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「何の制限もなかったら何がしたい?」って質問に意味あるの?
水槽の真ん中に透明なガラスの仕切りをつくり、一方に数匹のカマスを入れ、もう一方にカマスの餌になる小魚を入れた。
カマスは餌を食べようとして突進するものの、ガラスの仕切りにぶつかってはね返される。
何度も何度も繰り返すうちに、カマスはとうとう諦めてしまった。
その後、透明なガラスの仕切りを取り除いても、カマスは決して小魚のいる方へは行こうとしなかった。
しばらくしてから、新入りのカマスを水槽に入れてみる。すると何も知らない新入りは、一直線に小魚に向かって突進した
それを見ていた古株のカマスたちは、「あの小魚は食べられるんだ!」ということに気づき、先を争って突進していった・・・。
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水槽の外から見ている側からすると
「もうガラスはないんだからさっさと小魚のところに行けよ。バカなの?」
とつっこみたくなりますよね。
しかしですよ皆さん、あなたも自分で架空のガラスをおいていませんか?
「どうせ無理だよね。やっても仕方ないよ。」と思っていること。
本当に、そこにガラスはありますか?
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さて、このnoteはこんな方に読んでもらいたくて書いています。
✔︎ 大人になっても、「やりたいこと」を探していて、好きなことをして生きている人を見ると羨ましくなってしまう方
✔︎ 世の中には社交的な人や意識高い人が多くて、自分はあんな風にはできないな・・・と思っている内向気質な方
✔︎ 人生の転機を迎えていて、大事な決断をする前にコーチングを受けてみたいけど、よく分からないから今のところ距離を置いている方
私自身については、まずは以下の赤裸々な記事をお読みください。
私たちは、変化が嫌いで、現状維持が好きです。
いやいや、私は変化に富んだ環境が大好き!
という方、生命の原理に抗っていて大変素敵です。
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そんなエクストリームなあなたでも、1つ知っておくべきことがあります。
私たちには、生命機能を維持するために、「ホメオスタシス」という恒常性ホルモンが存在しています。
命を守るために、現状維持する身体の反応を起こしてくれる粋なヤツです。
例えば、あなたが何も食べなければ、「空腹感」を感じさせてくれる。
あなたが何も飲まなければ、「喉の渇き」を感じさせてくれる。
ばい菌が体内に入れば、菌を体外に出そう、と咳を出してくれる
これらを頭で考えてやっている人はいませんよね。
お腹減るぞ!と考えて空腹になる人も、喉よ渇け!とカラカラになる人も、いません。(いたら、あなたはマジシャンです。)
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私たちの体を現状に維持して生命活動を正常にしてくれるために、このホメオスタシスがばっちり機能してくれています。
そんなホルモンを持っている私たちですから、変化を避け、現状に留まろうとするのは当然なのです。
それなのに、時代の変化のスピードは早く、社会からは成長を求められ、新しい目標へもっともっとと追い立てられます。
一見うまくいっているように見える人、どんどん成長している人、新しいことに挑戦し続けている人が、急に体調崩しているのを見たことはありませんか?
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これらはホメオスタシスが反応した結果なのです。
もっともっと、と頭でどんどん自分を追い立て、強いパワーで変わろうとすると、ホメオスタシスはあなたを成長させまい(現状に留まらせよう)と
「今のままでいいよ。変わらなくていいよ。」
そう脳内から発信され、ホルモンバランスを崩し、体調を悪くしていきます。
じゃぁどうしたらいいの?
その答えが、今回のタイトルにつながっていきます。
さて、よく疑問としてお聞きするのが、こんなご意見です。
「何の制限もなかったら何がしたい?と言われても、所詮空想じゃないの?」
ごもっとも。そう聞こえますよね。
現実世界は制限だらけ。
お金は十分にないし、成功するのにリソースが揃っていないし、人間関係は自動的に良くならない。おまけに社会情勢的に移動もままならない。
そんな中で、現実を見ないでこんな質問を受けても、意味など無いと思うのは当然です。現実を見て着実に努力した方がいいじゃないか、と思われるでしょう。
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ただし、これは頭で考えているから、意味がないのです。
あなたは、映画を見ますか?
映画館で泣いたことはありますか?
あまりに怖くて逃げだしたくなったことはありますか?
私は、感動シーンではハンカチびしょびしょ、怖いシーンでは目をつぶってほとんど見ていません。
でもよく考えてみると、目の前で最愛の恋人が余命を宣告されていないし、窮地に追い込まれた時にキャプテン・アメリカが現れているわけでも、布団の中を覗いたら青白い子供がいるわけでもないんです。
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それなのに、感動する、怖がる、泣く、逃げる。
どうしてでしょうか?
ここには、あなたの無意識と意識の仕組みが大きく関わってきます。
意識は頭で理解されますが、無意識は身体が反応します。
そして無意識は『現実』と『イメージ』を区別できません。
目の前のスクリーンに映し出されている映像が、たとえ造られたものだと分かっていても、あなたの無意識は『実際に起こっていることだ』と、騙されているのです。
さて、映画を見るだけだと、力強くなったり、優しくなったりの反応が起こるのは、映画を見ている時、または見終わってせいぜい数時間でしょう。
すぐにホメオスタシスが働いて、いつもの自分の状態に戻っていきます。
では、この無意識が騙されている状態が続いたらどうでしょうか?
例えば、自分がスーパーヒーローである、と無意識を騙し、その騙されたイメージの状態が毎日続き、ホメオスタシスが働いたら・・・?
「何も制限がなかったら何がしたいですか?」
という質問を受けて、映画を見ている時の様に、感情が高ぶった状態で体を動かしながらイメージングし、そのままイメージを膨らませて、毎日毎日そのイメージを脳内で構築して再現したら・・・どうなると思いますか?
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「アイ・フィールプリティ!」という映画を見たことがあるでしょうか?
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自分の容姿にコンプレックスがあり、仕事も恋も積極的になれないレネー(エイミー・シューマー)。ある日、自分を変えようと通いはじめたジムでハプニングに見舞われ、頭を打って気を失ってしまう。そして目覚めると、絶世の美女に変身していたのだ(とただの勘違い)!見た目はそのまま、超絶ポジティブな性格に生まれ変わったことでレネーは自信に満ち溢れ、仕事も恋愛もすべてが絶好調になるが…!?
これはまさにセルフイメージの変化が、無意識に影響を及ぼし、人生の変化を生んでいる好例です。
映画なので色々とエンターテインメント感満載ですが、それはご愛嬌。
つまり皆さん、タイトルの答えはこうです。
「何の制限もなかったら何がしたいですか?」
と落ち着いた場所で座ったままで真面目に聞く質問は、ほとんど意味がありません。
次回以降、無意識とセルフイメージの関係について、もう少し詳しくお話ししますね。
それでは、またお会いしましょう。
お読み頂き、感謝申し上げます。
2021年10月31日
森けいすけ
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