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2000〜2003見習い

国立のエコール時代、夏休み中にフジウでのスタージュ(研修制度)を終えて正式に採用が決まった。エコールの皆勤を約束しバイト期間を終えて、福田、水島、東出の同期3人とはれて社会人(見習い)がスタート。ちなみに、福田は現在レタンプリュス熊谷シェフの奥様である。

フジウの人材育成は、菓子業界でも有名である。スタッフは1年目〜5年目の社員のみで、厨房2ヶ月、販売1ヶ月のローテーションを常に動かし、現在もシフトは藤生シェフが作っている。当時は求人を出すことなく、毎年5〜6人の新卒や経験者が入りたいと度々面接にきていた。

厨房の仕事は、クリーム、パート、ミキサー、オーブン、出庫の5ポジションを経験に応じて担当している。午前中には予定の仕込みを終えて、午後から翌日の計量と生地の仕込みという段取りで一日を終える。
シフトや在庫状況を把握して、翌日の仕事メニューを出し、レシピは前日までに暗記しているためとにかく仕事が早い。

当時は、天板2枚×3段のバッケンのみでやっていたので、繁忙期でも一度に大量生産せず、状態の良いものを繰り返しやる製法だった。そのおかげで焼き方、焼き色、香りなどお菓子によって見極める感度は鍛えられたような気がする。

3年も経つと、一通りの仕事は身につきいよいよシェフと一緒に仕事する機会も増える。とにかく緊張感は半端ない💦

シェフをアシストしながら厨房全体を把握する当たり前のようだが、これがなかなか経験できることじゃない。慣れてくるとみんなをコントロールする事が楽しくなり自信に繋がってくるのも感じられる。

ここでいう楽しさを感じる前に、辞めてしまう人達が多いのも現在の問題かもしれない。

フジウにいた4年間は、後々パティシエとしてやっていくためのbaseを築いた大切な時期である。いまも変わらず藤生シェフや先輩後輩、当時から知っているお客様には感謝しかない。あらためて、フジウのお菓子を全て再現してみたいものです。

次回、フランス編へ続く…


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