経営者と仕掛け人が同居している話
半年くらい前にうまく言語化できたことで、経営者と仕掛け人の脳みその切り替えがうまくいったというお話しです。
unname社のように、赤字を掘っているわけでもなく(寿命が決まっていない)、株主がたくさんいるわけでもない(エクイティで調達していない)会社では、会社運営の自由度が高い一方で、目標や成長スピードを経営者が意志を持って描いていくべきだと思っています。
会社運営において、制限がないことは一見素晴らしいのですが、迷走しやすいとも認識しています。
理想を追いかけることと、堅実に会社を成長させることがマッチしていると一番理想的なのですが、そうでないことも多いと思います。
今回は、そんな時に自分がどう対処したかというテーマで、筆を走らせてもようと思います。
自分と会社の重複100%
僕は、2019年4月1日に一人で会社を創業しました。
また、上場や売却というゴールを描いていないためエクイティファイナンスを行わず、自己資金と借入でできるところまで走ろうと当初から考えており、そこは今でも変わりません。
なので自分以外に株主もいないため、個人の意志が100%会社の意志となっている状態で、当然な気もしますがそんな状態で、フリーランスの延長線上のような会社をやっていました。
自分の想いや意志はよく発信していたので、それ自体に理解や共感してくれる人もいたので、特にこの状態に対する課題感を持っていませんでした。やがて、共に働いてくれるメンバーが集まり、正社員も入社し、少しづつ会社っぽくなっていきました。
やりたいことが、ビジネスとして成立しない
当初はスポーツ領域での課題解決を考えており、自分があったら便利だなと思うものを、自分で稼いだ原資をもとに作り上げようと考えていました。
全て自分の理想の進め方でビジネスを成功させようと考えていて、実現性やリソース配分など、全く考えられていませんでした。今振り返ると、会社を起業した当初って「これをやるためにわざわざ会社を創ったんだ!」という想いが先行し、自分の耳当たりのいい意見ばかりを聞くような感じになっていたと思います。
理想は追いかけたいけど、成立できない。成立するためには自分が3~4人はいないと不可能そう。そんな状態でした。
不本意ながら、会社の存続を優先
当時やろうとしていた事業は諦め、会社を一旦成長させることを優先しました。新型コロナウイルスのおかげで、諦めがついたと言っても過言ではないかもしれないので、今思うといい機会になりました。
そこからは自分の得意なことでまずしっかり稼げて、再現性のある事業を構築するということで、法人向けのマーケティング支援に注力することに決めました。
しかし、創業当初に掲げていたビジョンや発信とは乖離があり、心からやりたいことってなんなんだろうか?と苦しむことになりました。
「自分はもっと世の中がアッと驚くようなサービスを作り、新しい価値を届けたい」という感じの、自分の中の仕掛け人がずっと強く意を唱えている状態で1年くらい地道に仕事していたと思います。
ようやく言語化できた「仕掛け人」
とある方と一緒にご飯を食べている時に、
という風に言語化してもらいました。
そっか。会社の代表取締役の自分は経営者と仕掛け人が共存しているのか。とめちゃくちゃスッと言葉が入ってきたのを鮮明に覚えています。
今までは、自分の中の仕掛け人の声が大きかったから、目の前の事業と折り合いがつけられず、モヤモヤしている状態だったのか。と
今はまだまだ会社の経営基盤を整えるフェーズであり、そのフェーズにおいて、自分の中の仕掛け人はほとんど役に立たないので、期限付きで黙ってもらうことにしました。別に永久、自分の仕掛け人を出せない訳ではなく、然るべき体制やフェーズにおいてはむしろ仕掛け人が輝くこともあると思っています。
そう、折り合いがついてから、メンバーと会話するときに「今は経営者として意見している」とか、「ごめん、今仕掛け人的に発散してしまったけど、足元はこれに注力していこう」みたいな感じで、脳みその切り替えができるようになりました。
こんな状態に陥らない経営者の方も多いとは思いますが、
みたいな条件が揃うと、割と似たようなことに陥りやすいのかな?なんて思っていました。
という感じで、自分と同じような境遇だった方の何かのきっかけになれば嬉しいです。
筆者(宮脇)に興味を持ってくれた方、会社について少し聞いてみたい方、マーケティングにチャレンジしてみたい方は下記よりご連絡ください!(カジュアルにお話しましょう!)
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