頑張れ新人vol.13「言葉選び」
日々のハードスケジュールで、更新が滞ってしまいますね。充実している証拠なのですが、発信も続けたいので今日は書きます。
教員が業務の中で会話をする相手は、基本的に生徒、保護者、教員の3つがほとんど。そして僕たち教員は、言葉遣いにかなり無頓着な生き物です。今日は少しお堅いけど大切な、言葉遣いの話。
・どうでもいいか、よくないか
生徒に対し、保護者に対し、同僚に対し、どんな言葉で会話するのか。あまり重視しない人もいると思います。その価値観を否定する気はありませんが、言葉にはその品格が現れると私は思います。
若いうちは、親しみやすさを重視し、正しさは気にならないかもしれません。しかし年齢を重ねるごとに、適当な言葉遣いは親しみやすさよりも、かっこ悪さを演出するような気がしています。
・気にかけている言葉をいくつか
1つ目は一人称としての「先生」です。年齢を問わず自分のことを「先生が高校生のときは~」みたいに使っている人が結構な数いらっしゃいます。「先生」はそれ自体が敬語です。自分に当てて使う言葉ではありません。私は、「私」か「僕」を用いるようにしています。
2つ目は保護者に対する「お世話になっております」です。これは賛否あると思うのですが、教員は保護者にお世話になっていません。保護者から生徒を預かりお世話している立場です。もちろん、家庭の協力なしでは生徒の成長はありませんが、「お世話になっております」なんて言うのはおかしいと思います。
この言葉を意識的に使わないようにしているのにはもう一つ理由があります。教員という仕事はどんどんサービス業と化しています。教育というサービスを提供する立場に違いないのですが、接客業ではありません。教員を店員さんみたいに認識している人へのアンチテーゼです。
3つ目は同僚、とくに先輩教員に向けた「おつかれさまです」です。この言葉は、仕事を終えた人に対する労いです。ですから、自分が帰るときに言ってしまうと、齟齬が生じます。後輩に対して単なる挨拶として「おつかれ」と言える間柄なら良いと思いますが、先輩に言うのはやめましょう。
初任の先生は「お先に失礼します」をデフォルトにした方が良いと思いますよ。
・知らずのマナー違反
廊下や教室、職員室の入り口付近などで教員同士で会話をしていると、生徒が別の話題で話しかけてくることがありますよね。驚くことに、非常に多くの先生が、会話をやめて生徒の対応をされます。違和感を感じます。
「いま〇〇先生と話しているから、少し待ちなさい」と言える教員が現場に多く居てほしいなと思います。生徒のために。
そのせいか、会話に割り込んでくる教員もかなり多いです。職員室を見渡してください。あちらこちで起こっていますから。あれを見るたびに、
「あ、失礼だな~。でもされた方もあまり気にしてないなぁ」と悲しくなっています。
・珠玉の言葉で語りかける
私は尊敬する先輩教員に、「教師は生徒に珠玉の言葉で語りかけないといけない」と教わりました。そのとおりだと思いませんか!? もちろん、フランクな会話を生徒が求めている瞬間はあります。若いうちは特に。
どこまで言葉遣いを崩すかは難しいところなのですが、何も意識せずに口から言葉を出すのはやめましょう。
あなたが発した言葉が、あなたを教師たらしめるのです。