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何人の意見を聞けばいいの?中国調査のお悩み解決
アンケート調査をやりたいけれど、広大な中国の土地でどれくらいの人の意見を集めればよいのか。この疑問について、今回はお伝えしていきたいと思います。
中国のアンケート調査については、以下の記事でも取り上げているのでよろしければご覧ください。
この記事は、以下のような方を対象としています。
✔中国アンケート調査初心者
✔中国でのサンプリングについて知りたい方
最低サンプル数の考え方は日本と同じ
早速結論を言ってしまうのですが、サンプル数の考え方は日本と同じように考えて大丈夫です。統計学上、分析したいグループで最低30サンプル以上は必要と言われています。しかし、30サンプルは本当にミニマムの数字です。できれば50以上、理想は100サンプルは獲得したいところです。
例を上げると、
20代男性上海在住:100サンプル
20代女性上海在住:100サンプル のようなイメージです。
どんな軸で分析をしたいのかを決めよう
分析軸というと難しく思いますが、何を主語として分析結果を見たいかという風に理解いただければ問題ありません。
中国1級都市に住んでいる、若年女性の化粧品に関する意識を把握したい
という例であれば、以下のような分析軸とサンプルサイズが考えられます。
もし、各1級都市毎に主語(分析軸)を取りたい場合、以下のようにしなくてはいけません。
都市間の比較を行いたい場合には有効なサンプリングです。
しかし、中国1級都市全体の傾向として捉えるためにはこのサンプリング方法では結果を誤って見てしまうことになる点に注意です。
上記は均等にサンプル数を割り振っていますが、これによる障害があることを次の章で抑えておきましょう。
ウェイトをかける?
アンケート調査などの定量データを取り扱う場合、往々にして全体の傾向を見たいという意図が存在します。その場合、各エリアの各年代の人口比率あるカテゴリの商品の使用経験率などを加味することで、市場の縮図となるサンプリングを行わないといけません。
例えば、ビール市場にいる消費者の意見を正しく捉えたい場合、
20−69歳の人に対してアンケート調査を行うとします。
その時、20代がそもそも人口が少ないことや、ビールを飲む人が少ないことを鑑みたサンプリングにしておく必要があります。20代も60代も同じサンプル数で設定してしまった場合、本来市場の意見としては少ないはずの20代の意見を多く取り入れてしまうことになります。
このままでは、売上予測や市場規模推定は正しく出来ません。
予め、これらの比率を統計データや過去の調査結果などから示すことが出来る場合はサンプリング時に加味しておくことが出来ます。
しかし、中国の調査では、これらの統計データがなかなか手に入らず、
国勢調査も10年に1度しか実施されないため、正しく市場を理解することはかなり難しいのです。
アンケート調査を行う際に、実施するスクリーニング調査と呼ばれる対象者をリクルーティングしてくるためのアンケート調査の結果を用いることも可能ですが、精度はあまり良くありません。
つまり、中国で行うサンプリングは以下の2つの方法となることが多いのです。
・均等にサンプリングをする(全体値に意味を持たせず、各分析軸間の比較に留める)
・均等にサンプリングをしておき、分析時に参考になるデータを元にウェイト処理を行い、市場の縮図となるサンプリングを集計作業で再現する。
まとめ:サンプリングはとても重要
サンプリングを適当にしてしまうと、結果を見誤るだけでなく、それらをベースに意思決定されるビジネスアクションに多大な影響をもたらします。
必要な分析軸において50~100のサンプル確保を推奨します。
また、ウェイト処理ができるかどうかも設計時に考えておくことはとても重要です。
アンケート調査についての疑問や質問がある方はいつでもご連絡ください。
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