Book05 『変化を嫌う人を動かす』ロレン・ノードグレン/デイビッド・ションタル
大きい成果を達成するうえでは人を巻き込む必要がある。学校生活においても、会社生活においても、他のどんな組織においても。
この本では、人を巻き込むにあたっては2つの側面があると説かれている。①燃料(アイディアに推進力を与えるもの)②抵抗(変化に対抗する力)である。①は、例えばそのアイディアがいかに優れていて魅力的であるかをアピールすること。②は惰性/労力/感情/心理的反発の4つに代表される、現状維持をしようとする力である。多くの人は、燃料の方に目を向けるが実は抵抗の方が力が大きい。アイディアを素晴らしく見せるプレゼンテーションの技術、説得の仕方ももちろん大事だが、人は本来変化を嫌う生物であるこを忘れてはならない。(自分自身もまた然り)
抵抗についての詳細と対処法は本に譲るとして、相反する2つの視点で物事を捉えてみる、という考えは汎用性が高いのでぜひ身につけたい。古くは中国の易経における陰陽の考え方、短期/長期で物事を考えるなど、2方向から物事を見ようとすることで人は視点を深めることができる。
一つの視点だけで考えて行き詰まったときは、是非思い出したい。