セーフティネットって何?(新型コロナウイルスで影響を受ける事業者向けの資金繰り対策について)
「セーフティネットって何だ?」
「よく分からん!」
「うちはどれが使えるんだーーーーーーーーーっ!」
という方にこのnoteを見ていただきたいと思います。
経済産業省より、
「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」という
パンフレット資料が公開され、
その都度、新しい情報が追加されています。
経済産業省「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」
この中で、
新型コロナウイルスの影響で
売上減になった、もしくは売上減が見込まれる
事業者の資金繰り対策として、
融資に関する措置が発表されています。
実際に、
飲食店のクライアントさんからも、
「急に資金繰りが厳しくなってきたから、
早急に対応したい。調べてほしい!」
という依頼がありました。
そこで、
上記の資料など見ていたら、
・セーフティネット保証
・セーフティネット貸付
やら、
似たような名前の制度があり、
非常にややこしいと感じたので調べてみました。
ちなみに、Wikipediaによると、
「セーフティネット」という言葉自体の意味は、
「安全網」と訳され、網の目のように救済策を張ることで、全体に対して安全や安心を提供するための仕組みのこと。すなわち社会保障の一種である。
とあります。
おそらく、
これらの制度の内容を把握されている経営者は少ないと思いましたので、noteで共有させていただきます。
上記は、一覧にまとめたものです。
画面をアップして見てください。
(すいません、兵庫県のものが入ってますが)
それでは、
下記より、どんな「セーフティネット」が
今回用意されているのか見ていきます。
民間の金融機関+保証協会付き の融資で使える 【セーフティネット保証】
通常、
借入をしようとした場合、
・民間の金融機関(メガバンク、地銀、信用金庫など)
もしくは、
・国の金融機関(日本政策金融公庫)
に依頼しますよね。
そして、
民間の金融機関に依頼すると、
・プロパー融資
・信用保証協会付き融資
に分かれますよね。
(※ここではその違いの説明は割愛します)
信用保証協会付きの場合、
もし万が一借りた企業が返せなくなった場合、
融資額の20%を金融機関が負担し(損をすることになり)、
残りの80%を信用保証協会が保証してくれます(立て替えてくれます)。
だから、金融機関はリスクが少なく貸すことができます。
しかし、
信用保証協会が保証してくれる額にもちろん限度があります。
これを「一般枠」と言います。
今回の、
【セーフティネット保証】
は、その一般枠の上限に達していても、
社会的な要因で経営的にマイナスの影響が大きい企業に対し、
信用保証協会がそれとはまた「別の上限額(=別枠)」を用意し
融資の保証をしますよ、
というものです。
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【セーフティネット保証4号】
・今回の新型コロナウイルスの影響による
・全ての地域(47都道府県)で
・ある1か月の売上高が前年同月比▲20%以上減少
(今後の2ヶ月間も売上減が見込まれる)
になっている企業に対し、
・6月1日までの期間限定で
・一般枠とは別の枠を用意し
・民間の金融機関に対する信用保証協会の保証割合が100%
の制度です。
ただし、
・本店所在地のある市区町村の認定
が必要です。
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【セーフティネット保証5号】
・今回の新型コロナウイルスの影響による
・特定の業種(旅館、イベント業者、飲食店など)の事業者に対し
・直近3か月の売上高が前年同月比▲5%以上減少
(今後も売上減が見込まれる)
になっている企業に対し、
・6月1日までの期間限定で
・一般枠とは別の枠を用意し
・民間の金融機関に対する信用保証協会の保証割合が80%
(通常と変わらない)
の制度です。
同じように、
・本店所在地のある市区町村の認定
が必要です。
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日本政策金融公庫で使える【セーフティネット貸付】
次は、
・国の金融機関(日本政策金融公庫)
に依頼した場合です。
創業時にお世話になることが多い日本政策金融公庫ですが、
同じように、
今回の新型コロナウイルスの影響を受けた企業に対し、
特別な措置を講じております。
公庫は、
・国民生活事業(主に個人事業主、小規模事業者向け)
・中小企業事業(それ以上の企業向け)
の主に2つの事業があります。
今回は、
どちらの事業も特別な貸し付けを準備しています。
何が特別なのかと言うと、
通常は要件が1~8まであるのですが、
緩和措置として、
その要件のうちの
(要件5)
「社会的な要因による一時的な業況悪化により資金繰りに著しい支障を来している方または来すおそれのある方」
に該当すれば適用しますよ、
となっております。
※以下、国民生活事業で説明します
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【セーフティネット貸付(経営環境変化対応資金)】
・上記の要件5に該当する
・これまで過去の実績に関係なく(数値要件なし)、
今後売上減が見込まれるということがあれば該当する
企業に対し、
・融資限度額:4,800万円
・金利:基準金利1.91%(通常時と変わらず)
・返済期間 :
設備資金 15年以内<うち据置期間3年以内>(通常時は10年)
運転資金 8年以内<うち据置期間3年以内>(通常時は5年)
※据え置き期間というのは、
その期間は元金の返済はなくてもいいですよ、利息だけ払ってくださ
い、
という期間のことです
日本政策金融公庫 経営環境変化対応資金(セーフティネット貸付) 国民生活事業
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すごいのが、
売上減の期間やマイナス幅の具体的な数値を設けていない
ことです。
しかし、
ちゃんと面談や審査もありますので、
新型コロナウイルスの影響により経営的に悪影響が出ていることを
もちろん見られます。
さらに公庫は今回、
他にも下記の制度を使えるようになっています。
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【衛生環境激変特別貸付<特別貸付>】
・最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期に比較して
10%以上減少している
・中長期的に業況が回復し発展することが見込まれる
企業に対し、
・運転資金
別枠1,000万円(旅館業は別枠3,000万円)
・金利:基準金利1.91%
※振興計画の認定を受けた生活衛生同業組合の組合員の方については、
基準金利-0.9%
・返済期間:7年以内(うち元金据置期間2年以内)
日本政策金融公庫 衛生環境激変特別貸付<特別貸付> 国民生活事業
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経営者の皆さんにやっていただきたいこと
セーフティネットのことは何となく分かったというところで、
じゃあどうすればこれらの制度を使えるのか?
ということですが、
まずは、
メインの金融機関に相談してください!
・民間の金融機関の場合
↓
「『セーフティネット保証』使えますか?」
と聞く
・公庫の場合
↓
「『セーフティネット貸付』『衛生環境激変特別貸付』使えますか?」
と聞く
すると、
条件に該当するかどうか調べてくれると思いますので、
それに答えて、
必要な書類を揃えて、
融資をしてもらってください。
最後に
今や、
私も含め経営者の皆さんは、
自分がコロナに感染することよりも、
自社の経営がどうなるのか?
の方が心配だと思います。
まだまだ他の国と比べると、
小規模・中小企業への対応策が不十分な感はありますが、
現状使えるものは全て利用し、
この難局を何とか乗り切っていただきたいと
切に願っております!
このnoteがその一助になれば幸いです。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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