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ゲーム理論とAIでサッカー分析の革新に挑戦!中間報告(2024年8月)
クラウドファンディングの募集期間終了から約半年が過ぎたところで、現在の進捗を報告します。東大の染谷さん、香港科技大の川口さんに加え、名大M1の井出さんも加入しました。詳しくは以下のスライドがありますが、ここでは概要を説明します。
まず、ゲーム理論の導入のためにはより多くのデータ量が必要なので、ラ・リーガの2023/24シーズン380試合のトラッキングデータ(選手とボールの位置データ)とイベントデータ(パスやシュートを行った選手や時間のデータ)を購入し、色々な手続きを経て6月からようやく利用可能になりました。
次に、サッカーに実装可能なゲーム理論の枠組みを考えたときに、1. 現実的に計算可能な「低次元の状態」の表現に関する研究と、2. シンプルな問題に適用されているゲーム理論の実装を、多人数で行う多様な状態・行動が存在するサッカーに適用するための研究に分ける必要があると考えました。
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1. 低次元の状態表現に関する研究では、エリース東京FCの山口監督に私たちの仮説を聞いていただき、妥当かどうかを議論して、修正を行いました。より詳細にはGoogleスライドにて説明を行っていますが、現在はそれを井出さんが数値的に実装しているところです。今年度中に学会発表を行い、論文を執筆する予定です。
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(井出さん作成)
2. ゲーム理論(と逆強化学習)の導入については、1. の良い状態空間表現ができたと仮定して、すぐに導入できるように、それ以外の部分を経済学の「構造推定」と呼ばれる枠組みについて、サッカーに実装するための方法は川口さんと染谷さんが主に考えています。現在は、サッカーでないシミュレーションデータで再現実装を行い、性能を評価しているところです。
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今後は、2つの研究で実装を行い、論文を執筆して発表を行う予定です。さらに、サッカーチームと連携して、この方法が有効かどうか概念実証を行っていく予定です。詳しくは以下のGoogle Slideに書いておりますので、気になる方はご覧になってください。これからも研究を行い、成果として還元していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします!