年始に考える「良い転職・悪い転職」
新年あけましておめでとうございます。
unnameの代表取締役の宮脇啓輔です。
今年の年末年始は特に休みが長く、キャリアや転職について考える時間も多かったかと思います。また、年始に向けて具体的に転職を考えている方もいるかと思いますが、そんな方に「今本当に転職すべきだっけ?」と今一度立ち止まって考えてもらえるきっかけになればと思い「転職する前に知っておいた方が良いこと(良い転職・悪い転職)」について本日は解説したいと思います。
個人的な主張なので、あくまで意見の一つとして参考にしていただければと思います。
①悪い転職「負債の先送り」
まず、転職の時に一番やって欲しくないのが「負債の先送り」です。これは何かというと、現職で潰せなかった課題をそのままにして転職しても、同じ課題にぶち当たるということ。課題を避けたくて転職をしてしまう場合に、本当にそれが転職で解消されるのかをしっかり考える必要があります。
「特殊な業界の慣習がどうしても合わない」「たまたま職場の人間関係が絶望的に悪い」のようなものであれば、転職しても良いかもしれないですが、「今の職場では成果が出せない」「本当にやりたい業務がこの職場にはない」「適切に評価されない」などの、自分の行動次第で解消できる場合は、まずはその課題を現職で潰すことをおすすめします。
その上で、本当に転職すべきかどうかを考えても遅くはないと思っています。
②良い転職「コンフォートゾーンからの脱却」
良い転職として真っ先に挙げたいのが「コンフォートゾーンからの脱却」です。これは「キャリア安全性を考える」とも言い換えられます。つまり、このホワイトで心地の良い職場にこれ以上いても無駄だなと見切りをつけることです。
もちろん、手を挙げればチャレンジできるような会社がある一方で、環境を変えないと自分にとってチャレンジングな環境や機会がない会社もあります。そういう場合は、そこで粘って頑張っていても大して状況がよくなることもないので、思い切って環境を変えてみることも良いのではないかと思います。
③悪い転職「ベンチャーか大企業か、という二項対立で考える」
就活でも同じことを言えるのですが、「ベンチャーか大企業か、という二項対立で考える」というアンチパターンがあります。これは、「ベンチャーは裁量がある、大手は裁量がない」「ベンチャーは小さい仕事がメイン、大手は大きな金額を動かせる」などという短絡的な二項対立を指します。もちろん傾向としてはそうなりやすいという話ではあるのですが、結局どんな環境や機会も「会社とポジションに依存する」と認識しておいた方が良いです。
また、ベンチャーと言っても、特に革新的な技術やサービスはなく、ただ創業まもないか、規模が小さいだけのこともありますし、大手と言ってもベンチャー企業のような働き方やカルチャーがある会社もあります。大手だから、ベンチャーだからと捉えず、その会社にどんな機会や環境があるのかをしっかり見極めましょう。
④良い転職「WillじゃなくてCanで転職する」
逆なんじゃないの?と思いがちですが、個人的にはWill(やりたいこと)より、Can(できること)で転職した方が良いと思っています。
まずはCanで転職した方がいい理由から説明しますが、これはシンプルに「活躍しやすいから」です。できることがあり、それが転職先で求められていると、早いタイミングで成果を出すことができます。成果を出すと信頼されたり、もっといい仕事を任されたりするので、できることが求められていることと合致することは転職において何よりも重要だと思っています。
次に、Willで転職すべきでない理由なのですが、これはやりたいことで転職するなということではないです。現時点でやりたいと思っていることが、今後も続くかどうか、またやりたいことがやれなくなってもその会社で働きたいと思うか?をちゃんと想定しようねということです。仕事というのは、やりたいことをやるよりもまず、会社の利益を上げるべきです。なので、やりたいことを重視しすぎるのは個人にとっても会社にとっても非常にリスクがあるということを認識しておきましょう。
⑤悪い転職「転職を攻めだと認識する」
若手であればあるほど勘違いしやすいのですが、「転職(起業)が攻めのキャリアである」と誤った認識をしてしまうことがあります。特に自分の身の回りが大手企業で働く人に囲まれている場合は要注意です。大手企業では、研修で半年ほど費やされることが多く、一人前になるために5年、10年という時間軸でじっくり経験を積んでいくことが多いです。
そういう人たちの話を聞いていると、「時間軸が合わないな」と思う気持ちも分かりますが、だからと言って、早く成長するために転職するという手段を選ぶことはあまり得策ではありません。転職は後戻りできない意思決定であるので、転職する前にできることを書き出し、それにトライしてみてからでも遅くはないのかなとも思います。
⑥良い転職「転職時の待遇やポジションを求めすぎない」
転職時に高待遇を求めすぎないことは、個人的に非常に大切な姿勢だと思っています。もちろん、年収が上がる、重要なポジションにつけること自体は素晴らしいことですし、狙えるのであれば狙えばいいと思います。ここでお伝えしたいのが、2点あります。
一つ目は「給料が今より上がらない(下がってしまう)から転職はしない」という意思決定をしないこと。長いビジネスマン人生の中で、実力を上げて市場価値を高めれば、確実に将来的に収入面の遅れを回収することができます。なので、目先の年収だけに着目せず、長い目で見てプラスになるかどうか?で判断してもらいたいということ
二つ目は「入社時から特定のポジションを要求しすぎない」ということ。これも同じような考え方なのですが、本当に実力があれば、適切に評価され、重要なポジションを任されます。また、ちゃんと成果を出し、評価されるというプロセスを踏んでいる分、周りの納得度も高いです。パラシュート人事というものはそれくらいリスキーなものでもあるので、「どうせすぐに昇格できるしな」というスタンスを持っておきたいものですね。
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