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What's LEGO®︎SERIOUS PLAY®︎? vol.3 フロー状態を実現する

フロー理論とは

フローとは、心理学者のミハイ・チクセントミハイ氏が提唱する理論です。
高度なレベルの集中により技術を習得、成長させていく過程を理論化させたものです。

一言で言うと「没入感」であり、フロー状態に入ると、本人の中で
「課題に対する集中」「課題に対する高い主体性」「現実離れした感覚」「高い集中力と落ち着き」「時間の流れ方の変化」が発生します。

フローに入る条件としては、「難易度が難しすぎず簡単すぎず、かつ自分のスキルが高すぎず低すぎず」という状態であることが挙げられており、
高い集中力を発揮する為には、適切な課題設定とスキルの保有が必要である事を証明しています。

フロー理論の成長曲線

レゴ®︎シリアスプレイ®︎とフロー理論の関係性

レゴ®︎シリアスプレイ®︎のフロー理論の関係性は以下の2つに大別されます。
1.レゴブロックで楽しい作品を作るプロセス✖️ファシリテーターの問いの質=フロー状態
2.ブロックの組み方に習熟する事で、作品のイマジネーション・再現度が高まる。

1.レゴブロックで楽しく作品を作るプロセス✖️ファシリテーターの問いの質=フロー状態

レゴ®︎シリアスプレイ®︎で、参加者に求められる資質は、レゴブロックで楽しく作品を作る能力と、作品のストーリーを語る能力です。
※LSPのコアプロセスが関係している為、前回の記事をご参照下さい。

LSPは、ファシリテーターが注意深く作成した問いをもとに、参加者が作品を作りながらストーリを語ります。
このプロセスはファシリテーターの「内容は難しいが作れなくは無い」問いによって成立します。
これによって「フロー状態」が作られ、参加者が最高のモチベーションを持ってワークショップに参加する事ができます。

2.ブロックの組み方に習熟する事で、作品のイマジネーション・再現度が高まる。

ブロックを組むと言う行為自体も、フローが存在します。
初めてブロックを積み上げる人は、ブロックを組み上げる事で精一杯になるケースがあります。LSPのプロセスは、ストーリーを語ることが重要であるため、作品の高い完成度は求めません。

一方で、一目でわかりやすい作品を作る人や、ブロックの設置意図を明確に語る頻度が高い人は、クリエイティブな発想を表現したり、他人が話さない様なストーリーを語る傾向があります。

LSPでは、個々がストーリーを語り、仲間に共有する事を重要な価値として位置付けています。
一方、個人的には「ブロックの多様な組み方を知るとともに、ブロックの組み立て自体に習熟することが、クリエイティビティを高める事につながるのでは?」と、ファシリテーションをしながら感じており、ポテンシャルを感じています。
個人的には、毎週の出来事をレゴブロックを組みながら振り返る「自己観測」を行っています。


まとめ

・レゴ®︎シリアスプレイ®︎は、レゴブロックで楽しい作品を作る能力と、ファシリテーターが注意深く作成した「内容は難しいが作れなくは無い」問いによって「フロー状態」が作られ、参加者が最高のモチベーションを持ってワークショップに参加する事ができる。

・レゴ®︎シリアスプレイ®︎におけるフロー理論は、参加者のモチベーションと、作品に表現されるイマジネーションの2点が該当する。

・作品のイマジネーションはワークショップの成否に関与しないが、
参加者自身の創造力・構築力を図る指標になる。


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