて戦力に出来るチームの方が安定性があり且つ、経済的合理性が高いです。
【最後に】
名プレイヤーが必ずしも名監督ではないそうですが、個の力量がある人の方が独りよがりになる傾向が強く。自分でやった方が早いと考えて組織のスケールがし辛いらしいです。
まずはメンバー視点で対話をしっかり行う事をお勧めします。長文ご覧になって頂きありがとうございました!!
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