Keisuke Fujii (藤井慶輔)

Keisuke Fujii (藤井慶輔)

最近の記事

ゲーム理論とAIでサッカー分析の革新に挑戦!中間報告(2024年8月)

クラウドファンディングの募集期間終了から約半年が過ぎたところで、現在の進捗を報告します。東大の染谷さん、香港科技大の川口さんに加え、名大M1の井出さんも加入しました。詳しくは以下のスライドがありますが、ここでは概要を説明します。 まず、ゲーム理論の導入のためにはより多くのデータ量が必要なので、ラ・リーガの2023/24シーズン380試合のトラッキングデータ(選手とボールの位置データ)とイベントデータ(パスやシュートを行った選手や時間のデータ)を購入し、色々な手続きを経て6月

    • CVSports 2024に参加しました

      パターン認識とコンピュータビジョンのトップ国際会議CVPRにて開催されている、スポーツ領域に特化したワークショップCVSportsに参加してきました。 詳しくはフットボリスタの記事に書いたのですが、ここでは、CVSports 2024で発表された24本の論文のリンクと公開されていたコードを共有します(私の研究室からも3件の発表が行われ、全て公開しています)。 様々なトピックがありますが、スポーツアナリティクスに重要そうな観点から以下に整理しました(CVSportsの位置づけ

      • 山口遼監督と語る!ゲーム理論×AIによるサッカー戦術分析の可能性

        2024年1月17日に、Xのスペースにて、エリース東京FC監督の山口遼さん@ryo14afd、クラファンプロジェクト(3/14まで)の共同研究者の川口さん@mixingale、染谷さん@agiats_footballと一緒に対談したのですが、ゲームモデルを言語化された現役のサッカー監督の考えがとても興味深かったので、文字起こしをして下記に公開することにしました。約85分、2万字以上と読みごたえがありますので、興味のある方はぜひご覧になってください。 音声はこのリンクからX上

        • サッカーにおける試合のデータに基づくシミュレータ構築に向けて

          最近、ICAARTというエージェントと人工知能に関する国際会議にて下記の研究を発表してきたのですが、この研究を通して得られたサッカーのシミュレータ構築に向けた知見を共有したいと思います。 Keisuke Fujii, Kazushi Tsutsui, Atom Scott, Hiroshi Nakahara, Naoya Takeishi, Yoshinobu Kawahara, Adaptive action supervision in reinforcement le

          サッカー x 機械学習の最近の研究成果

          この記事では、私の研究室におけるサッカーと機械学習に関する最近の研究成果を主に紹介したいと思います。研究室としては、機械学習を用いたスポーツや動物や車などの集団行動の解析を行っています。大まかな話は最近フットボリスタに寄稿したところなので、今回はもう少し細かい話やその他の最新の成果についても紹介したいと思います。研究室のHPも更新したところなので、サッカーあるいはその他スポーツの研究についてはこちらをご覧ください。最後にゲーム理論を導入するクラウドファンディング(2024/1

          サッカー x 機械学習の最近の研究成果

          「ゲーム理論とAIでサッカー分析の革新に挑戦!」というクラウドファンディングを開始しました

          以下は、X (Twitter)にアップしたスレッドをまとめたものです。 東大ア式蹴球部出身の染谷さん@agiats_footballと、香港科技大学で経済学の研究をされている川口先生@mixingale と一緒に、「ゲーム理論とAIでサッカー分析の革新に挑戦!」というクラファンを開始しました!締め切りは3/14です。ぜひご寄付や、宣伝、応援をお願いします! 上記ではプロジェクトの概要を説明しているので、ここでは書ききれない自己紹介、経緯や今後のビジョンなどを説明します!川

          「ゲーム理論とAIでサッカー分析の革新に挑戦!」というクラウドファンディングを開始しました

          サッカーのデータを用いた強化学習研究の進展

          この記事は【スポーツアナリティクス Advent Calendar 2023】の17日目の投稿として書きました。 執筆者は藤井慶輔です。現在は名古屋大学の教員として、スポーツなどの複雑な運動を対象とした機械学習などの情報技術について研究しています(初めての方は、こちらをご覧ください)。 今年の振り返りとして、研究活動の成果である論文の紹介が良いかと思ったのですが、複数紹介するのも話が発散しそうなので、今年発表された17本の論文の中で、X(旧Twitter)で反響のあった、

          サッカーのデータを用いた強化学習研究の進展

          スポーツアナリティクス/機械学習の論文をどこで発表するか?

          この記事は【スポーツアナリティクス/機械学習の研究について、どこで論文が読めるか?】の続編として書きました。そのため導入については前の記事をご覧ください。今回はこの分野で論文をどこに発表するか?について話したいと思います。 私は上図のようなアプローチで主にスポーツアナリティクス/機械学習などの研究をしている大学の教員です(HPはこちら)。 あと、私は最近発表されたSports Analytics Research Platform(SARP)のオーガナイザでもあり(下図)、

          スポーツアナリティクス/機械学習の論文をどこで発表するか?

          スポーツアナリティクス/機械学習の論文はどこで読めるか?

          この記事は【スポーツアナリティクス Advent Calendar 2022】の23日目の投稿として書きました。 執筆者は藤井慶輔です。現在は名古屋大学の教員として、スポーツなどの複雑な運動を対象とした機械学習などの情報技術について研究しています(初めましての方は、こちらをご覧ください)。 現在は自分が所属する研究室の学生らと研究活動を行っている中で、どこで関連する論文が発表されているか?どこで発表するか?という話をよく行います。たまに学外の方にも聞かれるのですが、少し事

          スポーツアナリティクス/機械学習の論文はどこで読めるか?